世界投資へのパスポート
【第258回】 2013年4月1日 広瀬 隆雄

朝鮮半島の緊張の高まりで注目される、
米国の「防衛関連銘柄」

【今回のまとめ】
1.米国と北朝鮮の間で緊張が高まっている
2.米国の歳出強制削減で、防衛セクターはすでに悪いニュースの洗礼を受けた後である
3.ロッキード・マーチンはF-35のような長期プログラムの恩恵を受ける
4.ゼネラル・ダイナミクスは増配余地が大きい

北朝鮮と米国の緊張の高まり

 米国は、先の米韓合同軍事演習でB2ステルス爆撃機を参加させ、北朝鮮を牽制しました。一方、北朝鮮側も板門店の南北直通電話を遮断したほか、「全面対決戦に突入した」と宣言し、両国の間で緊張が高まっています。

 そこで今回は、米国の防衛関連銘柄について解説したいと思います。

米国の歳出強制削減が決まる

 まず米国では先月、「歳出強制削減」が決まり、2021年までに1兆2000億ドルの政府予算が削減されることが決まりました。米国連邦議会予算局によれば、歳出削減の44%は防衛関連費となります。

 つまり米国の防衛産業は、大きな悪材料が出たばかりなのです。

 米国国防総省の計画では、予算削減は主にアフガニスタンなどの作戦の縮小により達成されることになっており、購買部門におけるカットは比較的小さいようです。

 それでも2012年の年末に「財政の崖」の見通しが不透明になった際、国防省が先回りして発注を一部切り詰めたため、防衛関連銘柄のロッキード・マーチン(ティッカー・シンボル:LMT)ゼネラル・ダイナミクス(ティッカー・シンボル:GD)などの大手企業の第4四半期決算は、悪影響を受けました。

 投資家は同セクターにアゲンストの風が吹いていることはよく承知しているので、悪材料はすでに株価に織り込み済みです。この2社の業績や株価を詳しく見ていきます。