IPO(新規公開)銘柄を公募でゲットできるといいのだが、人気銘柄の公募当選は至難の業。でも、あきらめる必要はない。上場後のあるタイミングを待って買えば大きな利益が狙えるのだ。今回はダイヤモンド・ザイの特集「儲かる株と損する株の見分け方」中から、儲かるIPO株の狙い方を紹介しよう。
■「IPO株が当たらない!」という人は、まずこちらの記事へ!
⇒IPOに当選して儲けたいなら「主幹事証券」を狙え! 通常の引受証券の50~100倍も割当がある主幹事と主幹事のグループ会社の攻略がIPOで勝つ秘訣!
上場後に株価が下落中の株の中から
買うべき株に目を付けること!
新規で上場する株(IPO株)がホットな話題を集めている。公募価格(当初の売り出し価格)を大幅に上回る初値(上場後最初に約定した価格)をつけ、その後も上昇するケースが相次いでいるからだ。IPO株とは、広く一般の人に取引してもらうため、株式を新たに上場した企業のこと。株式市場はどんな企業でも上場できるわけではなく、取引所が定めた基準を満たさなければならない。IPO株とは、それをクリアして株式市場デビューを果たした“期待のルーキー”なのだ。
長期で見ると、ヤフー(4689)やセブン-イレブン(セブン&アイ・ホールディングス:3382)を上場直後に買っていれば、株価は利益の成長と並行するように100倍以上に上昇。ずっと保有しているだけで億万長者になれたわけで、そんな夢を見られるのがIPO投資の醍醐味だ。
ただし将来性の高いIPO株はこうした上昇が狙えるだけに、人気も極めて高い。公募価格で買えるのは抽選に当たった人だけで、有望な株ほどその倍率も高い。何度申し込んでも当たったことがない人も多い。だがそれでも大丈夫。じつは公募価格で手に入らずとも、IPO株に投資するチャンスはある。公募価格を大幅に上回る初値をつけたIPO株でも、多くの場合、いったん株価が調整して初値を下回る局面がある。
例えば3月26日に上場した今年のIPO株のスター株、CYBERDYNE(サイバーダイン:7779)。医療や介護分野で活用が期待されるロボットスーツを研究開発している筑波大学発のベンチャーで、初値は公募価格の2倍以上になった。しかし、その後もともと株を持っていたベンチャーキャピタルが利益確定の売りを出したことで株価は下落した。

ただ、底値をつけた後は、事業の将来性の高さが評価され、株価は再び上昇。初値突破で株価が急騰し、現在の株価は初値の2倍以上になった。実力が本物と評価されたことに加え、含み損を抱えている投資家がいなくなったため需給でも上昇しやすい状況ができたのだ。
安くなったといって無理に買うのはNG、
反発が本物かどうかを確認してから買う!
このように将来性があるIPO株は、いったん低迷しても必ず初値を突破してくる。そのときこそが、まさに絶好の買いチャンスなのだ。
買いの手順としては、まずは初値を割り込んでいるIPO株に注目。ただし、安くなっても、即座に手を出すのは禁物。初値をつけた後はIPOのお祭り気分が解消され、実力がシビアに選別される。当然ながら、狙うべきは実力が評価され再度上昇に転じて初値を突破する株だ。
IPO株は若い企業が多く、順調に成長すれば株価は大きく上昇するのだから、無理に底値で買う必要はない。底打ち後に初値を上抜いたら、上昇は本物と判断して買いを入れよう。
では、現在の新規上昇して間もない銘柄の中に、第2、第3のCYBERDYNEはあるのか。
IPO投資に詳しいフィスコの小川佳紀さんに、期待の銘柄をセレクトしてもらった。その中には、インターネット広告におけるビッグデータ分析を手掛けるフリークアウト(6094)のように、すでに初値をブレイクした銘柄もあれば、未達のものもある。だが、高い技術に定評のあるネット広告関連や、ニッチ分野を新規で開拓するなど、ビジネスモデルに高い評価がある点で共通。そして「将来の大化けを期待」という意味で、できるだけ若い企業からセレクトした。*画像をクリックすると最新の株価チャートがご覧になれます。
まだ初値超えを果たしていない銘柄については、虎視眈々とそのタイミングを待てばいい。初値を突破した瞬間が絶好の買いチャンス。スマートフォンやタブレット向けのアプリを開発するイグニス(3689)や、ネットによる医師向け情報サイト運営のメドピア(6095)など、成長性の高いビジネスを展開している企業ばかりだから、そう遠くないうちに好機が訪れるはずだ。初値を突破すれば、需給面でも劇的に改善するため、短期での急騰も期待できる。*画像をクリックすると最新の株価チャートがご覧になれます。
一方、すでに初値を回復した銘柄は、一度下落した後に、投資家から再評価され再び上昇してきた注目株。こちらも新規上場後に高値で手を出した投資家がやっとのことで売り抜けられた後のため、需給面での不安はない。長期でみれば大きなリターンが期待できるはずだ。*画像をクリックすると最新の株価チャートがご覧になれます。
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【2025年2月1日時点】
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◆SMBC日興証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
23社 52社 |
19社 52社 |
24社 47社 |
10%:1人1票の平等抽選 最大5%:「ステージ別抽選」※1 |
397万 |
