いま注目の「ESG(環境・社会・ガバナンス)」への取り組みが評価されている、5万円以下で投資可能な「成長5万円株」を紹介!
ダイヤモンド・ザイの巻頭特集は「最強5万円株で勝つ」! トランプ政権の動向や円高など、2018年度の日本株には不透明感が漂うが、そんなときに頼りになるのが、少額で買える株。意外かもしれないが「5万円株」は高配当株や中長期で株価の上昇が狙える株の宝庫なのだ! 特集では、実際に儲けた達人の技を伝授しながら、投資すべき5万円株を公開している。
今回はその中から、プロの投資家も注目している最新指標「ESG」関連の「成長5万円株」を抜粋して紹介しよう!
銘柄分析にあたり、財務情報とともに
注目を集めている「ESG」とは?
ダイヤモンド・ザイ6月号では、5万円台以下で買える成長株を4人のプロに挙げてもらっている。それぞれ注目ポイントは異なっているが、ここでは東海東京調査センターストラテジスト・中村貴司さんの解説を紹介しよう。

中村さんが注目するのは「ESG」。「Environmental(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」という3つの言葉の頭文字を並べた言葉だ。
ESGの面で優れた企業とは、具体的に言うと、CO2排出量の削減といった環境への配慮(E)、ダイバーシティやワークライフバランスなどへの配慮(S)、経営の透明性を高める配慮(G)などを十分に行っている企業を指している。
「ESG対応に注力することは、企業の長期的な成長に不可欠」という考えは、世界的に広がっている。日本においても、よく言われるように今後は労働人口が減少するため、高収益の事業を展開し、従業員や投資家に利益を還元できる企業でなければ、生き残れない。
こういった環境の中、「ESGに積極的な企業を組み入れた指数も組成され、機関投資家も投資の判断のひとつにするケースが増えています」と中村さんは指摘する。
そんなESGに対する企業の取り組みを分析し、ESGの要素が優れた銘柄を選択して投資することを「ESG投資」と呼ぶ。ESG投資と似たような言葉に、社会的責任投資(SRI)があり、一時期注目を集めたこともあるが、それに関連した株への注目度は低かった。
「これからは違います。投資先企業の中長期的な成長を促すための行動規範を定めたスチュワードシップコード(機関投資家のあるべき姿を定めた行動指針)などの開始で、ROE(株主資本利益率)が注目され、実際にROEが改善した中小型株を中心に株価が大きく上昇しました。ESGでも同様の動きが期待できます」(中村さん)
"ESGに積極的だと認定されている5万円株"を2銘柄紹介!
ここからは、東証や経済産業省がESGに積極的だと認定した企業や、ESG関連株指数に組み入れられた企業の中から、手頃に投資できる5万円株を2種類紹介しよう。
まずはポータルサイト大手として知られる「ヤフー(4689)」。
「ヤフー」はスマホ広告売上高が15%増。eコマースなどへの投資負担をこなし、直近四半期決算では増収増益に。ソフトバンクとの協業もあり、月額有料会員ID数が43%増に。ショッピング事業などが、効率的な販促活動によって収益改善が進んでいる。
続いては、「日本軽金属ホールディングス(5703)」。
「日本軽金属ホールディングス」は、半導体・液晶製造装置向けの厚板で、販売量の増加や高収益品の販売比率が上昇し、業績好調が続く。素材だけでなく、ユニット組み立て販売、高付加価値商品の開発、半導体など、好調が続く分野へ積極的に事業を展開している。