2018年に「上がった株」&「下がった株」のランキングから、2019年に”買い”の銘柄を探せ!
ダイヤモンド・ザイは、年末年始の恒例企画「2019年『株』大予測&儲け方」を大特集! 投資のプロ100人が、日経平均株価、マザーズ指数、NYダウなどの主な株価指数やドル円、ユーロ円などの為替レートの値動きを大予測しているほか、2019年に投資で儲けるための「勝ち戦略」&株価が上がりそうな株や投資信託を紹介している。
今回はその中の「2019年に上がる株を探せ!」から一部記事を抜粋。2018年に上がった株&下がった株をランキング形式で紹介し、それらの銘柄が2019年にどのような展開を見せそうか、プロの評価を公開するので、2019年の投資の参考にしてみてほしい!(※評価は、ラカンリチェルカの村瀬智一さんと、ダイヤモンド・ザイ人気500銘柄分析チームが担当。上昇率と下落率は2018年1月4日~12月4日時点)
2018年の大型株で「下がった株」は半導体・ロボット関連、
「上がった株」は景気に左右されにくい内需関連が中心!
まずは、「2018年に下がった大型株」から紹介していこう。
「2018年に下がった大型株」を株価の下落率が高かった順に見ていくと、半導体・ロボット関連銘柄が中心となった。2015年後半からの2~3年間、日本株式市場を牽引してきた半導体・ロボット関連銘柄だったが、2018年は売り一辺倒となった。
「半導体関連はブームで過剰に買われすぎていたこともあり、世界的な景気減速懸念や、中国での設備投資が慎重になったことで、一気に売りに転じました」(ラカンリチェルカ・アナリストの村瀬智一さん)
2018年10月に、産業用ロボットメーカーの「安川電機(6506)」が下方修正すると、連鎖的な売りに拍車がかかり、2~3年前に躍進した「ファナック(6954)」や「ナブテスコ(6268)」、「THK(6481)」などが軒並み下がった。ただ、下がりすぎて株価が割安になった銘柄もあり、一部銘柄は「強気」判断になっている。
なお、ダイヤモンド・ザイでは、「2018年に下がった大型株ランキング」を20位まで紹介しているが、ここでは上位5位までを抜粋して紹介しよう。
■2018年に下がった大型株ランキング | ||||
最低投資額(12/4) | 下落率 | 投資判断 | 最新の株価 | |
1位 | ◆シャープ(6753・東1) | |||
約17万円 | -59% | 中立 | ||
第2四半期は計画線上。競争環境は厳しい。 | ||||
2位 | ◆ルネサスエレクトロニクス(6723・東1) | |||
約6万円 | -59% | 強気 | ||
【投資判断】年内に在庫調整が一巡。改善が見えれば反転へ。 | ||||
3位 | ◆LIXILグループ(5938・東1) | |||
約15万円 | -54% | 中立 | ||
【投資判断】上期は大幅減益。プロ経営者の瀬戸氏が退任。 | ||||
4位 | ◆SUMCO(3436・東1) | |||
約18万円 | -48% | 中立 | ||
【投資判断】2019年12月期は増益率が大幅な鈍化の見通し。 | ||||
5位 | ◆ZOZO(3092・東1) | |||
約26万円 | -47% | 強気 | ||
【投資判断】売上高は26%増、既存事業の収益力は抜群。 |
一方、「2018年に上がった大型株」を株価の上昇率が高かった順に見ていくと、景気に左右されにくい内需関連が目立った。いまだ上昇の勢いが強い銘柄も多いが、なかにはすでに割高になっている銘柄も。たとえば、「ドンキホーテHD(7532)」と提携した「ユニー・ファミリーマートHD(8028)」は、株価高騰で割高になり、プロの評価は「売り」判断に。
「米国や世界的な景気減速懸念により、景気に敏感なハイテク関連から、不景気にも強い内需関連へという流れは2019年も続きそうです。小売りなど従来の内需関連のみならず、新しいテーマとして、システムの構築やメンテナンスを行うシステムインテグレーター(SI)や、データセキュリティ関連も注目です」(村瀬さん)
ダイヤモンド・ザイでは、「2018年に上がった大型株ランキング」を20位まで紹介しているが、ここでは上位5位までを抜粋してみたい。
■2018年に上がった大型株ランキング | ||||
最低投資額(12/4) | 上昇率 | 投資判断 | 最新の株価 | |
1位 | ◆大日本住友製薬(4506・東1) | |||
約38万円 | 164% | 中立 | ||
【投資判断】ラツーダ特許訴訟が和解。細胞医薬品へ期待も。 | ||||
2位 | ◆ユニー・ファミリーマートHD(8028・東1) | |||
約163万円 | 134% | 売り | ||
【投資判断】株価急騰でPER50倍台はローソンの2倍。 | ||||
3位 | ◆エーザイ(4523・東1) | |||
約104万円 | 93% | 強気 | ||
【投資判断】抗がん剤事業の拡大で通期計画を上方修正。 | ||||
4位 | ◆東京電力HD(9501・東1) | |||
約7万円 | 83% | 中立 | ||
【投資判断】第2四半期は猛暑で増収も燃料費が増え微減益。 | ||||
5位 | ◆タカラバイオ(4974・東1) | |||
約29万円 | 83% | 強気 | ||
【投資判断】研究用試薬が好調なほか、遺伝子治療薬も売上計上。 |
2018年の「新興株」の上がった株・下がった株ランキングは、
IPO人気の高まりの影響を受けた銘柄が目立った!
