IPO株の銘柄分析&予想

「ユミルリンク」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のマーケティング支援企業との比較や予想まで解説![2021年10月1日 情報更新]

2021年8月17日公開(2022年9月20日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 ユミルリンク
市場・コード/業種 東証マザーズ・4372/情報・通信業
上場日 9月22日
申込期間(BB期間) 9月3日~9月9日
おすすめ証券会社 野村證券SBI証券SMBC日興証券auカブコム証券(旧:カブドットコム証券)LINE証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 1711円(+71.10%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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ユミルリンクが9月22日にIPO(新規上場)!

「ユミルリンク」の公式サイトより

 ユミルリンクは、2021年8月17日、東京証券取引所に上場承認され、2021年9月22日にIPO(新規上場)することが決定した。

 ユミルリンクは1999年7月1日に設立された。消費者や社員等とのエンゲージメント向上を目的とした法人のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するメッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」を開発・提供。「Cuenote」シリーズによる「メッセージングソリューション事業」を展開している。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

ユミルリンクのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 9月1
ブックビルディング(抽選申込)期間 9月3日~9月9日
公開価格決定 9月10日
購入申込期間 9月13日~9月16日
払込日 9月21日
上場日 9月22日

ユミルリンクのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2021年9月13日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
野村證券(主幹事証券) 93.0
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
3.5%
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SMBC日興証券
[最短即日で取引可能]
1.7
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auカブコム証券(旧:カブドットコム証券)
[最短翌日に
取引可能]
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LINE証券
[最短翌日に取引可能]
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DMM.com証券
※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 1.7%  

ユミルリンクのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 950
仮条件
[予想PER(※2)
950~1000円
16.7倍~17.5倍]
公募価格 1000円
初値 1711円
初値騰落率 +71.10%
予想トレーディングレンジ(※3) 1000~2000
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2021年8月31日ザラバの株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 29.3倍
ワオワールド<2352> 19.7倍(連)
パイプドH<3919> 20.6倍(連)
アクリート<4395> 47.5倍

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

ユミルリンクの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 389万2600株(予定)
公開株式数 公募33万8200株  売出93万7800株
(オーバーアロットメントによる売出19万1400株)
想定公開規模(※1) 13.9億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

ユミルリンクはメール・SMS配信サービス

 メッセージングプラットホーム事業を展開する。消費者や社員等とのエンゲージメント向上を目的とした法人のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するメッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」を開発・提供。SaaS(クラウド)形式とソフトウエア形式の2形式で提供するが、6月度の全取引に占めるSaaS利用顧客は96.7%。

 メッセージングサービスはデジタルマーケティングの普及、用途の広がりなどから順調に成長しており、類似企業でも業績堅調なところが多い。ただ、同社の今期経常利益はほぼ横ばいとなる見通し。一見割安に映る株価バリュエーションも妥当な水準という印象を受ける。

 公開規模については10億円台前半となる見込み。荷もたれ感のない水準だが、9/22は3社同時上場で初値買いの分散が想定される。

◆「ユミルリンク」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
野村證券
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ユミルリンクの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2017/12 1,148
(―)
196
(―)
133
(―)
2018/12 1,248
(8.7%)
176
-10.3%
120
-10.0%
2019/12 1,453
(16.4%)
233
32.2%
159
33.0%
2020/12 1,629
(12.1%)
326
39.9%
224
40.1%
2021/12予 1,750
(7.4%)
324
-0.7%
222
-0.9%
2021/6 2Q 912
(―)
177
(―)
121
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:57.03円/-円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

ユミルリンクの業績コメント

 2021年12月期の業績は、売上高が前期比7.4%増の17.5億円、経常利益が同0.7%減の3.2億円と増収減益の見通しとなっている。

 足元では、ストック型収益(Cuenote SaaSのサブスクリプション(サービス利用)売上並びにソフトウエア保守売上が含まれる)は今上期(2021年1-6月)においてはメール配信サービスのSaaS(クラウド型)プランの新規受注が堅調に推移したことにあわせ解約が低位に推移した。

