日経平均株価に採用されている銘柄の中で、最も割安な銘柄は? 日経平均採用銘柄の「割安株ランキング」を、最新の「理論株価」をもとに作成!
日本株の割安度が簡単にわかるのが、ダイヤモンド・ザイが3ヵ月ごとに発表している「理論株価」。ダイヤモンド・ザイでも、最新の業績予想に基づいた理論株価が掲載されている。
今回は、日経平均株価に採用されている225銘柄の中から、実際の株価より理論株価が高い、 お買い得な「割安株」を紹介する。
日経平均株価の理論株価は、3カ月前より大幅上昇も
依然として、実際の株価より割安な水準!
株が割安かどうかを判断するのに役立つのが、ダイヤモンド・ザイで3カ月に一度のペースで発表している「理論株価」。実際の株価が理論株価より安ければ割安、実際の株価が理論株価より高ければ割高というぐあいに、簡単に割安株を発見することができる。
発売中のダイヤモンド・ザイでは、個別銘柄だけでなく、日経平均株価の理論株価も算出しており、日経平均株価の最新(12月5日時点、以下同)の理論株価は2万3622円で、3ヵ月前(2017年11月号)の2万1236円より11%と、大幅に上昇した。実際の日経平均株価は2万2622円なので、4%割安となった。8%割安だった前回よりもやや後退した形となっているが、依然として割安な水準にあるといえる。
日経平均株価は「日経225」とも呼ばれ、東証1部に上場している225銘柄の株価から算出されている。ただ、どの銘柄でも指数に与える影響が同じというわけではなく、株価が高い銘柄の影響を大きく受けやすい。特に、株価が4万4430円(2017年12月5日時点、以下同)の「ファーストリテイリング(9983)」や、2万7345円の「ファナック(6954)」、株価が1万円台の「ダイキン工業(6367)」、「信越化学工業(4063)」といった銘柄の動向は、日経平均株価の動向を大きく左右する。ちなみに、上記4銘柄はいずれも実際の株価が理論株価よりも高い、つまり「割高な株」になっている。
割安度1位は東京電力HD!
半導体需要増で東京エレクトロンが2位に
では、日経平均株価に採用されている銘柄で、実際の株価が理論株価よりも低い「割安株」はどれくらいあるかというと、143銘柄になる。このうち、50%以上も割安で、今期増収かつ増益を見込んでいる13銘柄を割安度順にランキングにしたのが下の表だ。
日経平均採用銘柄で今期増収&増益を見込み、割安度50%以上の13銘柄 | ||||
株価(12/5終値) | 理論株価 | 割安度 | 最新の株価 | |
1位 | ◆東京電力ホールディングス(9501) | |||
454円 | 2375円 | 81%割安 | ||
2位 | ◆東京エレクトロン(8035) | |||
2万115円 | 4万7466円 | 58%割安 | ||
3位 | ◆三井物産(8031) | |||
1703円 | 3993円 | 57%割安 | ||
3位 | ◆双日(2768) | |||
331円 | 767円 | 57%割安 | ||
5位 | ◆新生銀行(8303) | |||
1829円 | 4189円 | 56%割安 | ||
6位 | ◆日本板硝子(5202) | |||
989円 | 2148円 | 54%割安 | ||
株価(12/5終値) | 理論株価 | 割安度 | 最新の株価 | |
6位 | ◆住友商事(8053) | |||
1787円 | 3874円 | 54%割安 | ||
6位 | ◆三井住友トラスト・ホールディングス(8309) | |||
4198円 | 9049円 | 54%割安 | ||
6位 | ◆りそなホールディングス(8308) | |||
605円 | 1303円 | 54%割安 | ||
10位 | ◆神戸製鋼所(5406) | |||
1058円 | 2182円 | 52%割安 | ||
10位 | ◆三菱マテリアル(5711) | |||
3730円 | 7684円 | 52%割安 | ||
12位 | ◆伊藤忠商事(8001) | |||
1939円 | 3946円 | 51%割安 | ||
13位 | ◆三菱商事(8058) | |||
2900円 | 5775円 | 50%割安 |
最も割安だったのは「東京電力ホールディングス(9501)」。今期は7%増収、116%最終増益を見込んでいる。東日本大震災以降、株価は大きなダメージを受けたが、それでも最近は緩やかながら上昇基調になっている。
2位は半導体製造装置が絶好調な「東京エレクトロン(8035)」。10月31日に業績の上方修正を発表、前回発表より15%増収、22%最終増益と大幅に増加した。これを受けて、理論株価は3ヵ月前の2万1789円から4万7466円へと増加、割安度は拡大した。
3位は「三井物産(8031)」、4位は「双日(2768)」と商社株が並ぶ。特に「三井物産」は金属資源やエネルギー分野での増益で10月31日に業績を上方修正しており、これを反映して理論株価は若干増加し、割安度もアップしている。
以下、個人向け無担保ローンが好調な「新生銀行(8303)」、建築用も自動車用も好調な「日本板硝子(5202)」などと続く。ただし、「神戸製鋼所(5406)」と「三菱マテリアル(5711)」については、品質データ改ざん問題による業績悪化は十分に織り込んではいないので、その点は留意したい。
また、日経平均採用銘柄以外にも、理論株価的に割安な銘柄はたくさんある。ぜひ、ダイヤモンド・ザイ2月号をチェックしてみてほしい。
(※関連記事はコチラ!)
⇒最新の「理論株価」でわかった割安株ランキング! 割安度80%で1位のヒト・コミュニケーションズなど理論株価が割高⇒割安に転換した上位17銘柄を紹介!
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