IPO株の銘柄分析&予想

「ロコガイド」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のチラシ・買い物情報サービス企業との比較や予想まで解説![2020年6月29日 情報更新]

2020年5月21日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 ロコガイド
市場・コード/業種 東証マザーズ・4497/情報・通信業
上場日 6月24日
申込期間(BB期間) 6月8日~6月12日
おすすめ証券会社 SBI証券野村證券大和証券マネックス証券楽天証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 4605円(+130.25%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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ロコガイドが6月24日にIPO(新規上場)!

「ロコガイド」の公式サイトより

 ロコガイドは、2020年5月21日、東京証券取引所に上場承認され、2020年6月24日にIPO(新規上場)することが決定した。2020年4月9日にIPO予定だったが、3月18日に上場延期を決定旧記事はこちら。今回改めて上場を決定した形となる。

 ロコガイドは2016年7月1日に設立された。主たる事業、チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」では折り込みチラシを中心とした日々の買い物情報をパソコンやスマートフォンで簡単に閲覧できる仕組みを創ることで、ユーザーの利便性を高め、また小売企業などの顧客の経営の効率化を支援する事業を展開している。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

ロコガイドのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 6月4日
ブックビルディング(抽選申込)期間 6月8日~6月12日
公開価格決定 6月15日
購入申込期間 6月16日~6月19日
払込日 6月23日
上場日 6月24日

ロコガイドのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2020年6月8日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SBI証券
[最短翌日に取引可能]
3.6
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野村證券 1.8
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大和証券
[最短翌日に取引可能]
0.9
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マネックス証券
[最短翌日に取引可能]
0.9%
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楽天証券
[最短翌日に取引可能]
0.9%
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DMM.com証券
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みずほ証券(主幹事証券) 72.8  
クレディ・スイス証券 18.1  
三田証券 0.9%  

ロコガイドのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定仮条件の平均価格(※1) 1800
仮条件
[予想PER(※2)
1800~2000円
[49.7倍~55.2倍]
公募価格 2000円
初値 4605円
初値騰落率 +130.25%
予想トレーディングレンジ(※3) 1500円~3500円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2020年6月2日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 148.0倍
ぐるなび<2440> 41.2倍(連)
インフォマート<2492> 204.0倍(連)
ラクス<3923> 198.7倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

ロコガイドの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 938万6700株(予定)
公開株式数 公募234万6700株  売出-株
(オーバーアロットメントによる売出24万4000株)
想定公開規模(※1) 46.6億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

ロコガイドはチラシ・買い物情報サービス運営

 チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」の運営を行う。折込チラシを中心とした日々の買い物情報をパソコンやスマートフォンで簡単に閲覧できる仕組みを創ることで、ユーザーの利便性を高め、また小売企業などの顧客の経営の効率化を支援する。サービス利用店舗数は食品スーパーやドラッグストアを中心に51,711店。穐田誉輝氏が代表取締役。

 4月に上場延期した経緯がある。公開規模がマザーズ上場案件としてはやや大きいものの、時流に乗る事業内容で業績成長率も高く、投資家の関心を集めそうだ。足元でマザーズ市場が活況を見せており、さらに2カ月以上ぶりのIPOということで、個人投資家の積極参加が期待できる。

 公開規模については50億円前後となる見込み。ベンチャーキャピタル保有株はないが、6/24にはほかに2社が同時上場する。

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ロコガイドの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2017/3 267
(―)
▲ 19
(―)
▲ 19
(―)
2018/3 500
(―)
▲ 200
▲ 200
2019/3 1,008
(101.4%)
145
156
2020/3 1,424
(41.2%)
340
133.4%
221
41.1%
2021/3予 1,873
(31.5%)
489
43.8%
340
53.8%
2019/12 3Q 1,037
(―)
265
(―)
157
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:36.22円/-円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