新興市場株はIPO人気の高まりで初値が高騰しがちだが、反動で株価が急落することも。「介護や人材関連は、高成長が見込みにくいので、割高なときは気を付けましょう」(村瀬さん)
実際、「2018年に下がった新興株」を株価の下落率の高かった順にランキング化したところ、息の長いテーマと言われている介護関連が目立つ結果に。以下ではそのランキングを一部抜粋。ダイヤモンド・ザイでは10位まで挙げているが、ここでは上位5位までを紹介しよう。
■2018年に下がった新興株ランキング | ||||
最低投資額(12/4) | 下落率 | 投資判断 | 最新の株価 | |
1位 | ◆中村超硬(6166・東M) | |||
約12万円 | -84% | 弱気 | ||
【投資判断】中国の方針転換で太陽光市場低調。債務超過に。 | ||||
2位 | ◆幸和製作所(7807・東J) | |||
約10万円 | -78% | 中立 | ||
【投資判断】介護関連で人気化、株式分割後は材料難からじり安に。 | ||||
3位 | ◆ニチダイ(6467・東J) | |||
約9万円 | -78% | 中立 | ||
【投資判断】山田亨による大量保有で急騰もその後は急速に失速。 | ||||
4位 | ◆インターネットインフィニティ(6545・東M) | |||
約8万円 | -77% | 中立 | ||
【投資判断】介護報酬改定を追い風に上昇も、先行投資で下方修正。 | ||||
5位 | ◆SERIOホールディングス(6567・東M) | |||
約10万円 | -77% | 中立 | ||
【投資判断】子育て関連として初値は公開価格の2.3倍に。割高。 |
最後は「2018年に上がった新興株」。株価上昇率が高かった順にみると、実にさまざまな業種がランクインした。そのなかでも、高成長分野であるセキュリティやキャッシュレス関連は、株価の伸びが期待できるというのがプロの見通し。もちろん、2018年に値上がりして割高になっているものあるので、株価指標も見ながら投資するチャンスをうかがおう!
■2018年に上がった新興株ランキング | ||||
最低投資額(12/4) | 上昇率 | 投資判断 | 最新の株価 | |
1位 | ◆ALBERT(3906・東M) | |||
約151万円 | 1159% | 強気 | ||
ビッグデータ、AIで販促支援。トヨタと提携。 | ||||
2位 | ◆地域新聞社(2164・東J) | |||
約38万円 | 791% | 中立 | ||
M&Aや地域の情報網を生かし販促サービス展開。 | ||||
3位 | ◆エムティジェネックス(9820・東J) | |||
約157万円 | 717% | 弱気 | ||
ビルリニューアルが主力。株価上昇で割高感。 | ||||
4位 | ◆メディアファイブ(3824・福Q) | |||
約40万円 | 438% | 中立 | ||
ジュピタープロジェクト社による大量保有が明らかに。 | ||||
5位 | ◆テリロジー(3356・東M) | |||
約15万円 | 360% | 中立 | ||
セキュリティ関連。山田亨の大量保有で仕手化の動き。 |
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