世界投資へのパスポート
【第265回】 2013年5月20日 広瀬 隆雄

オバマ政権がシェールガス対日輸出を解禁!
今後投資チャンスを迎える米国株は?

「国益に反しない」形での輸出が大々的に許可された影響は大きい

なぜ「認可第2号」が注目されたのか?

 さて、先述したように、今回の認可は初めてではありません。既にシェニエール・エナジー社に対する認可がおりている実績があるのに、なぜ今回のプロジェクト、「認可第2号」が注目されたのでしょうか?

 実は、第1号が認可されたのは米国の資源輸出の是非をめぐる論争が激化する以前のことであり、いわばこっそりと認可されてしまったためです。

 第1号が認可された後、ダウ・ケミカル社(DOW)などの米国内の大口需要家たちは「エネルギー輸出は国益に反する」という主張を大々的に繰り広げ、LNGの輸出は議会の公聴会などで大問題に発展しました。

 ただ、ダウ・ケミカル社などの主張は「わざと米国内の天然ガスの価格を低く抑えるために輸出させないようにしているのではないか?」という嫌疑がかけられ、天然ガスの生産者の間から「化学会社のエゴだ!」という主張が出てきました。確かに米国の天然ガス価格は現在、100万BTU(英国熱量単位)あたり4ドル前後をウロウロしており、国際的な実勢価格から比べると安価です。

米ドル/100万BTU(英国熱量単位) 、IMF調べ

 また、米国には天然ガスを輸出するための施設がないため、安くなっていても外国へ出荷できないという事情が背景にあります。