決算発表シーズンが今週佳境へ
米国の第2四半期決算発表シーズンが佳境を迎えています。これまでにS&P500に採用されている銘柄の約4分の1が決算を発表し終わり、そのうち68%がコンセンサスEPSを上回りました。
普通、決算発表シーズンの前半はコンセンサス予想を上回る企業が多く、後半になるほど、取りこぼしが多いので、今回の第2四半期決算が「想定外に良かった!」と断定するのはまだ早いと思います。
S&P500の一株当たり利益(EPS)成長率は2015年第1四半期以来、成長率が漸減傾向にありました。その「じり貧」のトレンドを今回の決算発表シーズンで反転させることができるかどうか注目されます。

これまでに決算発表した企業のうち、今後の会社側見通し(ガイダンス)を引き上げた企業は5社、引き下げた企業は14社でした。
さて、今週はアップル(ティッカーシンボル:AAPL)、フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)、アルファベット(ティッカーシンボル:GOOGL)、アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)が決算発表します。以下、それぞれの業績の見通しについて解説しましょう。
【アップルの決算発表】
注目ポイント⇒iPhoneの新製品発表タイミング
アップル(ティッカーシンボル:AAPL)は7月26日(火)引け後に決算発表します。
コンセンサス予想はEPSが1.39ドル、売上高が421.25億ドルです。
前回の第2四半期(3月期)決算は落胆すべき内容でした。EPSが予想2.00ドルを下回る1.90ドルにとどまったほか、売上高も予想519.8億ドルに対し505.6億ドルでした。売上高成長率は前年比-12.8%でした。
アップルの場合、利益の大半はiPhoneが稼ぎ出しています。その関係でiPhone売上高と同社のEPSは高い相関性があります。

先の第2四半期(3月期)決算では、iPhone販売台数が、予想5150万台に対し5120万台と予想を下回りました。
アップルはこれまで2年毎にiPhoneをフルモデルチェンジしてきました。しかし今後はそのスケジュールを、3年毎に延ばすのではないか? と言われています。
もしそれが事実であれば、今年9月の新製品発表会ではフルモデルチェンジされた新製品が発表されない可能性もあるので、それは同社の売上見通しに大きく影響します。
今回の決算カンファレンスコールでは、そのような新製品発表タイミングに質問が集中すると予想されます。
私はどちらかといえばアップルには弱気です。
⇒アップル(ティッカーシンボル:AAPL)の最新株価チャートはこちら
【フェイスブックの決算発表】
注目ポイント⇒フェイスブック本体以外の課金戦略
フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)は7月27日(水)引け後に決算発表する予定です。
コンセンサス予想はEPSが81セント、売上高が60億ドルです。
フェイスブックは、これまでのところ、決算の取りこぼしはありません。
ちなみに第1四半期決算ではEPSが予想62セントに対し77セント、売上高が予想52.6億ドルに対し53.8億ドル、売上高成長率は前年比+51.8%でした。
しかしこのところ好決算を出した後、瞬間的に買われ、その後で株価がダレるということが繰り返されています。
その理由はバリュエーションが高すぎ、既に好業績が株価に織り込まれてしまっているためだと思われます。
ところでフェイスブックは近くClass C株を設けます。Class C株は投票権の無い株式で、Class AならびにClass Bの1株に対して新たに2株のClass C株を株式配当として配ります。これは、かつてグーグルが行ったのと同様の、実質的な株式分割です。
これはマーク・ザッカーバーグが将来に渡ってリーダーシップを発揮できるように投票権の維持を目的としたものです。
今回の決算発表ではWhatsAppなど、フェイスブック本体以外の課金戦略の進捗に注目が集まると思います。
私は、どちらかといえばフェイスブックには弱気です。
⇒フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)の最新株価チャートはこちら
【アルファベットの決算発表】
注目ポイント⇒コスト削減の追加措置
グーグルの持ち株会社であるアルファベット(ティッカーシンボル:GOOGL)は7月28日(木)引け後に決算発表する予定です。
コンセンサス予想はEPSが8.04ドル、売上高が207.74億ドルです。
このところアルファベットは「ちゃんと市場予想を上回る決算が出せない会社」に成り下がった観があります。
ちなみに第1四半期決算ではEPSが予想7.96ドルに対し7.50ドル、売上高が予想203.8億ドルに対し202.6億ドル、売上高成長率は前年比+17.4%でした。
YouTube広告は好調であり、それだけに依存する、ややイビツな構造になっています。
同社の売上高の多くはモバイル広告です。モバイルはTAC(トラフィック・アクイジション・コスト=パートナー企業への割り戻し)の割合が高くなっています。
今回の決算カンファレンスコールでは費用削減に関し同社が今後、どのような追加措置を取るかが注目されます。
私は、どちらかといえばアルファベットには弱気です。
⇒アルファベット(ティッカーシンボル:GOOGL)の最新株価チャートはこちら
【アマゾンの決算発表】
注目ポイント⇒AWSの売上モメンタムが続いているか
アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)は7月28日(木)引け後に決算発表する予定です。
コンセンサス予想はEPSが1.12ドル、売上高が295.7億ドルです。
このところアマゾンの業績は好調です。実際、第1四半期決算ではEPSが予想60セントに対し1.07ドル、売上高が予想280億ドルに対し291.3億ドル、売上高成長率は+28.2%でした。
アマゾンの業績のカギを握っているのはAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)です。第1四半期のAWSの営業利益は5.88億ドルでした。これは前年比+131%です。AWSの売上高は26億ドル(+64%)でした。
今回の決算ではAWSの売上モメンタムが鈍化していないかに注目が集まると思います。
私は、どちらかといえばアマゾンには弱気です。
⇒アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)の最新株価チャートはこちら
【※米国株を買うならこちらの記事もチェック!】
⇒米国株投資で注意が必要な「為替」と「税金」とは?「特定口座(源泉徴収あり)」か「NISA口座」で投資をして、口座内に「米ドル」を残さないのがポイント!