 また、SMS配信サービスの配信数が前年同期より5.6倍に増加したこともあり、業績は順調に伸びている。スポット型収益(Cuenote SaaSの初期売上(初期利用登録、カスタマイズ、セキュリティ証明書などの取得代行)並びにソフトウエアライセンス売上(オンプレミス)が含まれる)においては、今上期の売上高はSaaSの新規受注が堅調に推移した。

 なお、通期計画に対する第2四半期末時点における進捗率は、売上高9.1億円で52.1%、経常利益1.7億円で54.6%となっている。

ユミルリンクの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都渋谷区代々木2丁目2番1号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 清水 亘(昭和46年12月1日生)
設立 平成11年7月1日
資本金 1億1828万円(令和3年8月17日現在)
従業員数 111人(令和3年7月31日現在)
事業内容 メッセージングプラットホーム事業
■売上高構成比率(2020/12期 実績)
品目 金額 比率
Cuenoteシリーズ 1,622 百万円 99.6%
その他 6 百万円 0.4%
合計 1,629 百万円 100.0%
■大株主上位5位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 アイテック阪急阪神(株) 310万8500株 87.45%
2 清水 亘 26万700株 7.33%
3 及川 英夫 16万9200株 4.76%
4 佐野 拓 1万株 0.28%
5 市川 卓也 6000株 0.17
合計   355万4400株 100.00%
■その他情報
手取金の使途 設備資金に229,500千円、運転資金に59,086千円を充当する予定
関係会社 阪急阪神ホールディングス(株) (親会社) 持株会社
阪神電気鉄道(株) (親会社) 鉄道事業、賃貸事業、分譲・その他事業、スポーツ事業
アイテック阪急阪神(株) (親会社) 情報・通信事業
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 -年-月-日
割当先
発行価格
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野村證券
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SBI証券[最短翌日に取引可能]
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ユミルリンクの銘柄紹介

 同社では、自社で開発したソフトウエアをデータセンターに設置したサービス基盤上で稼働させ、クラウドサービスとして提供するSaaS形式と、顧客が指定するサーバ機材にソフトウエアを設置し利用環境を提供するソフトウエア形式の2形式で主に企業や自治体にサービスを提供している。

 近年は、企業のICT投資がハードウエアからソフトウエアに移行し、SaaSをはじめとしたクラウドサービスを利用する企業が増加しており、同社「Cuenote」においても、2021年6月度の全取引に占めるSaaS利用顧客は96.7%(取引額基準)を占めている。

 「Cuenote」は、顧客のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するソフトウエアシリーズで、「安全・信頼性」「利便性」「経済的合理性」の向上を踏まえ、企画、設計、開発、運用、販売、保守を一気通貫でサービス提供できるノウハウを有する垂直統合型のビジネスモデルにより手掛けている。

<「Cuenote」シリーズの主なサービスラインナップ>

・「Cuenote FC」(メール配信システム)

 「Cuenote FC」は、企業がメールを活用して、消費者との関係を構築したり、販売促進を通じ消費者の購買意欲を高めたりといったマーケティング活動を行うために用いるメール配信システムで、SaaS形式及びソフトウエア形式で提供している。

・「Cuenote SR-S」(メールリレーシステム)

 「Cuenote SR-S」は、既存のメール配信システムからSMTPリレーし、メールを代行して配信することで、メールの遅延や不達を解消するメールリレーシステムである。

・「Cuenote SMS」(SMS配信サービス)

 「Cuenote SMS」は、企業から個人向けにSMSを配信するサービスである。SMSは、スマートフォンや携帯電話を所有する人に対して、個人が特定されている携帯電話番号へ送信することが可能であること、ナンバーポータビリティにより携帯電話番号自体の変更がされにくいことから、本人認証、重要な通知、業務連絡、督促通知、予約のリマインド、プロモーションなどの用途に利用されている。

