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今週の日経平均株価は、トランプ米大統領のSNS投稿を
きっかけに急落し、一時は3万7000円を割り込む事態に!
今週(2月25〜28日)の日経平均株価は大幅に下落。28日には一時、2024年9月19日以来となる3万7000円を割り込み、最終的に先週末と比べて1621.44円(4.18%)安い3万7155.50円で終えました。

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連休明けの2月25日は、前日24日の米国市場がハイテク株を中心に大きく下落したほか、ドル/円相場が一時1ドル148円台後半へと円高が進んだことが嫌気され、日経平均株価が大幅に下落。下げ幅は一時600円を超えました。
2月25日に米国のメディアが「トランプ政権が日本とオランダに対中半導体規制強化で圧力」などと報じたことで、東京エレクトロン(8035)やアドバンテスト(6857)など半導体関連株の売り圧力が強まったことも重荷となりました。
ただし2月25日は、翌日に米国の半導体大手・エヌビディア(NVDA)の決算を控えていたことから、半導体株の一角には買い戻しの動きも見られました。
2月27日は、前日のエヌビディアの予想を上回る決算を受け、半導体関連株の一角やデータセンター関連株に投資資金が向かい、日経平均株価は3日ぶりに反発しました。
しかし、2月27日の米国市場は、トランプ米大統領がカナダとメキシコに対して予定通り3月4日から関税を課す考えを改めて示したことに加え、中国にも追加で10%の関税を課す方針を自身のSNSに投稿したことをきっかけ下落。翌28日の東京市場においても幅広い銘柄に売りが広がり、前日比1100.67円安と大幅に下落して今週の相場を終えました。
来週の日経平均株価は、2024年10月から5カ月ほど続いてきた
レンジ相場の下限を割り込んで、需給状況が大きく悪化!
【来週の日経平均株価の想定レンジ】
3万6000 ~ 3万8000円
来週(3月3〜7日)の日経平均株価は、引き続きトランプ政権による関税政策などを巡り、不安定な相場展開が続きそうです。
週末の2月28日に今年最大の下落となったことから、週明けは自律反発の動きが意識されやすいでしょう。また、米国では28日にトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が予定されており、ロシアとウクライナの停戦に向けた動きに進展が見られるようだと、株価上昇の材料になるでしょう。
ただし、日経平均株価は2月28日の急落で、2024年10月以降続いていたレンジ相場の下限を明確に割り込みました。5カ月ほど続いていたボックスを下抜けたことにより、需給状況は大きく悪化したと言えるでしょう。

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また、再来週の3月14日に3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることから、先物市場の動向で変動しやすい相場展開になりそうです。
さらに、2月27日に米国のエヌビディアが52週移動平均線まで一気に下落しました。このまま同線を明確に下抜けてくるようだと、AI関連などハイテク株への物色にも変化が出てくる可能性があります。