【ポイント】 大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「キオクシアホールディングス」や「日本郵政グループ3社」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」も提供。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。 ※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。 |
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◆SBI証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
11社 76社 |
21社 91社 |
13社 89社 |
60%:1単元1票の平等抽選 30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分 10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分 |
1367万 ※ |
【ポイント】 ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2024年は多少数が減ったものの全86社中76社と約88%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる。当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。 ※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。 |
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2024年12月末時点。 |
【2025年2月1日時点】
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◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
0社 54社 |
0社 61社 |
0社 65社 |
100%:1単元1票の平等抽選 | 1200万 ※ |
【ポイント】 ここ数年、IPO取扱数は年々増加しており、2024年には54社と全証券会社のなかで第3位にランクインを果たした。楽天証券に配分されたIPO株は、基本的に100%が抽選に回されるのも個人投資家にはメリット。ただし、抽選方法は「1単元1票」なので、資金を用意して多くの単元数を申し込んだ人ほど有利になる。株の売買手数料が1日100万円までの取引なら手数料0円になったのものメリット大。IPO当選後に売る際の手数料もお得だ。2022年10月にみずほ証券と業務提携したことで、みずほ証券が引き受けるIPOの一部ついて楽天証券が販売委託するとしており、今後ますます取扱銘柄数が増えることが期待できる。 ※口座数は2025年1月末時点 |
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◆松井証券 ⇒詳細情報ページへ | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
0社 55社 |
0社 70社 |
0社 55社 |
70%以上:1人1票の平等抽選 | 162万 |
【ポイント】 年々IPOの取扱数を増やしており、2024年には55社と全証券会社中で2番目に多くのIPOを取り扱った。事前入金なしにブックビルディング申し込み&抽選が受けられるので、手持ち資金の心配をすることなく手軽にIPOに申し込むことができるのは大きなメリット! ただし、抽選結果が「当選」となっても購入申込をしなかった場合などは、その後6カ月間、IPO・POの抽選対象外となるので注意しよう。 配分予定量の70%以上で「1人1票」の平等抽選が行われるので、限られた資金しかない個人投資家でも当選が期待できる。 |
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【関連記事】 ◆IPOの当選確率を上げるための「証券会社の選び方」と「申し込む優先順位」を解説! IPOの当選確率を上げるには「資金繰り」と「抽選配分」をチェックしよう! ◆「株初心者」におすすめの証券会社を株主優待名人・桐谷広人さんに聞いてみた! 桐谷さんがおすすめする証券会社は「松井証券」と「SBI証券」! |
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◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
1社 50社 |
0社 53社 |
0社 61社 |
100%:1人1票の平等抽選 | 268万 |
【ポイント】 毎年多くのIPO銘柄を取り扱っており、2024年の取扱銘柄数は50社と全証券会社中で第5位にランクインした。マネックス証券に割り当てられたIPO株は、100%すべてが1人1票の平等抽選で配分される。取引実績や資金量に当選確率が左右されないのは、個人投資家にとっては大きな魅力だ。 |
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【関連記事】 ◆マネックス証券のNISA口座は手数料が一番お得! 国内株は無料、外国株も買付は実質無料。外国株やIPOの銘柄数も多いので、投資初心者にはおすすめ! |
