スクエアは、クレジットカードの読み取り装置から
始まったフィンテック企業
スクエア(ティッカーシンボル:SQ)は、ツイッターの共同創業者のひとり、ジャック・ドーシーが2009年に立ち上げた企業です。
スクエアは、いわゆるフィンテック企業に分類されます。当初はスマホやタブレットでクレジットカードの情報を読み取るための小さくて四角い、読み取り装置を作っていました。
いまでもそのビジネスは継続していますが、読み取り装置は、単に顧客とのリレーションシップを築くきっかけに過ぎず、それで儲けようとは考えていません。むしろ様々なトランザクション(取引)ならびに付帯サービスで稼ぐビジネス・モデルです。
長らく「ダメ企業」と見られていたスクエアだが
ここ1年で業績がみちがえるほと良くなった
スクエアが2015年11月に新規株式公開(IPO)されたとき、大企業のひしめく決済システムの業界への参入ということで、懐疑的な投資家が多く、初値レンジ11~13ドルを大幅に下回る9ドルで値決めされました。そして、上場後もしばらく鳴かず飛ばずの状況が続きました。
これが変わったのが、2016年の第4四半期決算です。それ以降、同社は、毎回目の覚めるような良い決算を出しています。
次の決算発表は11月8日(水)引け後で、コンセンサスEPS予想は5セント、売上高予想は2.45億ドルです。したがって今回の決算発表では、これらの数字を超えることが必要になります。ちなみに去年の第3四半期のEPSは、-9セントでした。
なぜスクエアの業績は
これほどまでに良くなったのか
「なぜスクエアは良い会社になった?」という理由ですが、まず、同社の提供しているのは、レストラン、商店主、コンサルタント、大工さん、その他のスモール・ビジネスのオーナーが切実に必要としているサービスだということです。
アメリカのビジネスの大半は、実はスモール・ビジネスです。事業者数ベースでは9割がスモール・ビジネスだと言われています。それらの企業は3兆ドルの商取引を行っています。
しかし、これまでは個人店主や大工さんは、クレジットカードによる決済を導入しにくく、現金や小切手に頼ってきました。それが、スマートフォンが普及したことにより、それにクレカ読み取り装置を挿し込めば、そうした零細のビジネス・オーナーでもキャッシュレス決済に移ることができるというわけです。
スクエアのサービスはとても信頼性が高く、しかもITの専門家や経理の専門家でなくても使いやすいので、スモール・ビジネスのオーナーの間では、スクエアのブランドは、「カルト的」と言って良いほど好印象を持たれています。
クレジットカード決済を軸にした
サービスの多角化に成功
そのブランド力を背景に、スクエアは零細企業が必要としている、様々な付帯サービスを繰り出しているのです。
具体的には、スマートフォンやタブレットでの売り上げ情報を会計ソフトに連動させることにより経理の手間を省く、仕入管理のソフトに連動させる、短期の運転資金の融資を行う、といったサービスです。
たとえば、美容院は土日に来店客がピークを迎えます。お客さんが代金をクレジットカードで払った場合、その売上が美容院の銀行口座に入金するのは、だいぶ後になってしまいます。ところが、週末は美容院のスタッフが総出で出勤するので、従業員への支払いは先に行わなければいけません。すると美容院の経営者は、運転資金のやりくりに苦心するのです。
スクエアは、クレカ読み取り装置を通じて「いまこの美容院は沢山売り上げたのだから、即金で融資してもリスクは無い」ということを把握しているので、迅速に与信できるのです。
このような商店主への融資は、平均すると60万円程度の金額だそうです。商業銀行の場合、そんな小さな融資金額では利益が出ません。
スクエアに対する顧客の満足度が
低い顧客離反率を実現
「スクエアを使えば、経理も仕入れも資金繰りも楽になる」ということを経営者が理解したので、ひとたびスクエアを導入した顧客は離反しません。
実際、スクエアよりもっと安い手数料を提示し、鞍替えを提案する業者はいるのですが、一度スクエアの使いやすさに慣れた顧客は、心を動かされません。
こうしたことを背景に、スクエアのグロス・ペイメント・ボリューム(取扱高)は着実に伸びています。
【今週のまとめ】
始まったばかりのスモール・ビジネスのキャッシュレス化で
売上げを伸ばし続けられるのか要注目!
スクエアは、いままで銀行から相手にされてこなかった大工さんや士業の人たちといった、スモール・ビジネスを顧客として開拓しています。このマーケットは大きく、彼らのキャッシュレス化は未だ端緒についたばかりです。
11月8日(水)に決算が発表されるので、無事コンセンサス予想の数字を超えることができるのか、注目したいと思います。
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