クレジットカード活用術

「ANAカード」のコストと獲得マイルを徹底比較!
「ANA VISA Suicaカード」と「ソラチカカード」で
低コスト&高還元でANAマイルが貯まるのはどっち?

2015年10月26日公開(2021年6月30日更新)
菊地祟仁
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 今回は今年4月に一部のカードで料金体系が変更になった「ANAカード」の中で、あまり飛行機に乗らず、主にクレジットカードでANAのマイルを貯める「陸マイラー」にとって、どのクレジットカードを選べば有利なのかを紹介していきます。

 現在、「ANAカード」を発行している会社はJCB、三井住友カード、アメリカン・エキスプレス、三井住友トラストクラブ(ダイナースクラブカード)の4社となります。

 発行会社が異なっても、ANAが提供するサービスは発行会社で異なることはありません。例えば、「ANAカード」には「一般カード」「ワイドカード」「ワイドゴールドカード」「プレミアムカード」の4つのグレードがあり、「一般カード」の場合は搭乗時ボーナスマイルとして10%増量、入会・継続特典が1000マイルです。また、「ワイドゴールドカード」の場合は搭乗時ボーナスマイルとして25%、入会・継続特典が2000マイルとなります。

 これらの部分は、発行会社が三井住友カードでも、JCBでも、サービスに違いはありません。しかし、クレジットカードで貯まるポイントなどは、発行会社によって異なります。この部分で大きく獲得ポイント数や年会費が変わってきますので、「同じANAカード」でもよく検討して選ばなければなりません。

 では、陸マイラーの場合、どのクレジットカードでANAマイルを貯めるのがいいのでしょうか。

ANAカードを上手に利用するコツは、
「ポイント移行手数料」を抑えること

 まずは、年会費を抑えつつ、マイルを最大化する方法を考えるために、「一般カード」で考えてみます。

 なお、アメリカン・エキスプレスが発行する「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」だけ年会費が高額で、年間利用額によるボーナスポイントの付与もありませんので、陸マイラーとしては選択肢から外してもいいでしょう。残るのは、JCB発行の「ANAカード」か、三井住友カード発行の「ANAカード」になります。「ANAダイナースカード」は「ゴールドカード」扱いとなるため。この表には最初から入っていません。

■「ANAカード」の「一般カード」のスペックを一覧で比較!
カード名 ANA JCB
カード
ANA
To Me CARD PASMO JCB

(ソラチカカード)
ANA VISA
カード
(ANAマスター
カード)
ANA
TOP&ClubQ
PASMO
マスターカード
ANA VISA
Suicaカード
ANA
アメリカン・
エキスプレス・
カード
年会費
(税込)
本会員 2200円 7700円
家族会員 1100円 2200円
搭乗時
ボーナスマイル
10%
入会継続マイル 1000マイル
ポイント
プログラム
Oki Doki ポイント Vポイント メンバーシップ
・リワード
ポイント付与率 1000円につき1ポイント 200円につき1ポイント 100円につき
1ポイント
ポイント交換単位 1ポイント=10マイル 1ポイント=2マイル 1ポイント
=1マイル
ポイント移行
手数料
(税込)
5500円 6600円
年間利用額による
ボーナス
マイル
50万円
以上
10%アップ
100万円
以上
20%アップ 15%アップ
300万円
以上
30%アップ
ボーナスポイント
交換単位
1ポイント=3マイル 通常の
ポイントと同じ
ボーナスポイント
移行手数料
無料
上級
カード
ワイド
カード
ワイド
ゴールドカード
プレミアムカード
(VISAのみ)
搭載されている
電子マネー
楽天Edy PASMO 楽天Edy PASMO Suica 楽天Edy


 上の表の中で注目しなければいけないのは、5500~6600円もかかる「ポイント移行手数料」です。「ポイント移行手数料」とは、各発行会社のポイントをANAマイルに交換するために必要な手数料になります。

