【今回のまとめ】
1.オバマ大統領が再選され議会との「ねじれ」状態が続くことが確定
2.投資家の懸念は「財政の崖」の議論に移っている
3.それに加えて欧州経済に対する懸念も再燃
4.ドイツは輸出から内需へのシフトを迫られる
5.欧州中央銀行は様子見を決め込んでいる
米国は”ねじれ”の継続で「財政の崖」がいよいよ心配に
先週(11月5日~9日)は、米国で大統領選挙ならびに上院・下院選挙が行われ、民主党のバラク・オバマが再選されました。また上院は民主党が過半数を占め、下院は共和党が過半数を獲得しました。これにより「ねじれ」の状態が続くことが確定しました。
市場関係者は諸々の景気支援のための臨時措置が今年の年末で終わってしまう、いわゆる「財政の崖」の問題を心配しはじめています。このため週間ベースでS&P500指数は-2.4%下落しました。
欧州経済の懸念も再燃
先週は、これに加えて欧州の経済に対する懸念も再燃しました。そのきっかけとなったのは欧州委員会が半年に1回発表する経済見通しの報告書です。そこではドイツのGDP見通しがバッサリと下方修正されました。下図は、ドイツのGDP成長率の予想です。

今はドイツだけでなく世界全体の景気がよくないので、2010年以降、ドイツが取ってきた輸出を頼りにした経済成長の維持という戦略がだんだん難しくなってきています。
このため欧州委員会は「ドイツがもっと内需振興に政策をシフトすることで難局を乗り切るべきだ」という提言をしています。欧州委員会のシナリオでは、下のグラフのように2012年以降は内需(青)のGDP成長への貢献度が高まり、輸出(緑)の重要性が比較的低下すると予想しています。

欧州委員会がドイツにこのような予想を示すのには、理由があります。
※「世界投資へのパスポート」米国大統領選関連記事
・オバマ大統領が再選なら、米国株式市場はネガティブ!その2つの理由
・米大統領選と株式市場の「ジンクス」とは?
欧州委員会がこのようなシナリオに自信を持っている第一の理由は、ドイツでは雇用が安定しているからです。下はドイツの失業率のグラフです。ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統一されて以来、ドイツの失業率は今が一番低くなっています。