ロコガイドの業績コメント

 2021年3月期の業績は、売上高が前期比31.5%増の18.7億円、経常利益が同43.8%増の4.8億円と増収増益の見通しとなっている。

 同社が事業展開する小売業界においては、経済産業省発表の「商業動態統計月報」では2019年2月の商業販売高は36兆2,540億円となっている。

 また、電通が発表する「2018年日本の広告費」によれば、2018年のインターネット広告費は1兆7,589億円、前年比16.5%増と5年連続で2ケタ成長を維持する一方、折込広告費は3,911億円(前年比93.8%)と減少傾向が続いている。今後、折込広告費はインターネット広告市場への取り込みが進んでいくものと見込まれている。

 このような環境のもと同社は、主力事業であるチラシ・買物情報サービス「トクバイ」において更なるユーザー獲得を進めるために、店頭販促の実施等を継続的に行っている。また、掲載情報量の拡大に努め、専門小売業態でも導入を進めている。機能面では、タイムセール等のお得な情報をまとめて見ることができるコーナーを新設するなど、機能開発に取り組んでいる。 

ロコガイドの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都港区三田一丁目4番28号
代表者名(生年月日) 代表取締役 穐田 誉輝(昭和44年4月29日生)
設立 平成28年7月1日
資本金 5000万円(令和2年5月21日現在)
従業員数 80人(令和2年4月30日現在)
事業内容 チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」の運営
■売上高構成比率(2019/3期 実績)
品目 金額 比率
インターネットメディア事業 1,008 百万円 100.0%
合計 1,008 百万円 100.0%
■大株主上位2位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 穐田 誉輝 679万6000 96.53%
2 沖本 裕一郎 24万4000株 3.47%
合計   704万株 100.00%
■その他情報
手取金の使途 販売促進費及び人件費等、地域情報サービスの成長に係る投資資金、また地域等における広告代理事業に係る仕入等のための運転資金に充当する予定
関係会社
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2017年1月13日
割当先 穐田 誉輝
発行価格 125円 ※株式分割を考慮済み
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ロコガイドの銘柄紹介

 同社は、「地域のくらしを、かしこく、たのしく」というビジョンのもと、地域情報に関するサービスの提供を通じて、ユーザー利便性の向上を目指している。主たる事業であるチラシ・買い物情報サービス「トクバイ」では折込チラシを中心とした日々の買い物情報をパソコンやスマートフォンで簡単に閲覧できる仕組みを創ることで、ユーザーの利便性を高め、また小売企業などの顧客の経営の効率化を支援する事業を展開している。

 「トクバイ」は、地域のユーザーと小売企業をつなぐ情報マッチングサイトであり、小売企業には新聞折込チラシの画像データやお買い得商品などを掲載することによる販促支援サービスを、ユーザーにはスマートフォンを中心としたインターネットを通じて、地域の買い物に関する情報が得られるという情報提供サービスを運営している。

 「トクバイ」は、ユーザーに対して、地域の食品スーパーマーケットや、ドラッグストア、ホームセンターといった小売店舗の情報を無料で閲覧することができる機能を提供している。ユーザーは、「トクバイ」を利用する際に、郵便番号や位置情報によって、普段よく利用する店を登録することができる。それによって、日々更新されるお買い得商品の情報やクーポン、タイムセールといった情報をEメールやスマートフォンアプリのPUSH通知などの形式で受け取ることができるようになる。

 また食品など購入を検討している商品情報を閲覧すると、同様の商品が他小売店舗で販売されているかどうか、販売されている場合はいくらで販売されているかといったことが分かり、生活費を節約したいと考えている生活者に利用されている。さらに、買い物する商品などを記録することができるメモ機能も提供しており、日常的な買い物において欠かせないサービスとなっている。

 他方、「トクバイ」は、小売企業に対して、インターネットを通じて情報掲載ができる管理機能を提供している。同機能を利用することで、小売企業の販促部門は、パソコンから複数の店舗に対しての情報配信ができ、また各店舗はパソコンに加えスマートフォンから簡単に情報配信ができるようになっている。掲載できる情報は、新聞折込チラシの画像データに加えて、お買い得商品や、旬の商品、タイムセールやクーポン、店頭でのイベント情報などのお知らせといったように多様な種類がある。それによって、小売企業ごとに自社の特徴や訴求情報をユーザーに伝えることができる。