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【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
Smile Holdingsが+87.63%で値上がり率トップ!
ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。
今週の値上がり率ランキングのトップはSmile Holdings(7084)でした。2月25日に従来無配としていた2025年3月期の期末配当予想を95円(前期末は無配)にすると発表したことが材料視されました。前期と今期を通じて、既存事業の営業利益が持続的に黒字になる経営体制を確立できたとのことです。
【※関連記事はこちら!】
⇒Smile Holdings(7084)、大幅な「増配」を発表して、配当利回りが10.5%に! 初配(初めての配当)となる2025年3月期の年間配当は「1株あたり95円」に
値上がり率2位のジェネレーションパス(3195)は2月27日、株主優待制度の新設を発表したことが材料視されました。2025年10月の権利から100株以上を保有する株主を対象に、株主限定の特設ウェブサイトで使用できる優待券2000円分を贈呈するとのことです。
【※関連記事はこちら!】
⇒ジェネレーションパス、株主優待の新設で後場&夜間取引で株価が急騰し、前日比で36%超も上昇! 100株で2000円分の優待券がもらえて優待利回り3.07%に
値上がり率3位はアディッシュ(7093)。2月26日に、ブランドのマーケティング画像や動画を自動で制作するAIソリューション「VCAT.AI」を提供する韓国企業VCAT AIとパートナーシップ契約を締結したと発表したことが材料視されました。
一方、今週の値下がり率ランキング1位のメタプラネット(3350)は、暗号資産の価格下落が嫌気されました。米国の複数の州議会でビットコインを戦略的準備金として保有する法案が否決され、投資家の失望売りが広がったようでた。
値下がり率2位はミガロホールディングス(5535)。2月28日を基準日として1株につき2株の割合で株式分割を行いましたが、株式分割の権利落ち日に材料出尽くしと判断した売りが優勢となったようです。
■今週の値上がり率 トップ5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | +87.63 | Smile Holdings(東G・7084) |
2 | +60.26 | ジェネレーションパス(東G・3195) |
3 | +53.66 | アディッシュ(東G・7093) |
4 | +44.94 | データホライゾン(東G・3628) |
5 | +42.49 | アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(東G・6085) |
■今週の値下がり率 ワースト5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | −46.70 | メタプラネット(東S・3350) |
2 | −43.58 | ミガロホールディングス(東P・5535) |
3 | −30.08 | リミックスポイント(東S・3825) |
4 | −29.62 | フェニックスバイオ(東G・6190) |
5 | −24.68 | グラッドキューブ(東G・9561) |
■今週の出来高 トップ5 | ||
順位 | 出来高(株) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | 564,806,300 | NTT(東P・9432) |
2 | 349,854,000 | ジャパンディスプレイ(東P・6740) |
3 | 279,052,800 | ソフトバンク(東P・9434) |
4 | 262,013,400 | ランド(東S・8918) |
5 | 261,331,300 | 東京電力ホールディングス(東P・9501) |
【来週の主要イベント】
米国の雇用統計とベージュブック、米欧独のPMI、
中国の全国人民代表大会、国内の伊藤園や積水ハウスの決算に注目!
来週は以下のようなイベントが予定されています。
<3月3日(月)>
◆決算:伊藤園(2593)
◆中2月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)
◆独2月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧2月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆英2月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧2月消費者物価指数(HICP)速報値
◆米2月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米2月ISM製造業景況指数
<3月4日(火)>
◆決算:ダイドーグループホールディングス(2590)
◆1月失業率
◆1月有効求人倍率
◆10-12月期四半期法人企業統計調査
◆欧1月失業率
◆決算:ベスト・バイ(BBY)
<3月5日(水)>
◆中国全人代(全国人民代表大会)
◆中2月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)
◆独2月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧2月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆英2月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧1月卸売物価指数(PPI)
◆米2月ADP雇用統計
◆米2月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米2月総合購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米2月ISM非製造業景況指数
◆米地区連銀経済報告(ベージュブック)
◆決算:ターゲット(TGT)
<3月6日(木)>
◆決算:積水ハウス(1928)
◆欧1月小売売上高
◆米2月チャレンジャー人員削減数
◆欧州中央銀行(ECB)政策金利
◆米1月貿易収支
◆米10-12月期四半期非農業部門労働生産性 改定値
◆米1月卸売売上高
◆決算:ブロードコム(AVGO)、コストコホールセール(COST)、マーベル・テクノロジー・グループ(MRVL)
<3月7日(金)>
◆決算:日本駐車場開発(2353)
◆中2月貿易収支
◆独1月製造業新規受注
◆欧10-12月期四半期域内総生産(GDP)確定値
◆米2月雇用統計
【来週の注目銘柄】
「ブロードリーフ」「フジクラ」「アシックス」の3銘柄をピックアップ!
来週、注目したい銘柄は、この3つです。
ブロードリーフ(2025年2月28日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
業 | 東P・3673 | 632円 | 56.3倍 | 2.43倍 |
パッケージソフトからクラウドソフトへの切り替えで利益を拡大 自動車整備業や鈑金塗装業、新車・中古車販売業、サービスステーション向け業務支援システムなどを手掛けています。生成AIを利用した新たなデジタルサービスの創出など、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを活発化。パッケージソフトからクラウドソフトへの切り替えを進めた効果により、2024年12月期の営業損益が黒字に転換しました。さらに2025年12月期は、前期比122.6%増と大幅な増益を見込んでいます。株価は、2024年11月22日につけた高値719円を戻り高値に調整が続いていましたが、足元で52週移動平均線を下値支持線としたリバウンドを見せ、上値を抑えていた13週・26週移動平均線を突破してきました。 |
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フジクラ(2025年2月28日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
情報・通信 | 東P・5803 | 6140円 | 22.8倍 | 4.34倍 |
AIデータセンター向け製品の需要が底堅く推移 生成AI(人工知能)の普及に伴う大規模データセンターの増加で、光ファイバーを大量につなげるコネクターなどデータセンター向け製品の需要が好調です。足元では、トランプ政権による対中半導体規制に加え、米・マイクロソフト(MSFT)がAI投資を抑制するのではないかとの見方から、AI関連の調整色が強まりました。フジクラの株価も足元で調整を見せていますが、下値支持線として意識される75日移動平均線まで下げてきたことから、リバウンド狙いの好機と言えそうです。 |
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アシックス(2025年2月28日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
非鉄金属 | 東P・7936 | 3334円 | 30.5倍 | 10.29倍 |
スポーツイベントの開催でシューズやウェアなどの販売増に期待 各種スポーツシューズを中心に、スポーツウエアやスポーツ用具を製造・販売しています。3月18〜19日には、東京ドームでメジャーリーグの開幕戦「MLB東京シリーズbyグッゲンハイム」としてシカゴ・カブス対ロサンゼルス・ドジャースの試合が行われます。また、3月2日には「東京マラソン2025」が開催。これらのスポーツイベントにより、シューズやウェアなどの販売増が見込めます。株価は、2月17日につけた高値3842円をピークに調整していますが、上向きで推移する13週移動平均線を下値支持線としたリバウンドが意識されそうです。 |
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【※今週のピックアップ記事!】
⇒「JX金属」のIPOは買い!? IPO専門家による「初値予想」のほか、上場スケジュールや仮条件、公開価格、主幹事、取扱証券会社など注目の超大型IPOを解説!
⇒【日本株】“株価見直し”が期待できる「中小型株」2銘柄を紹介! どちらも配当利回りが4%前後と高く、割安感もある「日本高純度化学」と「未来工業」に注目!
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