2022年7月に新規上場した「IPO株」4銘柄の中で、アナリストの投資判断が“強気”の「unerry(ウネリー)」に注目!
ダイヤモンド・ザイ10月号の連載「10倍株を探せ!【IPO株】研究所」では、IPO株の専門家であるダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチの小林大純さんが、2022年7月に新規上場した「IPO株」全4銘柄を「買い」「強気」「中立」「弱気」「売り」の5段階で評価している。今回はその中で小林さんが注目している銘柄を詳しく紹介!
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7月に新規上場した「IPO株」は全部で4銘柄!
上場件数は減少傾向だが、大型IPO上場の明るいニュースも!
7月のIPOは4社。2021年7月の9社と比べて、上場件数の減少傾向は否めない。その中で、公募・売出規模が50億円近くと比較的大きかったINTLOOP(9556)が無事に上場まで至ったのは明るい材料。なぜなら、今年は特に多くの資金を集めなければならない大型IPOで上場中止が相次いだからだ。
もっとも、INTLOOPの初値やその後の値動きはやや軟調。「この規模のIPOは、需給面での懸念がまた強まる可能性もある」と、IPO株の専門家であるダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチの小林大純さんは指摘する。
一方、2022年6月期が赤字予想のエアークローゼット(9557)は、上場直後に大きく値を伸ばした。7月末は市場全体で成長株の強さが戻ったこともあり、赤字段階での上場に対する個人投資家の警戒感は和らいだようだ。
事業の成長イメージが強く、株式需給が良好な小型IPOは引き続き好調。unerry(ウネリー・5034)の初値は、公開価格の2.3倍を付けた。決算期が近い銘柄は、来期以降の業績も見極めたい。unerryは高PERが気になるが、これは2022年6月期ベース。成長期待は高く、今後の業績拡大も含めて注目だ。
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2022年7月の【IPO株】4銘柄を徹底診断! |
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上場日 | 公開価格 | 初値 (騰落率) |
株価 (8/4) |
PER (PBR) |
今後1年の 高値予想 (安値予想) |
投資判断 |
8日 | ◆INTLOOP(9556・東G) | |||||
3500円 | 3150円 (-10.0%) |
2643円 | 24.3倍 (12.11倍) |
4000円 (2400円) |
強気 | |
【分析コメント】ITなどのフリーランス人材の紹介とコンサルが主軸。知名度向上で一段の人材確保や案件獲得に期待。需給懸念は残るが、業績成長率の高さから株価は上昇余地がありそうだ。 | ||||||
28日 | ◆unerry(5034・東G) | |||||
1290円 | 3000円 (+132.6%) |
2566円 | 129.3倍 (11.66倍) |
4000円 (1500円) |
強気 | |
【分析コメント】スマホの位置情報を基に人々の行動データを解析。マーケティングや街づくりに必要なサービスを提供する。継続的な取引の売上が9割を占める。 | ||||||
28日 | ◆HOUSEI(5035・東G) | |||||
400円 | 580円 (+45.0%) |
1015円 | 25.1倍 (2.78倍) |
1700円 (550円) |
中立 | |
【分析コメント】新聞社・出版社などのメディア事業者向けITサービス。公開価格が低めで株式需給も良好とあって上場後の株価は大幅上昇も、PERは過熱の水準に。高成長を実現できるかが焦点。 | ||||||
29日 | ◆エアークローゼット(9557・東G) | |||||
800円 | 910円 (+13.8%) |
1009円 | ー (89.93倍) |
1300円 (850円) |
中立 | |
【分析コメント】月額制ファッションレンタル。働く女性向けが中心で、男性向けなどにも進出を図る。売上拡大に伴い、安定的な営業黒字化を期待。ただ、レンタル用資産の減損にも目配りが必要。 | ||||||
※データは2022年8月4日時点。 |
アナリストが特に注目するのは「unerry」!
月額課金が急伸中で、大手企業とも多数提携の実績あり!
ここからは、7月のIPO株の中でも、小林さんが特に注目するunerry(5034)をチェックしてみよう。
unerryは、スマホの位置情報を基に人々の行動データを解析し、マーケティングや街づくりに必要なサービスを提供する企業。継続的な取引の売上が9割を占める。独自開発のAIや特許の技術優位性が強みで、売上は急拡大。高PERだが、2023年6月期以降の利益成長を見越せば、上値余地は十分ありそうだ。
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【2024年11月1日時点】
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◆SMBC日興証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2023 | 2022 | 2021 | ||
19社 52社 |
24社 47社 |
26社 80社 |
10%:1人1票の平等抽選 最大5%:「ステージ別抽選」※1 |
345万 |
【ポイント】 大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。 ※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。 |
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◆SBI証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2023 | 2022 | 2021 | ||
21社 91社 |
13社 89社 |
21社 122社 |
60%:1単元1票の平等抽選 30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分 10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分 |
1245万 ※ |
【ポイント】 ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる。当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。 ※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。 |
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。 |