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キャッシュレス決済を“手段”と“決済タイミング”別に9種類に分け、種類別にメリット・デメリットを解説!初心者におすすめのコード決済の選び方なども紹介!

2020年4月6日公開(2024年3月7日更新)
風呂内亜矢
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 今回は、普及が進む「キャッシュレス決済」について、改めて解説したいと思います。このところ「キャッシュレス決済」が幅広い世代に浸透し、「以前は『現金決済派』だったけれど、すっかり『キャッシュレス決済派』に転向した」という人も増えました。

 復習しておくと、「キャッシュレス決済」とは、現金以外の決済手段で支払いをすることを指しています。具体的には、クレジットカード、電子マネー、デビットカード、スマホのコード決済などが、「キャッシュレス決済」の代表的な手段です。今や、現金以外の決済手段を持たない人は、少数派になっているかもしれませんね。

 ただ、「キャッシュレス決済」は種類が多いため、どれを選ぶのが自分にとってベストなのか、結局よくわからない状態のまま、とりあえず手元にあるクレジットカードなどを使い続けている人も多そうです。そこで、ここからは「キャッシュレス決済」の現状や種類を整理するとともに、どんな人にどんな「キャッシュレス決済」が適しているのか考えていきましょう。
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決済の手段は「接触型」「非接触型」「コード決済」の3種類
それぞれのメリット・デメリットを紹介!

 近年の「キャッシュレス決済」の普及を決定的に後押ししたのは、政府主導の「キャッシュレス・消費者還元事業」です。中小・小規模事業者が運営する店舗で「キャッシュレス決済」をした場合、最大5%の還元が受けられるというもので、2019年10月の消費税の増税に伴って施行されました。
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「キャッシュレス決済」すると“2~5%”が還元される「ポイント還元事業」の中身を専門家がやさしく解説!「クレカ」や「スマホ決済」のお得なキャンペーン情報も

 「キャッシュレス・消費者還元事業」は、増税による国民の負担の軽減に加え、東京オリンピックを見据えて決済の効率性を高めることで、インバウンド消費を喚起することを目的としていました。そのため、当初の期限は“東京オリンピック開催直前の2020年6月末まで”とされていたのですが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う東京オリンピックの開催延期を受けて、延長される可能性が出てきています。同時に、還元率をアップすることなども議論されているようですが、2020年4月2日現在、先行き不透明な状況です。

 ちなみに、今回の新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、世界的に「キャッシュレス決済」の注目度は上がっています。不特定多数の人が触る現金に対して、衛生面を問題視する人が増えたからです。日本でも、同様の考えから「キャッシュレス決済」を選択する人は、確実に増えているものと思われます。

 そんな「キャッシュレス決済」の種類ですが、「手段」と「お金を使うタイミング」という2つの視点で、9つに分類することができます。

■「キャッシュレス決済」は「手段」と「タイミング」で分類できる
  決済のタイミング
前払い
(プリペイド)
即払い 後払い
(ポストペイ)



接触型
(カード)
●プリペイドカード
 (QUOカードなど)
●国際ブランド付き
 プリペイドカード
●デビットカード
 (J-Debit)
●国際ブランド付き
 デビットカード
●クレジットカード
非接触型
(カード・スマホ)
●電子マネー
 (Suica、WAON、
  nanacoなど)
●国際ブランド付き
 デビットカード

 (コンタクトレス決済
 対応のもの)
●Apple Pay
●電子マネー

(VISAタッチやiD、QUICPay
 など、クレジットカードに
 電子マネー)
コード決済
(スマホ)
「LINE Pay」などは
銀行で事前にチャージ
して前払いできる
「J-Coin Pay」などは
銀行口座に紐付ける
ことで即払いできる
「楽天ペイ」などは
クレジットカードに
紐付けて後払いできる
※2020年4月2日時点。サービスによっては複数の手段を提供する場合もあり、連携対象次第で区分けが変わることもある。上の表は一例を紹介したもの。

 まずは、決済の「手段」のほうから見ていきましょう。決済の「手段」は、カードリーダーに何らかの形で接触させることによって決済する「接触型」、電子マネーのように、カードリーダーにかざすだけでOKの「非接触型(カードだけでなく、電子マネーなどを取り込んだスマホをかざす決済も含む)」、そして、スマホに表示させたコードを読み取ってもらう、あるいは店頭で提示されたQRコードを読み込むことで決済する「コード決済」があります。