・「Cuenote Survey」(Webアンケートシステム)

 「Cuenote Survey」は、HTMLやプログラミングなどの知識が不要で、比較的容易なマウスとキーボード操作であるスマートフォンやPCに対応し、セキュリティに配慮されたWebアンケートや問い合わせWebフォームを作成できるシステムである。

・「Cuenote 安否確認サービス」(安否確認サービス)

 「Cuenote 安否確認サービス」は、地震・自然災害発生時に従業員やスタッフに対して、自動で安否確認や緊急参集が行えるサービスである。

ユミルリンクの投資のポイント

 メッセージングサービスはデジタルマーケティングの普及、用途の広がりなどから順調に成長しており、類似企業でも業績堅調なところが多い。同社も今上期まで2ケタ増収・営業増益基調が続いている点は評価材料となるだろう。ただ、通期経常利益は原価や販管費の増加などでほぼ横ばいとなる見通し。株価バリュエーションはIT系のマザーズ銘柄としては一見割安にも映るが、業績動向等を踏まえれば妥当な水準という印象を受ける。また、公開規模に荷もたれ感はなく、短期的に売り手となりそうな株主も見当たらないが、9/22は3社同時上場で初値買いの分散が想定される。

 同社は、消費者や社員等とのエンゲージメント向上を目的とした法人のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するメッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」を開発、提供している。SaaS(クラウド)形式とソフトウエア形式の2形式で、主に企業や自治体にサービスを提供。

 SaaSの収益は利用開始時の初期設定売上と毎月のサービス利用売上により構成され、2021年6月度の全取引に占めるSaaS利用顧客は96.7%(取引額基準)。メールマガジンやニュース速報など数百万件~数千万件の宛先にもメールを高速配信する性能とマーケティングのための各種機能を搭載した「Cuenote FC」、EC(電子商取引)サイトや会員サイトにおける通知や認証など即時性と確実性を求められるトランザクションメールに効果的な「Cuenote SR-S」などがあり、「Cuenote FC」の売上高が全体の71.7%を占める。阪急阪神HD<9042>グループのアイテック阪急阪神(株)が発行済株式の87.5%を保有。

 業績面について、2021年12月期は売上高が前期比7.4%増の17.5億円、経常利益が同0.7%減の3.2億円と増収減益の見通しとなっている。メール配信サービスやショートメッセージ配信サービスの定期売上が増加するが、原価(通信費・労務費)や販管費も増え、上場関連費用を計上して経常利益はほぼ横ばい。ただ、上期(1-6月)営業利益は前年同期比16.0%増の1.79億円だった。

 想定仮条件水準の今期予想PERは16~18倍程度でワオワールド<2352>並み。SMS配信サービスを手掛けるアクリート<4395>などは高水準だが、同社も一段とバリュエーションを向上させるには前期並みかそれ以上の成長ペース復帰に期待したいところだ。

 公開規模については10億円台前半となる見込み。前述のとおり需給懸念はないが、IPO全般に初値買いが減少している状況下で軽量とも受け取られにくい規模かもしれない。また、9/22はコアコンセプト・テクノロジー<4371>とシンプレクス・HD<4373>が同時上場する。IPO不調が長引くようだと、3社同時上場による初値買い分散の影響も強まるだろう。

⇒アクリート<4395>のIPO情報はこちら!
⇒コアコンセプト・テクノロジー<4371>のIPO情報はこちら!
⇒シンプレクス・HD<4373>のIPO情報はこちら!

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SBI証券[最短翌日に取引可能]
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SMBC日興証券[最短即日で取引可能]
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LINE証券[最短翌日に取引可能]
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DMM.com証券 ※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
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IPO[主幹事]の多いおすすめ証券会社

◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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SMBC日興証券の公式サイトはこちら
◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。
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2022年には24社のIPOの主幹事を務める
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