本来、「プライオリティ・パス」を発行してもらうためには、年会費が最高で469米ドル(約7万円)必要です。しかし、一部のクレジットカードでは無料で「プライオリティ・パス」を発行する付帯サービスがついています。以前から「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」でも、通常より安い年会費で「プライオリティ・パス」を発行してもらえました。しかし、安いといっても年99米ドル(約1万5000円)はかかっていました。そのうえ、ラウンジを1回利用するたびに利用料もかかり、はっきりいってそこまでお得感はなかったのです。
しかし、今回の改定によって「プライオリティ・パス」の年会費は無料になり、家族会員も無料で登録できるようになりました。利用料は年2回まで無料。3回目以降は35米ドルを支払います。完全に無料になったわけではないとはいえ、年会費が無料になったわけですから、「旅行はごくたまにするだけ」という、ラウンジを使う可能性がそれほど高くない人でも、持っておいて損はありません。
③【改定前】「ダイニングサービス」の年会費3万5200円(税込)
→【改定後】「ダイニングサービス」の年会費が無料に
「ダイニングサービス」とは、アメリカン・エキスプレスと提携する国内外の約200のレストランで、所定のコースメニューを2名以上で予約すると、1名分が無料になるというもの。アメリカン・エキスプレスのみならず、プラチナカードなどのステータスカードでは今やおなじみのサービスです。
改定前は3万5200円(税込)の年会費が発生していましたが、改定後にはそれが無料になりました。あまり外食しない人には関係ないかもしれませんが、家族や恋人、友人とよく外食する人や接待で複数人と会食をする機会がある人にとっては非常にありがたい改定です。このサービスこそ「大切な方とのかけがえのない体験を楽しめる」というコンセプトにあう特典と言えます。
サービスを利用できるレストランは一流店ばかりなので、普通に食事をすると、1人あたり1万~2万円かかることもザラです。そのため、一度でもサービスを利用すれば、年会費3300円が値上げされた分など、簡単に回収できてしまいます。言うまでもなく、何度も利用すれば、何万円という単位で得をするのです。
④【改定前】プラチナカード限定の「プリファード・ゴルフ」
→【改定後】ゴールド会員も無料で「プリファード・ゴルフ」に登録可能に
「プリファード・ゴルフ」とは、世界70カ所以上のアメリカン・エキスプレス提携ホテル(現時点で対象ホテルはすべて海外)に2泊以上宿泊した場合、ホテルが契約するゴルフコースのプレー代(1ラウンド/1名分)が無料になるプログラムのことです。
「プリファード・ゴルフ」の特典は、2021年6月に終了しました。
以前は、アメリカン・エキスプレスのプラチナカード会員向けサービスで、ゴールドカードや一般カードの会員だと、年会費295米ドル(約3万円)がかかりました。しかし、改定後はゴールド会員も無料で登録できるようになり、ゴルフのプレー代を安くあげることが可能になりました。ゴルフが好きで、世界中のゴルフ場に足を運んでいるような人には最適のサービスです。
ここまで、「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の改定ポイントをご紹介してきました。まったく新しいサービスを追加したわけではなく、既存のサービスの利用にかかるコストを削減した形ですが、改定によって浮いた各サービスの年会費は、合計すると8万9000円にもなります。
この金額から考えても、アメリカン・エキスプレスが下した決断は大きいものだったといえます。また、改定されたサービス内容を見ても、値上げ幅以上のお得さがあり、ユーザーの利便性は確実にアップしたと言えるでしょう。
前述のように 「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の改定は、9月に実施されたばかりですが、アメリカン・エキスプレスはステータスが高いゴールドカードやプラチナカードの老舗なので、今回の動きはクレジットカード業界全体のサービス拡充の動きに拍車をかける可能性があります。
つまり、「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」のサービスをある種の基準のようにして、ゴールドカードやプラチナカードのサービスの見直しを図るクレジットカード会社が今後増えてくるでしょう。
「プライオリティ・パス」で使える空港のVIPラウンジは
一流ホテルのようにラグジュアリーな“くつろぎの空間”
今回の「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」のサービス内容の変更を見てもわかるように、ゴールドカードやプラチナカードの付帯サービスで、まず注目したいキーワードは、「プライオリティ・パス」と「ダイニングサービス」です。
どちらのサービスも、今やステータスが高いクレジットカードでは標準装備になりつつあり、ユーザーとしても付帯していたほうがベターであることは間違いありません。そこで今回は、まず「プライオリティ・パス」が付帯しているゴールドカード、プラチナカードについて、説明していきたいと思います。
前述のように「プライオリティ・パス」とは、空港の有料VIPラウンジが割引、もしくは無料になるカードです。カードといっても、決済機能はありません。単体で申し込むこともできますが、クレジットカードの付帯サービスとして発行してもらうケースが大半でしょう。発行しているのはプライオリティ・パス社。香港、ロンドン、ダラスに拠点を置く外国の会社です。