 「接触型」「非接触型」「コード決済」には、それぞれメリットとデメリットがあります。具体的には以下のとおりです。

「接触型」のメリット⇒長く使われてきた方法なので支払いの操作がわかりやすい。大手企業の運営する店舗などを中心に、使える場所が比較的多い。
「接触型」のデメリット⇒作りやすいので数が増えがち。スマホ決済ではないため、鞄から財布を探してカードを取り出す、といった手間からは解放されない(スマホカバーにカードを入れて使うなどの解決策はある)。

「非接触型」のメリット⇒操作性に優れている。基本的にお店の人にカードやスマホを渡さずに済むので、セキュリティの面でも安心感が強い。
「非接触型」のデメリット⇒店舗がカードを読み取れるリーダーを備えていないと使えない。また、スマホに電子マネーなどを取り込む場合、iPhoneだと“7”以降、Androidだと「おサイフケータイ」の機能付きの端末が必要となり、一定以上のスペックが求められる。また、端末ごとに対応サービスが若干異なる(iPhoneだとSuica、iD、QUICPay、Master、JCBなどに対応。AndroidだとSuica、WAON、nanaco、PASMOなどに対応)。よって、端末と非接触の対応サービスの組み合わせを把握する必要があり、最初の設定を難しく感じる可能性がある。

「コード決済」のメリット⇒コードを表示したり、読み取ったりするだけで使えて、高スペックなスマホでなくても利用できる。店舗の側からすると、導入の手間やコストが限定的なため、小規模な店舗でも導入しやすいのも特徴。
「コード決済」のデメリット⇒コードを表示させたり読み込んだりと、操作性はやや煩雑。使える場所がまだ限られているため、家庭の支払いのすべてを集約することは難しい。
【※関連記事はこちら!】
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決済のタイミングは「前払い」「即払い」「後払い」の3種類
それぞれのメリット・デメリットを紹介!

 続いて、決済の「タイミング」ごとの特性を解説します。決済の「タイミング」は、事前にチャージした分だけお金が使える「前払い」、使ったらその都度、銀行口座からお金が落ちる「即払い」、一定期間に使った分のお金が、後でまとめて引き落とされる「後払い」があります。「接触型」で言うなら、「前払い」はプリペイドカード、「即払い」はデビットカード、「後払い」はクレジットカードとなります。

 「前払い」「即払い」「後払い」のメリット・デメリットは以下のとおりです。

「前払い」のメリット⇒使い過ぎを予防できる。予算の管理をしやすい。
「前払い」のデメリット⇒いちいちチャージするのが面倒(オートチャージの設定ができる場合もあるが、この場合、結局使いすぎる恐れがある)。不正利用があった場合、いったんは自分の残高を失うことになる(カード会社から補償が受けられる場合でも、いったん支払って、後から返金される)。

「即払い」のメリット⇒使い過ぎを予防できる。
「即払い」のデメリット⇒銀行にお金がないときは使えない。不正利用があった場合、いったんは自分の残高を失うことになる(カード会社から補償が受けられる場合でも、いったん支払って、後から返金される)。

「後払い」のメリット⇒好きなときにお金を使いやすい。不正利用があった場合、引き落とし前に発覚することが多いため、一時的にでも自分の残高を失わずに済む。
「後払い」のデメリット⇒浪費を招きがち。借金が嫌いな人には不向き。
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「キャッシュレス決済」の初心者の人は
固定費をクレジットカードで支払うところから開始!

 「キャッシュレス決済」の「手段」や「タイミング」ごとのメリット・デメリットを押さえたうえで、ここからはどんな人にどんな「キャッシュレス決済」が向いているか、具体的に考えていきたいと思います。

 まず、「まだまだ現金決済が中心で、クレジットカードは持っているものの、あまり使わない」というような、「キャッシュレス決済」の初心者の場合。おすすめしたいのは、ひとまず手持ちのクレジットカードを、固定費の支払いに活用するところから始めることです。水道光熱費や通信費などを口座振替やコンビニ払いにしている場合は、クレジットカード払いに切り替えることを検討してみましょう。

