IPO株の銘柄分析&予想

「アクリート」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のメッセージ配信関連企業との比較や予想まで解説![2018年7月27日 情報更新]

2018年6月22日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 アクリート
市場・コード/業種 東証マザーズ・4395/情報・通信業
上場日 7月26日
申込期間(BB期間) 7月10日~7月17日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券岩井コスモ証券マネックス証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 1542円(+100.26%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

アクリートのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 7月9日
ブックビルディング(抽選申込)期間 7月10日~7月17日
公開価格決定 7月18日
購入申込期間 7月19日~7月24日
払込日 7月25日
上場日 7月26日

アクリートのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2018年7月10日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券(主幹事証券)
[最短3日後に取引可能]
91.3
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
2.6
公式サイトはこちら!
岩井コスモ証券
[最短3日後に取引可能]
0.9
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マネックス証券
[最短2日後に取引可能]
0.9%
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みずほ証券 3.5  
エース証券 0.9%  

アクリートのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 690
仮条件
[予想PER(※2)
690~770円
28.1倍~31.4倍]
公募価格 770円
初値 1542円
初値騰落率 +100.26%
予想トレーディングレンジ(※3) 700円~3000円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2018年7月6日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 25.9倍
エイジア<2352> 21.1倍(連)
パイプドH<3919> 25.5倍(連)
NEC<6701> 31.1倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より若干割高と判断できる。

アクリートの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 530万株(予定)
公開株式数 公募54万株  売出38万株
(オーバーアロットメントによる売出13万8000株)
想定公開規模(※1) 7.3億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

アクリートはSNS配信サービス会社のマザーズIPO

「アクリート」の公式サイトより

 個人認証、マーケティング、コミュニケーション等を目的とした企業から個人向けSMS(ショートメッセージ)配信サービス事業を展開する。SMSは近年、各企業が個人認証など様々な用途により利用を進めており、SMS配信サービス市場は今後も急ピッチの成長が続くとみられている。

 SMS配信サービスを主力とする企業のIPOは初めてであり、情報・通信セクターのIPOは人気化しやすい傾向にあることからも、初値買い人気が高まることになるだろう。公開規模が小さいことも初値を押し上げる要因として意識されそうだ。

 公開規模については7億円強となる見込み。投資ファンド保有株も需給懸念を強めるほどではない。7/26はエクスモーション<4394>が同時上場するが、軽量感を重視する個人投資家の買いはアクリートに向かいやすいだろう。

◆「アクリート」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
SMBC日興証券[最短3日後に取引可能]
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アクリートの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2014/12 162
(―)
20
(―)
17
(―)
2015/12 276
(―)
31
20
2016/12 351
(27.4%)
39
26.7%
15
-24.2%
2017/12 949
(169.9%)
171
(335.2%)
112
(609.6%)
2018/12予 1,390
(46.4%)
201
(17.3%)
130
(15.5%)
2018/3 1Q 324
(―)
45
(―)
30
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:24.53円/0.00円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

アクリートの業績コメント

 2018年12月期の業績は、売上高が前期比46.4%増の13.9億円、経常利益が同17.3%増の2.0億円と増収増益の見通しとなっている。

 SMS配信サービス業界においては、SMS配信サービスの認知度が向上し、企業と個人の間でのコミュニケーション手段としてSMSの有用性を再認識する企業が増加するとともに、コインチェック不正流出事件の影響により個人認証への関心も高まり、SMS配信市場は急速な広がりを見せている。

 このような状況のなか、同社は国内の携帯電話事業者3社との直接回線接続、大量配信に耐えうるSMS配信システムなどから海外SMSアグリゲーター、IT企業、コールセンター、人材サービス会社等からの支持を受け、業界内でのポジションを確立している。今第1四半期(2018年1月~3月)においては、大手グローバル企業が国内向けに配信するSMSを対象としたSMPP国際ゲートウェイサービスの有用性が海外SMSアグリゲーターに浸透し、配信数が増加している。

