世界投資へのパスポート

閑散に売りなし!ニュースがない相場では、強気を維持することが大事

【第226回】 2012年8月13日公開(2025年5月30日更新)
広瀬 隆雄
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【今回のまとめ】
1.先週の米国株式市場は堅調だった
2.市場は閑散としている
3.ボラティリティの低下局面では相場は上がりやすい
4.中国経済の鈍化は今後のリスク要因
5.相場は一服する局面かもしれないが、強気を堅持すること

NY市場は5週連続高、過去最高値が射程距離に

 先週(8月6日~10日)のニューヨーク市場の動きを見ると、S&P500指数が+1.1%、ダウ工業株価平均指数が+0.85%、ナスダック総合指数が+1.78%といずれも堅調でした。

 S&P500指数は過去5週間連続した高かったことになります。なお最近の米国株式市場の出来高は極めて低調で、市場は閑散としています。

 最近の相場に特徴的なことは、これまで投資家が避難先として好んできた公共株やヘルスケアの人気に陰りが見えており、逆に景気回復局面で選好されることが多い素材や市況関連株がよい値動きを見せている点です。

 これは米国の投資家がリスクを積極的に取り始めていることの表れだと思います。

 なおS&P500指数(1405.87)は、2007年につけた過去最高値にあと10%ほどに迫っています。またダウ工業株価平均指数(13207.95)も2007年10月の過去最高値にあと7%です。つまり過去の最高値が射程距離に入ってきつつあるわけです。

ニュースがないことは、よいことだ!

 先週のマーケットでは特に投資家に好感されるようなニュースはありませんでした。むしろ欧州が夏休みに入ったので、ギリシャ危機をはじめとする懸念材料が聞こえて来なくなったことが、束の間の平穏を市場にもたらしたている理由だと言えます。

 このような状況を反映して市場のボラティリティ(=相場のブレ)は低下しています。

 一般に、市場のボラティリティが漸減している局面では、株価はフラフラと上昇しやすいです。

中国経済の減速が顕著だが、投資家の反応はまだ見られない

 経済に関するニュースが少ないなか、先週注目を浴びたのは中国から出て来る経済指標の悪さでした。

 7月の鉱工業生産は、前年比+9.2%とコンセンサス予想の+9.7%を大きく下回りました。

 一方、小売売上高も+13.1%とコンセンサス予想の+13.5%を下回っています。

 7月の輸出は1769億4000万ドルで前年同月比わずか+1%でした。一方輸入は1517億9000万ドルで+4.7%にとどまりました。

 中国経済の鈍化は、今でも比較的新しい材料であり、それが世界経済にどれだけ影響を与えるかについては投資家は熟考していないように思います。

今週の戦略は「材料がなくても弱気になるべからず」

 今週(8月13日~17日)は、先週に引き続きニュースに乏しい、手掛かり難の展開になることが予想されます。投資家のセンチメントは極端に強気でも、また弱気でもなく、中途半端な水準です。

 過去5週間連続して米国株式市場が高かったことから考えて、ちょっと休憩が入ってもおかしくない局面でしょう。

 ただ「閑散に売りなし」という格言の通り、今は弱気になるべきではないと思います。
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