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「JPモルガンチェース」が過去最高値を更新して一段上の「新波動」に突入! 買いのチャンスを迎える注目銘柄の事業内容や業績、注意点を徹底解説!

2019年9月23日公開(2022年3月29日更新)
広瀬 隆雄
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JPモルガンチェースが上値抵抗線を突破し、
120.40ドルの過去最高値を更新!

 先週、JPモルガンチェース(ティッカーシンボル:JPM)の株価が一時120.40ドルの過去最高値を更新しました。

■JPモルガンチェース(JPM)チャート/日足・1年
JPモルガンチェース(JPM)チャート/日足・1年JPモルガンチェース(JPM)チャート/日足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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 2018年の年初以来、JPモルガンチェースの株価は横ばいを続けてきました。具体的には115ドル付近に上値抵抗線があり、そこを4回トライしたのですが、一度も上に抜けることが出来ませんでした。

 しかし、今回初めてその上値抵抗線をハッキリと上に抜け、過去最高値を更新するとともに新波動入りを果たしました

JPモルガンチェースは、すべてのビジネスが好調!
売上高成長率はメガバンクの中で最も高い

 JPモルガンチェースの株価が最高値を更新している理由は、業績がすこぶる良いことに起因しています。JPモルガンチェースの売上高成長率は、メガバンクの中で最も高いです。

 JPモルガンチェースには、大きく分けて一般の消費者を相手にした「商業銀行部門」と機関投資家や企業を相手にする「投資銀行部門」があります。そのどちらも好調です。

商業銀行部門ではクレジットカードに注力!
大規模なシステム投資により、顧客の過去データを分析

 JPモルガンチェースの商業銀行部門では、クレジットカードに力を入れています。「サファイヤ」と呼ばれるクレカを展開しており、ヘビー・ユーザーにいろいろな特典(ポイント)を与えています。

 クレジットカード事業は、顧客の買い物データや信用スコアなどをもとにインセンティブを与えてゆくため、過去のデータの解析が競争の決め手になります。JPモルガンチェースは、2年ほど前に大掛かりなシステム投資を済ませ、いま積極的にマーケットシェアを獲得しに行っています。折からの消費の好調と相まって、この部分が業績の伸長に寄与しています。

投資銀行部門は、投資銀行フィー収入も
トレーディング収入も、他の銀行を抑えてNo.1

 一方、投資銀行部門は、リーマンショック以降、「ゴールドマンサックスに追いつき、追い越せ!」という掛け声のもと、マーケットシェアを伸ばしてきましたが、ここへきてJPモルガンチェースのリードが鮮明になっています。下は、主要銀行の投資銀行フィーです。

 さらにトレーディング収入の面でも、JPモルガンチェースはライバルを圧倒しています。

 全体的な収益性の面でも、JPモルガンチェースは、メガバンク中で有形自己資本利益率が最も高いです。

ウィワークのIPOなど、強引なビジネスの進め方が
JPモルガンチェースのリスクに

 さて、このように絶好調のJPモルガンチェースですが、そのビジネスに死角は無いのでしょうか? 

 ひとつの懸念として、投資銀行フィーを追求するあまり、バランスシートの強さにモノを言わせた強引な案件の獲得の仕方が、最近、目につき始めていることを挙げるべきでしょう。

 例えば、JPモルガンチェースは、ウィワーク(=最近、ウィ・カンパニーに社名変更)の新規株式公開(IPO)の主幹事を獲得しました。

 ウィワークは、ソフトバンクも出資しているシェアオフィスの企業です。すでに、ニューヨークのマンハッタンで最大の大家さんになっています。

 ウィワークは、オフィスビルのオーナーから長期リースでスペースを借り、それを個人や中小企業、一般企業に対して、月極めを基本とした短期で貸し出す事業をしています。その際、そのシェアオフィスの内装を高いおカネをかけてオシャレなものにし、そこで働く人たちのモチベーションを上げる工夫をしています。
【※ウィワークのIPOについての詳細記事はこちら!】
⇒「WeWork(ウィワーク)」がいよいよIPOを申請! ソフトバンクも出資するコワーキングスペース企業のビジネスモデルから業績、将来の展望まで徹底解説!

 この改装費用が莫大で、いまのところウィワークは売上高にほぼ匹敵する赤字を出しています。つまり、事業を拡張すればするほど赤字も増える構造になっているのです。

 改装費用は、新しいオフィスをオープンする前に集中的に出費があるので、2〜3年目になると物件ごとの収益性は改善します。しかし、初年度の赤字は莫大で、ウィワークが今のペースで拡張を続けるためには多額の資金調達を行う必要があります。

 加えてウィワークには、「アダム・ニューマンCEOは、個人の私腹を肥やしている」という噂がつきまとっています。そのような悪い報道がされたこともあり、予定されていたIPOは10月まで延期されています。

 JPモルガンチェースにとって、ウィワークは美味しい顧客であると同時に危険な融資先でもあります。言い換えれば、ビジネスを追求するあまり、JPモルガンチェースの引受け基準はかなり緩んでしまったと言えるでしょう

 ある意味、ウィワークのIPOが今後も強行されない方が、JPモルガンチェースは将来のレピュテーション(評判)リスクという観点からはプラスかも知れません。

【今週のまとめ】
過去最高値を更新して新波動入りした
JPモルガンチェースに注目!

 JPモルガンチェースの株価は、過去最高値を更新して新波動入りしています。この株価の動きは、JPモルガンチェースのしっかりしたファンダメンタルズ(業績の基礎的要件)に裏付けされています。

 JPモルガンチェースは、名実ともに首位行として君臨しているわけですが、ウィワークのIPOの主幹事を担当するなど、最近、やや欲張りすぎる案件が目立ちます。いずれにせよ、JPモルガンチェースの今後の値動きは要注目です。

■JPモルガンチェース(JPM)チャート/日足・1年
JPモルガンチェース(JPM)チャート/日足・1年JPモルガンチェース(JPM)チャート/日足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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