 小売企業は情報掲載によって得られたユーザーの閲覧数などの効果情報に関しても、管理機能からいつでも確認することができるようになっている。それによって掲載する情報を改善し、ユーザーによりよい情報を届けるための取り組みを進めることができる。「トクバイ」の利用によって、小売企業においては、自社の販売促進費や工数削減、また情報掲載商品の販売増等を実現している。

 情報掲載のプランは、SaaS型プラットフォームのサービスとして「無料掲載プラン」と「有料掲載プラン」に分かれている。利用登録をすることで各機能が利用できるようになり、月額5,000円の「有料掲載プラン」では、チラシ・商品などの基本情報掲載に加えて、クーポンやお知らせなど掲載できる情報が増え、また優先的にサイト内で表示されることでユーザーの閲覧数を増加させることができるといった仕組みも提供している。

 小売企業にとって、新聞折込チラシのコスト負担が大きくなるなか、「トクバイ」を利用することで新聞折込チラシを削減し、コスト負担を軽減させていくことができるため、「有料掲載プラン」を利用する小売企業も増加傾向が続いている。さらに、2017年7月から12月に情報掲載を開始した食品スーパーマーケットの店舗あたりユーザーフォロー数は、2019年9月時点で約2.8倍に増加しており、提供価値の向上に伴い、「有料掲載プラン」を利用する小売企業の更なる増加及び価格改定の余地がある。

ロコガイドの投資のポイント

 先般は4/9の上場を発表し、その後延期を決めた経緯がある。その際の想定発行価格は2640円で、今回は価格水準を引き下げての再チャレンジとなる。公開規模がマザーズ上場案件としてはやや大きいものの、時流に乗る事業内容で業績成長率も高く、投資家の関心を集めそうだ。後述する穐田氏が代表を務め、話題性もある。

 3月から4月にかけてのIPOは株式相場の急落が影響し、全般に軟調な初値形成を強いられた。ただ、足元でマザーズ市場は活況を見せており、4/6上場の松屋アールアンドディ<7317>以来のIPOということで個人投資家の積極参加が期待できる。公開規模50億円超のマザーズIPOを見ると、昨年9月上場のギフティ<4449>が公開価格比+25.3%という初値を付けている。

 主たる事業であるチラシ・買い物情報サービス「トクバイ」では折込チラシを中心とした日々の買い物情報をパソコンやスマートフォンで簡単に閲覧できる仕組みを創ることで、ユーザーの利便性を高め、また小売企業などの顧客の経営の効率化を支援する事業を展開している。小売企業に対しては、「無料掲載プラン」と「有料掲載プラン」があり、月額5,000円の「有料掲載プラン」では、チラシ・商品などの基本情報掲載に加え、クーポンやお知らせなど掲載できる情報が増え、また優先的にサイト内で表示されることでユーザーの閲覧数を増加させることができるなどの仕組みも提供している。

 サービス利用店舗数は2020年3月末時点で5万1711店、有料契約店舗数は2万5282店。有料契約の内訳は食品スーパー42%、ドラッグストア26%、ホームセンター7%など。クックパッド<2193>からの新設分割で設立。カカクコム<2371>社長やクックパッド代表執行役を歴任し、現在はくふうカンパニー<4399>会長の穐田誉輝氏が同社代表取締役で、発行済株式の96.5%を保有する。

 業績面について、2021年3月期は売上高が前期比31.5%増の18.7億円、経常利益が同43.8%増の4.8億円と増収増益の見通しとなっている。主要顧客が食品スーパーやドラッグストアとあって、新型コロナウイルスの流行による負の影響はほとんどなく、むしろ当初想定していなかった新たな需要が発生しているという。

 想定仮条件水準の今期予想PERは44~55倍程度となり、グルメサイトのぐるなび<2440>をやや上回る水準。SaaS(ソフトウェア・アズ・アサービス)企業としてなら更なる高バリュエーションも許容される可能性がある。

 公開規模については50億円前後となる見込み。ベンチャーキャピタル保有株はないが、6/24にはフィーチャ<4052>コパ・コーポレーション<7689>が同時上場することを念頭に置く必要がある。とはいえ、前述のとおり積極的な初値買いが入ることが見込まれ、当初の換金売りなら十分吸収可能だろう。

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2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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