NYダウ(ダウ工業株価平均指数)の2019年の見通しを専門家が予想! NYダウ採用銘柄で「買い」の4銘柄も併せて紹介!
発売中のダイヤモンド・ザイ2019年2月号は、年末年始の恒例企画「2019年『株』大予測&儲け方」を大特集! 投資のプロ100人が日経平均株価、マザーズ指数、NYダウなどの主な株価指数やドル円、ユーロ円などの為替レートの値動きを大予測しているほか、2019年に投資で儲けるための「勝ち戦略」&株価が上がる株や投資信託を掲載している。
今回はその中の「米国株の2019年の要点は?」から「2019年のNYダウ予想」についての記事を抜粋して紹介しよう!
まずは、NYダウの2018年を振り返ろう!
NYダウ(ダウ工業株価平均指数)は2018年に入ると、米金利上昇や米中貿易戦争の影響などで2月から大きく下落した。しかし、米国経済の好調継続と4~6月期の企業業績が良好だったことで、株価は大きく回復。10月には年初来高値も更新したが、そこから再び株価は下落に転じた。きっかけは、7~9月期の有力IT銘柄の決算発表だ。
「GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)は高成長を維持しているものの、会社発表の業績見通しがアナリストの業績予想を下回りました。このため、IT関連銘柄の失望売りにつながった。IT関連も組み入れられている、NYダウも大幅に下落しました」(大和証券の壁谷さん)
こういった悪材料の影響で、2019年の米国景気に対する見通しが悪化しはじめた。さらに、中国の通信機器メーカー・ファーウェイの副会長がカナダ当局に逮捕されるなど、米中貿易戦争の激化も、下落幅が拡大している要因だ。
一方で、好材料も出始めている。11月の講演でパウエルFRB議長が、利上げの打ち止めが近づいていると発言。加えて2019年には、2020年の米大統領選に向けて何らかの経済対策が実施される可能性が高いと、東海東京調査センターの長田清英さんは予想。
「11月の米中間選挙では、共和党が下院での議席数を減らしました。1946年以降、政権与党は中間選挙で敗北し、その翌年は大統領選に向けて、経済対策でテコ入れするケースが多い。このため、中間選挙の翌年は株価が上昇する傾向があります」
2019年は、インフラ投資の拡大で企業業績が改善する!
2018年の米国経済は法人税の減税効果で押し上げられたが、2019年に入るとその効果はなくなる。しかし、マンハッタン・グローバル・フィナンシャルの森崇さんは、その代わりにインフラ投資が本格的に拡大すると見ている。
「これまで進展していなかったインフラ投資の枠組みが2018年内に作られる見通しです。2019年は、いよいよインフラ投資が拡大する可能性が高い」
現在、連邦政府が2000億ドル、州政府と民間資金で8000億ドル拠出する案が検討されている。日本円で100兆円規模のインフラ投資が2019年に動き出す見通しなのだ。
不景気でも安定した収益が狙える業種に注目!
ここで、2019年のNYダウの予想を見てみよう。
春先までは上昇を予測するプロが多いが、4~5月にはいったん株価が調整しそうだ。NYダウは、素材や工業株のウエイトが高い。このため、中国向けの追加関税や金利上昇の影響を受けやすい。これらに関連したニュースが下落要因になりそうだ。しかし、インフラ投資拡大による企業業績の成長で、年末には2万6500ドルまでの上昇が期待できる。
最後に、個別銘柄に投資したい人は、以下の表にあるような不況に強いヘルスケア関連の企業に注目しよう。
■NYダウ採用銘柄は、”ヘルスケア関連”が「買い」! | ||
株価(2018年12月6日時点) | PER | 最新の株価 |
◆ユナイテッドヘルスグループ(ティッカーシンボル:UNH) | ||
276.85ドル | 22.8倍 | |
【銘柄コメント】米国最大の医療保険企業。グループ全体で1億人以上にヘルスケアサービスを提供。 | ||
◆ジョンソン&ジョンソン(ティッカーシンボル:JNJ) | ||
145.91ドル | 22.8倍 | |
【銘柄コメント】ヘルスケア製品大手。医療機器事業では急成長分野の企業を買収し、高成長を継続。 | ||
◆メルク(ティッカーシンボル:MRK) | ||
78.37ドル | 31.7倍 | |
【銘柄コメント】医薬品メーカー。主力のがん免疫療法薬「キイトルーダ」の急成長が続く。 | ||
◆ファイザー(ティッカーシンボル:PFE) | ||
44.98ドル | 19.6倍 | |
【銘柄コメント】研究開発型の製薬企業。研究開発費を増やし、新薬開発を急ぐ。M&Aにも積極的。 |
米景気への先行きに不安があるときこそ、「ヘルスケアなどの安定した収益が見込める業種に資金が流入する」(長田さん)可能性が高い。上の表ではNYダウで「買い」のヘルスケア関連銘柄を挙げているので、銘柄選びの参考にしてほしい。
2019年「株」全予測&儲け方は、
ダイヤモンド・ザイ2019年2月号をチェック!
今回は、発売中のダイヤモンド・ザイ2019年2月号の特集「2019年『株』全予想&儲け方」から”2019年のNYダウ予想”を抜粋して紹介した。ダイヤモンド・ザイ2月号では、”2019年のナスダック予想”も大公開しているのでぜひチェックを! 特集内では、そのほかに投資のプロ100人が日経平均株価、マザーズ指数、NYダウなどの主な株価指数やドル円、ユーロ円などの為替レートの値動きを大予測しているほか、2019年に投資で儲けるための「勝ち戦略」&株価が上がる株や投資信託を紹介している。2019年に株&投資信託で「勝てる銘柄」&「正しい儲け方」が載っているので、年末年始に読んで、2019年の投資戦略を構築してほしい。
ダイヤモンド・ザイ2019年2月号では、ほかにも「買っていい×買ってはダメをズバ斬り! 人気の株500銘柄 激辛診断!」「全3710銘柄の最新理論株価」「数字オンチもOK! 5年で資産10倍にした、藤川里絵さんの株入門」「相続税・贈与税を0円にする節税ワザ10」「13年間ありがとう、さらばカツヤ! 勝谷誠彦の自腹で株投資[最終回]」など、お得な情報が盛りだくさん。
また、別冊付録として桐谷広人さんが表紙の「株主優待カレンダー」を用意! 1~12月ごとの権利確定日や最終売買日はもちろん、日銀短観やFOMCなど、株式投資をするうえで知っておいたほうがいい重要な予定をチェックしたい人には必見の内容だ!
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