Jリードの中で、直近の分配金が“過去最高額”と好調な「森ヒルズリート投資法人(3234)」と「ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人(3278)」の2銘柄に注目!
発売中のダイヤモンド・ザイ6月号の大特集は「時代の波に乗る、これからがピークの株!【史上最高株】141」! この特集では、コロナ禍でも史上最高益を達成していたり、配当額が過去最高になっていたり、株価が史上最高値を更新していたりと、3つの側面で”史上最高”を更新した株をピックアップ。これらの銘柄はいずれも業績が良く、今後の成長にも期待できるものが多いので、次なる投資先を探すうえで参考になるはずだ。
今回はこの特集から「Jリート」に関するコラムを抜粋。Jリートのなかには、最新の分配金の予想が、ここ10期で最高値となっている銘柄がいくつかある。コラムでは、そのなかでもアナリストが注目する銘柄を9つ紹介しているが、ここではそのうちの2銘柄をピックアップする!
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Jリートはコロナ・ショック後に大きく売られたが、現在は復調!
「ホテル」をおもな投資対象とするJリートだけが停滞気味
2020年3月のコロナ・ショックでは「Jリート」の価格が軒並み急落。その後、急速に回復したJリートも多かったが、どんな不動産に投資しているかによって、値動きには大きな差が出た。
Jリートのおもな投資対象は、物流施設や住居、オフィス、商業施設、ヘルスケア関連施設、ホテルといったところだ。
まず、物流施設に関しては、ECや巣ごもり需要の増加で非常に好調。物流施設に多く投資しているJリートのなかには、価格が大きく上がり、結果として分配金利回りが2%台と、Jリートとしては低水準になっている銘柄もある。
住居やオフィスは、当初コロナ禍による悪影響が懸念されていた。住居に関しては、地方移住や郊外への引っ越しの増加で、需要が低下する可能性が指摘され、オフィスに関しては、テレワークの増加による空室率の上昇が危惧されていたのだ。
ただ、実際には東京からの人の転出はわずかで、住居への影響は軽微にとどまった。また、オフィスの空室率は上昇しているものの、リートの保有物件への影響は今のところ小さい。不動産の買い手も豊富で、物件売却による分配金の維持も十分可能。こうした事情から、住居・オフィスを組み入れているJリートも、コロナ・ショック前の水準まで価格が戻っているものが多い。
商業施設についてもコロナ禍の影響は大きいが、郊外の物件は、身近な距離での買い物の増加で堅調。ヘルスケア関連施設については、このところリート同士の合併により、ヘルスケア施設特化型のリートは減少しているものの、収益面や分配金は安定している。
唯一厳しいのは、ホテルをおもな投資対象とするJリートで、分配金が大きく減少した。ただ、将来的な回復を見込んだ買いも出ており、価格は復調傾向にあると見ていいだろう。
分配金が最高額で、割安感のある「森ヒルズリート投資法人」、
「ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人」に注目!
こうした状況下で、これからJリートを買うなら、どんな銘柄を選べばいいのだろうか。ホテル系のJリートが厳しいことは言うまでもないが、すでにコロナ・ショック前の水準を回復しているものについては、買い時が難しい。Jリートに詳しいアイビー総研の関大介さんは、次のように話す。
「狙い目は、実際は業績が順調でも、ネガティブな印象が残るせいで割安になっているリートです。そのうえ、利回りが相対的に高い銘柄がいいでしょう」
そこでダイヤモンド・ザイでは、ここ10期(1期先の予想と実績9期)で見て、分配金が最高額となっているリートを抽出。さらに割安感などを基にして、関さんに注目銘柄を選んでもらった。誌面では9銘柄取り上げているが、ここではそのうちの2銘柄を抜粋しよう。
一つ目は、オフィス系リートの森ヒルズリート投資法人(3234)だ。
森ヒルズリート投資法人は資産の9割がオフィスで、大半はスポンサーの森ビルと長期固定の賃貸借契約を結ぶ。六本木や虎ノ門など、東京・港区という好立地の物件が多い。オフィス空室率は上昇しているが、保有物件への影響は軽微で、価格には割安感も。分配金はもともと保守的で、安心感がある。
続いて紹介するのは、おもに住居を投資対象とするケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人(3278)だ。
ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人は保有物件の8割が住居で、2割が有料老人ホームなどのヘルスケア施設から成る。いずれも収益の安定性が高い組み合わせで、分配金の安心感は大きい。また、コロナ禍の影響は軽微にとどまっている。4%近い利回りも魅力的だ。
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