 また、国内企業向け直接販売においては、債権回収、人材サービス、仮想通貨取引所等の分野でのSMS配信サービスの利用が拡大し、販社・代理店においては、システム開発会社、マーケティング関連企業等の配信数が増加したことにより堅調に推移している。

 なお、通期計画に対する第1四半期末時点における進捗率は、売上高3.2億円で23.3%、経常利益0.4億円で22.3%となっている。

アクリートの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都世田谷区太子堂一丁目12番39号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 伊藤 彰浩(昭和43年11月13日生)
設立 平成26年5月1日
資本金 3000万円(平成30年6月22日現在)
従業員数 10人(平成30年5月31日現在)
事業内容 個人認証、マーケティング、コミュニケーション等を目的とした企業から個人向けSMS(ショートメッセージ)配信サービス事業
■売上高構成比率(2017/12期 実績)
品目 金額 比率
SMS配信サービス事業 949 百万円 100.0%
合計 949 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 BANA1号有限責任事業組合 200万8000 41.83%
2 伊藤 彰浩 62万株 12.92%
3 Chin Yeu Yao 48万 10.00%
4 Rolf Lumpe 24万株 5.00%
5 (株)フラッシュワン 8万株 1.67
5 日置 健二 8万株 1.67%
7 (株)オークファン 7万800株 1.48%
7 GA1号投資組合 7万800株 1.48%
9 GA2号投資組合 7万400株 1.47%
9 小原 聖誉 7万400株 1.47%
合計   379万400株 78.97%
■その他情報
手取金の使途 (1)SMS配信サービス事業の強化のためのソフトウエア開発費、(2)本社オフィス移転に関する設備投資資金、(3)借入金の返済資金及び(4)事業拡大に伴う人件費に充当する予定
関係会社 BANA1号有限責任事業組合 (その他の関係会社) 保有株式の運用業務
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日
割当先
発行価格
◆「アクリート」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
SMBC日興証券[最短3日後に取引可能]
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SBI証券[最短翌日に取引可能]
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アクリートの銘柄紹介

 同社は、主に企業から個人向けのSMS(注1)配信を代行するサービス(SMS配信サービス)を直接販売、販社・代理店経由もしくは海外SMSアグリゲーター(注2)向けのSMPP国際ゲートウェイサービス(注3)を通して提供している。

 電話(音声通話)の不通率が高いこと、郵便・Eメール・FAX等の通信手段の即時性、閲覧率の低下等により、企業から個人へのコンタクトが困難となりつつある状況のなか、SMSは、近年、携帯電話を保有する全ての人に対して、個人が特定されている携帯電話番号へ送信することが可能であること、変更されにくく一般的に即時閲覧率が高い通信手段であることから、各企業が様々な用途により利用を進めている。

 主な用途としては、会員登録、端末変更、パスワード配信などを行う際の携帯電話番号を用いた個人認証手段、採用情報、期限告知、支払督促、予約確認、WEBへの誘導、問合せ対応、キャンペーン、CRM(注4)などのマーケティング・コミュニケーション手段、IoT分野でのSIM(注5)を利用した遠隔操作手段などで利用されている。

 同社では、携帯電話事業者である株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社と接続先に大量配信を可能にする法人向けSMS配信サービス専用の方式による接続(直接回線接続)を行い、大量配信・MNP(注6)対応を可能とした同社開発のSMS配信システムによりサービスを行っている。なお、携帯電話事業者が認める正規配信ルートによりSMS配信サービスを提供するためには、全ての携帯電話事業者(株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社)と直接接続契約を締結する必要がある状況となっている。

 ユーザー企業は、システムから自動的にSMS配信を行うAPI(注7)接続による自動配信と、同社のSMS配信システムを管理画面から操作し配信を行う手動配信を用途に応じて選択し、簡単に利用することが可能となっている。また、SMS配信サービスとしては、単純な企業から個人への一方向のSMS配信だけではなく、個人からの返信が可能な双方向サービス、電話自動対応により顧客の目的ごとに異なるSMS配信を行うIVRサービス(注8)も行っている。