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【IPOだけでなく「米国株」の銘柄数もトップクラス!】 |
◆岡三オンライン ⇒詳細情報ページへ | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
0社 49社 |
0社 49社 |
0社 38社 |
10%以上:1人1票の平等抽選 90%以下:取引実績による優遇抽選 |
46万 |
【ポイント】 以前は独立したネット証券だったが、2022年1月からグループ会社の岡三証券と合併。基本的に岡三証券が主幹事・幹事証券に入ったIPO銘柄はすべて岡三オンラインでも取り扱う使うようだ。IPOには力を入れており、ここ数年は取扱銘柄数が急増している。また、割当の100%をネット投資家に配分するのも魅力。取引実績が多いほど優遇されるステージ制が導入されているが、全体の10%以上は取引実績によらず全員を対象とした抽選で割り振られる。買付資金は当選後に入金すればOKなので、資金余力を気にせず申し込めるのも大きなメリットだ。 |
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【関連記事】 ◆「岡三オンライン証券」の「IPO(新規公開株)」取扱数が急増中で、IPO投資に必須のネット証券へ!岡三証券との連携強化で、全IPOの7割が申込可能に!? ◆「岡三オンライン証券」は1日最大40万円の取引まで「売買手数料が無料」!資金の少ない投資初心者や株主優待狙いの投資家には、圧倒的にお得! |
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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
0社 37社 |
0社 44社 |
0社 42社 |
70%:1人1票の平等抽選 30%:優遇抽選 |
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【ポイント】 大和証券グループのスマホ証券で、大和証券が幹事証券となっているIPO銘柄は基本的にすべて取り扱っている。全割当のうち100%すべてがネット配分で、そのうち70%が1人1票の平等抽選に配分されるのがメリット。また、優遇抽選の対象条件は「39歳以下」「NISA口座を開設済み」「信用取引口座を開設済み」「信用取引の建玉を保有」「投資信託を保有」の5つで、該当する項目が多いほど当選確率はアップする。どの優遇条件も比較的ハードルが低いのはメリットだ。 |
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◆岩井コスモ証券 ⇒詳細情報ページへ | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
0社 35社 |
0社 42社 |
0社 37社 |
10%以上:1人1票の平等抽選 | 34万 |
【ポイント】 IPOの取り扱い銘柄数は2023年が42社、2024年が35社と大手証券会社に引けをとらない実績を持つため、IPO投資家であれば口座を持っておきたい証券会社のひとつ。入金のタイミングはブックビルディング後の購入申込期間。その後抽選が行われ、当選すれば約定・受渡となる。また、1人1票の平等抽選で、申し込み単元数は10単元まで。NISA口座でのIPO株の購入も可能。 |
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◆三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)⇒詳細情報ページへ | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2024 | 2023 | 2022 | ||
0社 20社 |
0社 26社 |
0社 23社 |
10%以上:1人1票の平等抽選 | 178万 |
【ポイント】 五大証券会社のひとつである「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」は毎年複数のIPO銘柄で主幹事を受け持っているが売買手数料が高めなのがネック。しかし、同じグループ会社のネット証券「三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)」なら「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」が引き受けるIPO銘柄に申し込み可能(一部銘柄を除く)なうえ、売買手数料が安めなので使い勝手が良い。ちなみに複数単元を申し込んでも当選確率は変わらないので、資金量が少ない人でも不利にならない。なお、2025年2月1日から「三菱UFJ eスマート証券」に名称が変更される。 ※2025年2月1日から名称変更。 |
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【クレカ積立の還元率は「最大3%」とネット証券トップクラス!】 |
※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2024年12月末時点。 |