 この「ポイント移行手数料」は、「JALカード」には存在しません。そのため、「JALカード」の場合は年会費が2200円(税込)、還元率が2倍になる「ショッピングマイル・プレミアム」に加入しても3300円(税込)の追加で、合計5500円(税込)の年会費となります。

 ところが、「ANAカード」では、年会費が比較的安いJCBと三井住友カードの「ANAカード」ですら「ポイント移行手数料」を考慮した場合の年会費がJCBで7700円(税込)、三井住友カードで8800円(税込)と、一般的なゴールドカード並みの年会費となり、「JALカード」よりもかなり高額となります。

 しかし、「ポイント移行手数料」は、使い方次第で毎年必要なわけではありません。そこで、まずは「ANAカード」の年会費を押し上げる要因となっている「ポイント移行手数料」を抑える方法を紹介しましょう。

 まず、1年目、2年目は「ANAカード」で貯まったポイントをANAマイルに交換しないようにします。そして、3年目の4月1~15日までに1年目に貯めたポイントを交換します。さらに、3年目の3月23~31日までに残ったすべてのポイントを交換するようにしましょう。

 これを実践すると、「ポイント移行手数料」が必要になるのは3年目だけで、4年目、5年目は移行手数料が不要になります。6年目に3年目と同じ方法でポイントをマイルに交換することで、「ポイント移行手数料」は3年に1回だけ支払えば済むことになります。

三井住友カードは「ポイント移行手数料」は高いが、
「年会費割引特典」によって総コストは安くなる!

 さて、それではいよいよ「ANAカード」の「一般カード」をどうやって選べばいいのかを考えていきましょう。

「ANAカード」を選ぶのが難しいのは、上記の表でJCBと三井住友カードの「ANAカード」を単純比較するだけでは、本当の意味で比較することができないためです。

 というのも、「ANA VISA Suicaカード」など、三井住友カードが発行する「ANAカード」の場合、条件をクリアすれば「年会費割引特典」が受けられるからです。

 三井住友カードが発行する「ANAカード」で「年会費割引特典」が受けられる条件は、以下の2つです。

(1)『WEB明細書サービス』への登録
(2)リボ払いの「『マイ・ペイすリボ』への登録+利用

【※編集部追記】
「マイ・ペイすリボ」による年会費優遇の条件が、従来は「『マイ・ペイすリボ』に登録かつ、年1回以上の利用」でしたが、2021年2月の年会費支払い分から「『マイ・ペイすリボ』に登録かつ、年1回以上のリボ払い手数料の支払いがある」に変更されました。

 「『WEB明細書サービス』への登録」では、「一般カード」で550円(税込)、「ゴールドカード」で1100円(税込)の年会費が割引になります。また、リボ払いの「『マイ・ペイすリボ』への登録+利用」では、「一般カード」で1072円(税込)、「ゴールドカード」では3850円(税込)が割引になります(「ゴールドカード」の場合は2つを併用すれば税込4950円に割引金額がアップ)。

 この「年会費割引特典」と3年毎の「ポイント移行手数料」、さらに年間利用額が50万円、100万円、150万円、300万円に達するともらえる「ボーナスポイント」で比較すると、以下のような表になります。

■JCBと三井住友カードの「ANAカード」のコストと獲得マイル数(税込)
 発行会社 JCB 三井住友カード
 カード名 ANA JCB
カード
ANA
To Me CARD
PASMO JCB

(ソラチカカード
ANA VISA
カード
(ANAマスター
カード)
ANA
TOP&ClubQ
PASMO
マスターカード
ANA VISA
Suicaカード
年会費
(三井住友カードは
「年会費割引特典」の
2条件をクリアした場合)
本会員 2200円 1127円 826円
家族
会員
1100円 522円
3年ごとの
ポイント移行手数料
1833円 2200円
年間利用額に対する
獲得マイル数