| ※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
【2025年12月1日時点】
「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社 |
| ◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約4900銘柄以上 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
|
【SBI証券のおすすめポイント】 |
|
| 【関連記事】 ◆【SBI証券の特徴とおすすめポイントを解説!】株式投資の売買手数料の安さは業界トップクラス! IPOや米国株、夜間取引など、商品・サービスも充実 ◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社! |
|
| ◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約5100銘柄以上 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
| 【楽天証券おすすめポイント】 米国、中国(香港)、アセアン各国(シンガポール、タイ、マレーシアなど)と幅広い銘柄がそろっており、米国株の信用取引も利用可能! 指定の米国ETF15銘柄については買付手数料が無料で取引ができるのもお得。米ドル⇔円の為替取引が0円と激安! さらにNISA口座なら、米国株の売買手数料が完全無料(0円)。米国株の注文受付時間が土日、米国休場を含む日本時間の朝8時~翌朝6時と長いので、注文が出しやすいのもメリット。米国株式と米国株価指数のリアルタイム株価、米国株オーダーブック(板情報)、さらに米国決算速報を無料で提供。ロイター配信の米国株個別銘柄ニュースが、すぐに日本語に自動翻訳されて配信されるのもメリット。米国株の積立投資も可能。米国株の貸し出しで金利がもらえる「貸株サービス」も行っている。 |
|
| 【関連記事】 ◆【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実! ◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい! |
|
| ◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約5100銘柄以上 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
| 【マネックス証券のおすすめポイント】 外国株式の取り扱い銘柄数はトップクラス! また、米国株の買付時の為替手数料が0円(売却時は1ドルあたり25銭)となるキャンペーンが長期継続しており、実質的な取引コストを抑えることができる。さらに、外国株取引口座に初回入金した日から20日間は、米国株取引手数料(税込)が最大3万円がキャッシュバックされる。米国ETFの中で「米国ETF買い放題プログラム」の対象22銘柄は、実質手数料無料(キャッシュバック)で買付が可能。米国株の積立サービス「米国株定期買付サービス(毎月買付)」は25ドルから。コツコツ投資したい人に便利なサービス。米国株は、時間外取引に加えて店頭取引サービスもあり日本時間の日中でも売買できる。しかもNISA口座なら、日本株の売買手数料が無料なのに加え、外国株(海外ETF含む)の購入手数料も全額キャッシュバックされて実質無料! 企業分析機能も充実しており、一定の条件をクリアすれば、銘柄分析ツール「銘柄スカウター米国株」「銘柄スカウター中国株」が無料で利用できる。 |
|
| 【関連記事】 ◆【マネックス証券の特徴とおすすめポイントを解説】「単元未満株」の売買手数料の安さ&取扱銘柄の多さに加え、「米国株・中国株」の充実度も業界最強レベル! |
|
| ◆松井証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約5000銘柄以上 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
| 【松井証券のおすすめポイント】 米国株の売買手数料は他の大手ネット証券と同水準なうえ、為替手数料は完全無料(0円)とお得!さらにNISA口座では、米国株の取扱手数料が無料に! 米国株でも信用取引が可能で手数料が業界最安水準。2025年7月から米国株のプレマーケットに対応し、日本時間18時(夏時間は17時)から取引が可能になったのもメリット。さらに投資情報ツール「マーケットラボ米国株」や専用の取引ツール、リアルタイム株価が無料、夜間での取引に便利な返済予約注文(IFD注文)、米国株専用ダイヤル「米国株サポート」や「株の取引相談窓口(米国株)」などが特徴となっている。また、米国株専用の「松井証券 米国株アプリ」は、リアルタイム株価の表示に加え、米国株の情報収集から資産管理、取引までスマホで対応可能だ。 |
|
| 【関連記事】 ◆【松井証券のおすすめポイントは?】1日50万円以下の株取引は手数料0円(無料)! その他の無料サービスと個性派投資情報も紹介 ◆「株初心者」におすすめの証券会社を株主優待名人・桐谷広人さんに聞いてみた! 桐谷さんがおすすめする証券会社は「松井証券」と「SBI証券」! |
|
| ◆moomoo証券 ⇒詳細情報ページへ | |
| 米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
| 約6300銘柄以上 | <現物・信用取引>約定代金の0.132%(上限22米ドル) |
| 【moomoo証券のおすすめポイント】 米国やカナダ、オーストラリア、シンガポール、マレーシアなどグローバルにサービスを展開するネット証券。米国株には特に力を入れており、取扱銘柄数は業界トップクラス。売買手数料も大手ネット証券の4分の1程度だ(ただし売買手数料の上限は22米ドルと他社と同水準)。さらに、為替手数料が無料なので、米国株の売買コストのお得さでは頭ひとつ抜け出している。米国株に関するデータや情報も充実。最大上下60本の板情報や過去20年分の財務データ、大口投資家の売買動向など、銘柄分析に役立つさまざまな情報が無料で利用できる。24時間取引に対応しているので、日本時間の昼間にも売買が可能。1ドルから米国株を買うこともできる。取引アプリには対話型AIの「moomoo AI」を搭載。米国株の基礎知識から米国市場の動向、銘柄分析まであらゆる質問に答えてくれるので、米国株初心者には力強い味方となるだろう。 |
|
| 【関連記事】 ◆【moomoo証券のおすすめポイントを解説】米国株投資家には特におすすめの米国生まれのネット証券! プロレベルの高機能ツールやAIツールも魅力! |
|
| ※ 本記事の情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。 |




































