世界投資へのパスポート

トランプ減税案の公表から連邦公開市場委員会、
オランダ下院選挙など、今週はイベントが目白押し!
税制改革法案を先読みした狙い目銘柄も紹介!

2017年3月13日公開(2022年3月29日更新)
広瀬 隆雄
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3月15日の米国は、投資家に取って
目が離せないイベントが目白押し

 今週は重要なイベントが目白押しです。

 具体的には、連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されるほか、連邦債務上限の適用停止期限が到来します。さらに、ホワイトハウスからトランプ減税案が公表される予定であり、欧州ではオランダ第二院(=下院)選挙が執り行われます。

 これらのイベントは、すべて3月15日(水)に集中しています。

FOMCでは政策金利の発表予定
利上げ自体は織り込み済みだが……

 3月14・15日の両日に渡って開催される連邦公開市場委員会(FOMC)は、15日に閉幕し、政策金利の発表があります。それに続きジャネット・イエレンFRB議長が記者会見します。

 今回は、大方の市場参加視野が米国の政策金利であるフェデラルファンズ・レートが0.25%利上げされ、1.00%になると予想しています。したがって利上げが発表されてもサプライズではありません。

 FOMC声明文には、今年最初の経済予想サマリー(SEP)が添付されます。これは、FOMC参加メンバーが各自の経済予想を持ち寄り、それを集計したものです。前回、SEPが発表されたのは去年の12月でした。そのときのフェデラルファンズ・レートのコンセンサス予想(緑色)のグラフを下に掲げておきます。


 それによると、2017年末のフェデラルファンズ・レートのコンセンサスは1.4%でした。言い換えれば、年内、3回の利上げを織り込んだ予想だということです。今回、この予想が変わるかどうかに注目したいと思います。

連邦債務上限の適用停止期限が到来!
ただしリスクは限定的?

 米国政府は、財政の健全性を維持するため、連邦政府の債務に上限を設けています。しかし大統領選挙期間中は債務上限を気にせず選挙に集中できるようにするため、債務上限の適用は一時停止されていました。

 大統領選挙が終わったので、3月16日から債務上限が復活します。

 現在、連邦政府の債務は上限を超えてしまっています。このため、債務上限が復活したら、短期債での調達を絞り込むなどの方法でやりくりする必要があります。究極的には、議会が債務上限を引き上げる議決を行う必要があります。

 これは、米国政府が過去に何度も直面してきた問題で、問題回避の手順は確立されています。したがって財務省ならびに議会の不手際から、これが金融市場をかく乱する問題に発展するリスクは、極めて低いです。

いよいよトランプの税制改革案が公表へ
下院共和党の案との兼ね合いは?

 3月15日にドナルド・トランプ大統領が、税制改革法案を公表すると予想されています。

 すでに下院共和党の税制改革法案は、去年の6月に「Better Way」と題された法案が提示されています。したがって、今回のトランプ案はその対抗案ということになります。

 去年の大統領選挙期間を通じて、トランプは自分の考えをかなり明らかにしているので、今回発表されるトランプ減税案がどのような内容になるか、大体の予想はついています。

 最終的には下院案、トランプ案の双方が譲歩し、折り合いをつけると考えられます。

オランダの下院選挙では、EU反対を打ち出す
自由党の勝敗に注目が集まる

 オランダでは、3月15日にオランダ第二院選挙があります。第二院というのは米国の下院に相当します。第二院は立法、内閣の監視などを主な仕事とし、第一院に優越しています。

 定数は150で、主な政党は、自由民主国民党(VVD、40議席)、労働党(PvdA、35議席)、社会党(SP、15議席)などとなっています。

 市場参加者が注目しているのは、自由党(PVV、12議席)です。なぜなら、自由党はEU反対を鮮明に打ち出しているからです。

 今回の選挙では、自由党が議席を伸ばし、第一党に躍り出る可能性があります。しかしその場合でも連立政権を形成するには5~6政党と協力する必要があり、自由党と手を結びたいと考える政党は少ないです。

 このため自由党が第一党となった場合でも、オランダがEU離脱に向けてまっしぐらに走り出す可能性は極めて低いと言えるでしょう。

 なお、連立工作が難航すると「政府が無い状態」が続くことになりますが、オランダは過去にもそのような状態が長く続いた経緯があり、その意味では投資家は馴れっこになっています。

トランプ減税案に大型インフラ投資が
盛り込まれた場合、この銘柄が狙い目!

 このように、今週はいろいろなイベントが集中しています。しかし、本当に市場のかく乱要因となるような大きな懸念材料はありません。

 私としては、トランプ減税案に大型インフラストラクチャー投資が盛り込まれているかどうかに注目したいと思っています。市場参加者は、「大型インフラストラクチャー投資は後回しにされるのでは?」と考えていたので、それが盛り込まれていればこれは「うれしい誤算」です。

 その場合の銘柄ですが、アーク溶接のツール、ならびに消耗品を作っているリンカーン・エレクトリック(ティッカーシンボル:LECO)に妙味があると思います。同社は米国でのシェアNo.1であり、売上の約半分が消耗品などのリピート・ビジネスから上がっています。

 トランプ大統領の大型インフラストラクチャー投資計画の内容が、次世代型交通システムのハイパーループであれ、橋梁であれ、溶接作業はどのインフラ工事にも欠かせません。

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