ひと口に「プライオリティ・パス」といっても、次のようにランクが3段階にわかれています。
【①スタンダード会員】
・年会費:99米ドル
・会員利用料金:32米ドル
・同伴者利用料金:32米ドル
※年会費が安いタイプ。ラウンジ使用時には、割引価格で利用が可能です。
【②スタンダード・プラス会員】
・年会費:329米ドル
・会員利用料金:10回まで無料、その後は32米ドル
・同伴者利用料金:35米ドル
※スタンダードプランに加え、ラウンジ利用10回分がセットになったプラン。
【③プレステージ会員】
・年会費:469米ドル
・会員利用料金:すべて無料
・同伴者利用料金:35米ドル
※利用回数は無制限に無料なので、頻繁に旅行する人向け。
会員ランク | 年会費 | ラウンジ利用料金 |
スタンダード会員 | 99米ドル (約1万5000円) |
1回につき 35米ドル(約5000円) |
スタンダード・プラス会員 | 329米ドル (約5万円) |
年間10回まで無料。 11回目以降は1回につき35米ドル |
プレステージ会員 | 469米ドル (約7万円) |
年間何度でも無料で利用可能 |
ゴールドカードやプラチナカードのサービスとして発行される「プライオリティ・パス」は、基本的にプレステージ会員だと考えてください。
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【2024年11月1日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
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0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!(最優秀メインカード部門) ◆「楽天ポイント」が改悪続きでも“最強のポイント”である理由を専門家が解説!「楽天カード」などだけでなく、無料でポイントを獲得できるサービスが魅力! ◆「楽天カード」よりも「楽天プレミアムカード」のほうが得をする“損益分岐点”が判明! 楽天市場で年36万円を利用しない限り、年会費無料の「楽天カード」で十分! |
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◆イオンカードセレクト |
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0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
WAON モバイルSuica SMART ICOCA (モバイルSuicaと SMART ICOCAへの チャージ分は還元率0.25%) |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利がアップするので、「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! しかも「イオンカードセレクト」で年間50万円以上を利用すれば、年会費無料のゴールドカード「イオンゴールドカードセレクト」が手に入り、無条件で「イオン銀行Myステージ」が「ゴールドステージ」に! なお、2024年10月1日~12月8日に入会すると、カード発行後1カ月間は対象のイオンモール専門店での買い物が5%OFF(請求時)になるキャンペーンを開催中! |
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【関連記事】 ◆イオンカードを作るなら「イオンカードセレクト」が一番お得! WAONチャージでのポイント2重取り&イオン銀行で預金金利が優遇されやすくなる特典も! ◆【イオン銀行の金利・手数料・メリットは?】イオン銀行利用者は「イオンカードセレクト」が必須!普通預金金利などがアップしてさらにお得に使える! |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
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0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - | |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールドダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
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【関連記事】 ◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードは“プラチナ”を超える“ゴールド”! 日本初のゴールドカードを受け継ぐ「新生ゴールド」を解説! ◆【アメリカン・エキスプレス・カードを一覧で比較】アメックスが発行する15枚のカードの年会費や特典、還元率を比較して、自分にピッタリの1枚を探そう! ◆アメックスの新規入会キャンペーンをまとめて紹介!「アメリカン・エキスプレス」の入会特典で、ポイントやマイルをお得に獲得しよう! |
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