(ボーナスマイル含む)
50万円 5150マイル
100万円 1万600マイル 1万500マイル
150万円 1万5900マイル 1万5750マイル
300万円 3万1800マイル 3万2700マイル


 JCBが発行する「ANAカード」の中で人気の「ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)」の場合は3年に1回のポイント交換をする場合の年会費が4033円(税込)と考えることができ、三井住友カードが発行する「ANAカード」の中で人気の「ANA VISA Suicaカード」の場合は3026円(税込)と考えられます(厳密には「ポイント移行手数料」は3年に1回支払うため、金額自体が1/3になるわけではありませんが、便宜上1/3で計算しています)。

 この状態で、年間150万円を利用すると、「ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)」のほうが150マイル多く獲得できますが、年会費(「ポイント移行手数料」含む)は「ANA VISA Suicaカード」のほうが1007円(税込)安いのです。

 どちらの「ANAカード」が得かは、1マイルの価値を考えればわかります。獲得マイルの差が150マイル、年会費の差額が1007円(税込)ということは、「150マイルを1007円で購入する」のと同じことになり、1マイルを約6.7円で購入する計算になります。しかし通常、1マイルは1.5円程度で換算することが多いので、1マイルを約6.7円で購入するというのは割高だと考えられます。

 つまり、年間利用額が150万円の場合、獲得マイル数が150マイル少なくても、年会費(「ポイント移行手数料」含む)が1007円(税込)安い「ANA VISA Suicaカード」を選択したほうが得をすると言えるのです。

ANA VISA Suicaカード
還元率 1.5%(※ 1マイル=1.5円換算。「10マイルコース」申込時)
マイルが貯まる!ANA VISA Suicaの詳細はこちら
発行元  ANAカード
国際ブランド  VISA
年会費(税込) 初年度無料、2年目以降2200円
(マイル移行手数料は年6600円)
家族カード なし
おすすめポイント マイル移行手数料は割高だが、モバイルSuicaの年会費無料Suicaチャージでのポイント付与はメリット大
ANA VISA Suicaカード公式サイトはこちら

 

ただし、「マイ・ペイすリボ」は「リボ払い」のため
最初に手数料を支払わないように設定するのを忘れずに

 もちろん、「年会費割引特典」の「『マイ・ペイすリボ』への登録+利用」は、クレジットカード利用代金を「リボ払い」に設定することになるので、普通に使うと高額な手数料が発生します。

【※編集部追記】
「マイ・ペイすリボ」による年会費優遇の条件が、従来は「『マイ・ペイすリボ』に登録かつ、年1回以上の利用」でしたが、2021年2月の年会費支払い分から「『マイ・ペイすリボ』に登録かつ、年1回以上のリボ払い手数料の支払いがある」に変更されました。

 ただし、「『マイ・ペイすリボ』への登録+利用」をしても、手数料を回避する方法があります。つまり、「年会費割引特典」を活用しながら、実際にはリボ払いの手数料を支払わなくて済む“裏ワザ”があるのです。その方法は下記の記事で紹介していますので、詳しくはこちらを参考にしてください。
※関連記事はコチラ!⇒「Amazon MasterCard」が新登場!「Amazon」で得するのは「リーダーズカード」か、それとも「Amazon MasterCard」か!?(後編)

 簡単に説明しておくと、「マイ・ペイすリボ」では「毎月○円を支払います」と金額を設定できるので、クレジットカードの利用枠のうち、リボ払いが可能な「内リボ払い」の金額を「リボ払いの設定金額」にしておけば、「利用金額≦リボ払いの設定金額」となるので、「マイ・ペイすリボ」に登録していても、「一括払い」同様、手数料を支払う必要はありません。

「年会費割引特典」は、三井住友カードが発行する「ANAカード」以外のクレジットカードでも受けられるので、自分が持っているクレジットカードを見直してみることもおすすめします。

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