近くIPOするクラウドストライクは、
元マカフィーのCTOが同僚と共に設立!
クラウドストライク(ティッカーシンボル:CRWD)は、近くナスダックに新規株式公開(IPO)を予定しているセキュリティ・クラウド(Security Cloud)企業です。本コラムで紹介することが多いズィースケーラー(ティッカーシンボル:ZS)のライバル企業です。
クラウドストライクは、2011年に元マカフィーのチーフ・テクノロジー・オフィサーだったジョージ・カーツが、同僚のドミトリ・アルペロビッチと一緒に設立した企業です。
クラウドストライクの名前の由来は、
「cloud(雲)」ではなく「crowd(群衆)」
クラウドストライクは、クラウドソーシング(crowdsourcing)の手法をネットワーク・セキュリティに援用しています。すなわち沢山の顧客企業のうち誰かが攻撃された場合、その侵入者の情報をAWS上に構築した「クラウドストライク・ファルコン」というプラットフォームを経由し、他の全顧客と共有して集団で防衛します。
クラウドストライクの社名がcloud(雲)ではなくcrowd(群衆)なのは、そういう理由です。
クラウドストライクがこうしたサービスを発想した背景には、ハッカーの侵入を全て防げるというのは幻想に過ぎず、実際にはどんなに防御を固めても新しい手法で侵入されるので、むしろ「侵入された後、どう対処する?」ということのほうがずっと重要だという気づきがあります。
このような集団防衛のメリットは、自社で経験豊かなITセキュリティ担当者を常駐できないような中小企業でも、大企業と同じレベルの対応が出来る点にあります。
クラウドに移行しつつあるIT環境に合わせた
新しいセキュリティ・サービスを提供
我々は、セールスフォース・ドットコム(ティッカーシンボル:CRM)、ワークデイ(ティッカーシンボル:WDAY)、サービスナウ(ティッカーシンボル:NOW)などのクラウドを通じたサービスを利用しながら、日常業務を進めることが多くなっています。
このように、会社での日常業務がクラウドに移行するとともに、いままでのファイアーウォールで守られた社内のITインフラだけを守るという発想は実情にそぐわなくなってきています。
すると、新しいITセキュリティ・アーキテクチャは、そのような新しい環境を想定して最初からやり直す必要があるわけです。クラウドストライクは、まさしくそのような出発点から全く新しいサービスをデザインしました。
クラウドストライクのサービスは、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)として顧客に届けられ、定期購読される形態をとります。
クラウドストライクの業績は好調!
ドルベース・ネット・リテンション率は147%に
クラウドストライクは、2019年1月31日で終了した四半期では年率換算3.13億ドルの年間リピート売上高(ARR: Annual Recurring Revenue)を記録しました。これは前年同期比+121%でした。
課金顧客数は2500です。トップ20行の銀行のうち、9行がクラウドストライクの顧客となっています。また「フォーチュン100」の大企業のうち、40%がクラウドストライクの顧客です。
「既存顧客1人(1社)あたりの売上げが、前年同月比でどれだけ増えているのか」を表すドルベース・ネット・リテンション率は、147%でした。
クラウドストライクのドルベース・ネット・リテンション率が上昇している背景として、同社がモジュール型のいろいろな追加サービスを発表し、顧客が必要に応じてそれらの購入を可能にしたことによります。
クラウドストライクのターゲット市場の潜在規模は246億ドルです。この潜在市場規模は、新しいモジュールの導入でサービス範囲を拡大するにつれて大きくなると予想されます。
クラウドストライクの過去3年間の1株当たりの業績は下のチャートのように推移してきました。
クラウドストライク株は、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チュース、BofAメリルリンチ、バークレイズから構成される引受シ団によりマーケティングされており、6月10日前後にナスダックに上場される予定です。
【今週のまとめ】
今ホットなITセキュリティ分野である
クラウドストライクのIPOは要注目!
クラウドストライクは今ホットなITセキュリティ分野のIPOです。ライバルのズィースケーラーの株価が堅調であることから、クラウドストライクも人気化することが予想されます。

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