(注1)SMS:相手先の電話番号だけで全角70文字の文字情報を送受信できるショートメッセージサービス
(注2)海外SMSアグリゲーター:グローバルに多くの企業のSMS配信需要を取りまとめて、大量のSMS配信を行う企業
(注3)SMPP国際ゲートウェイサービス:携帯電話事業者間で使われる通信プロトコルであるSMPP(Short Message Peer to Peer)により、海外SMSアグリゲーターに対して国内ユーザーへのSMS配信を代行するサービス
(注4)CRM:カスタマー・リレーションシップ・マネジメントの略語で、顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、売上の拡大と収益性の向上を目指す経営戦略・手法
(注5)SIM:サブスクライバー・アイデンティティ・モジュールの略語で、スマートフォンや携帯電話、タブレットなどのモバイル端末でデータ通信や音声通話などを行うために必要なICチップカード
(注6)MNP:モバイル・ナンバー・ポータビリティの略語で、携帯電話・PHSの利用者が電話会社を変更した場合に、電話番号はそのままで変更後の電話会社のサービスを利用できる制度
(注7)API:アプリケーション・プログラム・インターフェイスの略語で、ソフトウエアが互いにやりとりするのに使用するインターフェイスの仕様
(注8)IVRサービス:インタラクティブ・ボイス・レスポンス・サービスの略語で、コールセンター等で利用する自動音声応答サービス

アクリートの投資のポイント

 SMS配信サービスを主力とする企業のIPOは初めてであり、情報・通信セクターのIPOは人気化しやすい傾向にあることからも、初値買い人気が高まることになるだろう。インディゴはソフトバンクグループ<9984>の孫正義会長兼社長の実弟である孫泰蔵氏が東京大学在学中の1996年に創業したベンチャー企業。そこからスピンオフした経緯が注目を集める可能性がある。

 また、公開規模が小さいことも初値を押し上げる要因として意識されるだろう。今年のIPO38社の公開価格に対する初値上昇率は平均+158.9%と高いが、公開規模10億円未満の17社平均では+251.8%に上る。

 2014年、インディゴのSMS配信サービス事業を会社分割して同社を設立。主に企業から個人向けのSMS配信を代行するサービス(SMS配信サービス)を直接販売、販社・代理店経由もしくは海外SMSアグリゲーター向けのSMPP国際ゲートウェイサービスを通じて提供している。SMSは近年、携帯電話を保有する全ての人に対して、個人が特定されている携帯電話番号へ送信することが可能であること、変更されにくく一般的に即時閲覧率が高い通信手段であることから、各企業が様々な用途(会員登録、端末変更、パスワード配信などを行う際の携帯電話番号を用いた個人認証手段やマーケティング・コミュニケーションなど)により利用を進めている。同社資料によれば、SMS配信サービス市場は急ピッチの成長が続くとの調査結果もあるという。

 業績面について、2018年12月期は売上高が前期比46.4%増の13.9億円、経常利益が同17.3%増の2.0億円と増収増益の見通しとなっている。売上原価や販管費がかさむが、売上高の順調な伸びで吸収して2ケタ増益となる見込み。

 想定仮条件水準の今期予想PERは28~29倍程度となる。比較的高い水準だが、事業内容の新規性から割高感は意識されづらいだろう。なお、類似企業にはSMS配信システムを手掛けるエイジア<2352>などを挙げた。

 公開規模については7億円強となる見込み。筆頭株主であり発行済株式の41.8%を保有するBANA1号有限責任事業組合は同社の分割法人であるインディゴの取締役4名が組合員であり、同社株式保有を目的として設立された有限責任事業組合。投資ファンドとみられる株主は3社で計16万4800株(上場時発行済株数の3.1%)あり、上場日後180日経過または公開価格の1.5倍以上でロックアップが解除される。ただ、需給懸念を強めるほどではないだろう。また、7/26はエクスモーション<4394>が同時上場するが、公開規模の軽量感を重視する個人投資家の買いはアクリートに向かいやすいと考えられる。

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[データ提供・銘柄分析]フィスコ 

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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。
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【SMBC日興証券】
IPOの主幹事数が業界トップクラスで
2022年には24社のIPOの主幹事を務める
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