 ただし、口座振替にすることで割引が適用されている場合は、クレジットカード払いにしてクレジット会社のポイントをもらうのと、どちらがお得か計算してみてください。家族が多いなどの理由で、水道光熱費が1ヶ月5000円以上など、比較的高額になる場合は、クレジット会社によるポイントの還元率が1%以上の高還元カードを使うと、口座振替よりクレジットカード払いのほうが得する可能性が高くなります。
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 現金払いを好む人は、「とにかく借金がイヤ」という場合が多いようです。それなら、普段の買い物においてはクレジットカードではなく、「前払い」や「即払い」タイプの決済手段を活用したいところ。具体的には、電子マネーなどのプリペイドカードや、デビットカードなどです。これらは、あらかじめチャージした金額や、口座に入っているお金しか使うことができないため、予算を管理しやすいのが特徴。もちろん、使った金額に応じてポイントも貯まり、店によってはキャッシュレス・消費者還元事業による還元も受けられるため、現金決済よりお得です。

 ただ、プリペイドカードやデビットカードは固定費の支払いに使えないケースが多いため、固定費はクレジットカード、普段の買い物はプリペイドカードやデビットカードという具合に、使い分けるのがおすすめです。

「コード決済」初心者は身近で使えるもの一種類を選ぼう
中上級者なら複数利用してキャンペーンで得するのも◎

 続いて、「クレジットカードや電子マネーは日常的に使っているけど、話題の『PayPay』などのコード決済もちょっと気になっている」というような、「キャッシュレス決済」をすでに取り入れている(ただし、最新の情報にはちょっと疎い)人の場合。この層は特に多いと思われますが、クレジットカードや電子マネーを日常的に使っていて、特に不便を感じていないのであれば、早急に新たな「キャッシュレス決済」を始める必然性はないでしょう。原則として、決済の手段は少数に絞っておいたほうが、お金の管理がしやすいものだからです。

 「コード決済」は派手なキャンペーンのおかげで、特別お得なイメージがあるかもしれませんが、キャンペーン時のお得さは、ずっと継続するわけではありません。よって、ほかの「キャッシュレス決済」を普段から活用できているなら、「コード決済」にこだわる必然性はないでしょう。

 とはいえ、今後「コード決済」はさらに普及していくと見られているので、興味があるなら、今のうちから始めるのも手ではあります。ひと口に「コード決済」と言っても、前払いタイプや即払いタイプ、後払いタイプと別れていて、仕組みが同一ではないので、最初から複数の「コード決済」に挑戦するのではなく、よく行く近所の店で導入されているものを一つ選んで始めてみるといいですね。
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 最後に、「ポイント還元率を気にしてクレジットカードなどを選んでおり、すでにコード決済も活用している」というような、「キャッシュレス決済」の中上級者の場合。特に今のスタイルを変える必要はありませんが、お金の情報にアンテナを張って、家計もしっかり管理できているのであれば、“決済手段は少数に絞る”という原則からあえて外れて、複数の「コード決済」を活用してみるのもよさそうです。「PayPay」や「楽天ペイ」、「LINE Pay」などの「コード決済」は、いずれもキャンペーンに意欲的であり、上手に使い分ければお得に買い物を楽しむことができるからです。

オトクカレンダーには、「コード決済」のキャンペーン情報のほか、さまざまな提携店舗などのお得情報が掲載される。オトクカレンダーには、「コード決済」のキャンペーン情報のほか、さまざまな提携店舗などのお得情報が掲載される。

 どの「コード決済」がいつキャンペーンをやっているかを押さえるためには、オンライン家計簿サービスを提供している「Zaim」が一般に公開している「オトクカレンダー」が役に立ちます。「オトクカレンダー」を見れば各種「コード決済」のキャンペーン情報が一目瞭然。さらに、この「オトクカレンダー」を自分のGoogleカレンダーにインストールすると、より一層情報を拾いやすくなります。

 ただ、キャンペーンをしていると、それほど必要のないものに対して「キャンペーンでお得だし、ま、いいか」とお金を使いがち。あくまで、欲しいものが先にあって、支払うときにどれが有利かを考える、というのが正しい順番なので、「キャッシュレス決済」の中上級者であっても、この大原則を忘れないようにしてください。

(取材/元山夏香)
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0.3~1.5%
(※1)
3万9600円 AMEX
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【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】
日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールドダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。
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