さらにドイツは輸出依存一本槍の経済政策から内需重視の政策に移行する一環として、労働組合と経営側の間で賃上げが合意されました。
ECBは完全に様子見ムード
一方、ECB(欧州中央銀行)はここへきて様子見を決め込んでいます。先週の政策金利会合では全く新しいことは発表しませんでしたし、当分、追加的量的緩和政策の拡大なども全く示唆しませんでした。ギリシャに関しても「当面のECBの仕事は終わった」とコメントしてドイツをはじめとする欧州連合加盟国にお鉢を回す態度をあからさまに見せました。
今週はその欧州連合がギリシャに対する支援金を16日までに承認する必要があります。そのギリシャは先週、財政切り詰め法案を可決し、目先は支援金を受けるために一層の耐乏生活を受け容れる姿勢を示しました。つまりボールは欧州連合のコートに打ち込まれているわけです。
市場の鋭角的な回復は期待できない状況
米国では「財政の崖」問題で先行き不透明感が強まっています。欧州では経済が一段と減速しており欧州中央銀行からの追加的な支援が期待されるところですが、8月ごろの積極的な姿勢とは打って変わってECBは消極的です。これらのことから、今は市場の鋭角的な反発は期待しにくい状況だと思います。
※「世界投資へのパスポート」米国大統領選関連記事
・オバマ大統領が再選なら、米国株式市場はネガティブ!その2つの理由
・米大統領選と株式市場の「ジンクス」とは?
【※米国株を買うならこちらの記事もチェック!】
⇒米国株投資で注意が必要な「為替」と「税金」とは?「特定口座(源泉徴収あり)」か「NISA口座」で投資をして、口座内に「米ドル」を残さないのがポイント!
| ※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
【2025年12月1日時点】
「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社 |
| ◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約4900銘柄以上 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
|
【SBI証券のおすすめポイント】 |
|
| 【関連記事】 ◆【SBI証券の特徴とおすすめポイントを解説!】株式投資の売買手数料の安さは業界トップクラス! IPOや米国株、夜間取引など、商品・サービスも充実 ◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社! |
|
| ◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約5100銘柄以上 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
| 【楽天証券おすすめポイント】 米国、中国(香港)、アセアン各国(シンガポール、タイ、マレーシアなど)と幅広い銘柄がそろっており、米国株の信用取引も利用可能! 指定の米国ETF15銘柄については買付手数料が無料で取引ができるのもお得。米ドル⇔円の為替取引が0円と激安! さらにNISA口座なら、米国株の売買手数料が完全無料(0円)。米国株の注文受付時間が土日、米国休場を含む日本時間の朝8時~翌朝6時と長いので、注文が出しやすいのもメリット。米国株式と米国株価指数のリアルタイム株価、米国株オーダーブック(板情報)、さらに米国決算速報を無料で提供。ロイター配信の米国株個別銘柄ニュースが、すぐに日本語に自動翻訳されて配信されるのもメリット。米国株の積立投資も可能。米国株の貸し出しで金利がもらえる「貸株サービス」も行っている。 |
|
| 【関連記事】 ◆【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実! ◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい! |
|
| ◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約5100銘柄以上 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
| 【マネックス証券のおすすめポイント】 外国株式の取り扱い銘柄数はトップクラス! また、米国株の買付時の為替手数料が0円(売却時は1ドルあたり25銭)となるキャンペーンが長期継続しており、実質的な取引コストを抑えることができる。さらに、外国株取引口座に初回入金した日から20日間は、米国株取引手数料(税込)が最大3万円がキャッシュバックされる。米国ETFの中で「米国ETF買い放題プログラム」の対象22銘柄は、実質手数料無料(キャッシュバック)で買付が可能。米国株の積立サービス「米国株定期買付サービス(毎月買付)」は25ドルから。コツコツ投資したい人に便利なサービス。米国株は、時間外取引に加えて店頭取引サービスもあり日本時間の日中でも売買できる。しかもNISA口座なら、日本株の売買手数料が無料なのに加え、外国株(海外ETF含む)の購入手数料も全額キャッシュバックされて実質無料! 企業分析機能も充実しており、一定の条件をクリアすれば、銘柄分析ツール「銘柄スカウター米国株」「銘柄スカウター中国株」が無料で利用できる。 |
|
| 【関連記事】 ◆【マネックス証券の特徴とおすすめポイントを解説】「単元未満株」の売買手数料の安さ&取扱銘柄の多さに加え、「米国株・中国株」の充実度も業界最強レベル! |
|
| ◆松井証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約5000銘柄以上 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
| 【松井証券のおすすめポイント】 米国株の売買手数料は他の大手ネット証券と同水準なうえ、為替手数料は完全無料(0円)とお得!さらにNISA口座では、米国株の取扱手数料が無料に! 米国株でも信用取引が可能で手数料が業界最安水準。2025年7月から米国株のプレマーケットに対応し、日本時間18時(夏時間は17時)から取引が可能になったのもメリット。さらに投資情報ツール「マーケットラボ米国株」や専用の取引ツール、リアルタイム株価が無料、夜間での取引に便利な返済予約注文(IFD注文)、米国株専用ダイヤル「米国株サポート」や「株の取引相談窓口(米国株)」などが特徴となっている。また、米国株専用の「松井証券 米国株アプリ」は、リアルタイム株価の表示に加え、米国株の情報収集から資産管理、取引までスマホで対応可能だ。 |
|
| 【関連記事】 ◆【松井証券のおすすめポイントは?】1日50万円以下の株取引は手数料0円(無料)! その他の無料サービスと個性派投資情報も紹介 ◆「株初心者」におすすめの証券会社を株主優待名人・桐谷広人さんに聞いてみた! 桐谷さんがおすすめする証券会社は「松井証券」と「SBI証券」! |
|
| ◆moomoo証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約6300銘柄以上 | <現物・信用取引>約定代金の0.132%(上限22米ドル) |
| 【moomoo証券のおすすめポイント】 米国やカナダ、オーストラリア、シンガポール、マレーシアなどグローバルにサービスを展開するネット証券。米国株には特に力を入れており、取扱銘柄数は業界トップクラス。売買手数料も大手ネット証券の4分の1程度だ(ただし売買手数料の上限は22米ドルと他社と同水準)。さらに、為替手数料が無料なので、米国株の売買コストのお得さでは頭ひとつ抜け出している。米国株に関するデータや情報も充実。最大上下60本の板情報や過去20年分の財務データ、大口投資家の売買動向など、銘柄分析に役立つさまざまな情報が無料で利用できる。24時間取引に対応しているので、日本時間の昼間にも売買が可能。1ドルから米国株を買うこともできる。取引アプリには対話型AIの「moomoo AI」を搭載。米国株の基礎知識から米国市場の動向、銘柄分析まであらゆる質問に答えてくれるので、米国株初心者には力強い味方となるだろう。 |
|
| 【関連記事】 ◆【moomoo証券のおすすめポイントを解説】米国株投資家には特におすすめの米国生まれのネット証券! プロレベルの高機能ツールやAIツールも魅力! |
|
| ※ 本記事の情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。 |



































