【個人投資家】「高配当株」や「連続増配株」に投資して”億り人“になった個人投資家2人の投資手法を公開!
発売中のダイヤモンド・ザイ12月号の大特集は「使ってもお金が減らない!【高配当株】厳選78」。保有していると定期的にお金が入ってくる高配当株が人気だ。そこで、この特集では「連続増配株」や「減配リスクの低い株」「値上がり益も期待できる株」など、多様な高配当株を取り上げている。
今回はこの特集から「高配当株」や「連続増配株」への投資メインで”億り人“になった個人投資家の投資手法を紹介するので、投資の参考にしてほしい!
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投資を始めた当初は失敗したが、高配当株で稼げるように!
安定配当の企業は稼ぐ力があるので、安心して長期保有できる!
投資で“億の資産”を作るのは、多くの投資家が目標にするところ。今回は「高配当株」や「連続増配株」への投資で、1億円以上の資産を築いた個人投資家・立川一さんとなのなのさんの投資手法を公開。2人ともじっくり選んだ株を長期保有するスタイルなので、比較的マネしやすいと言えるだろう。
立川さんとなのなのさんは2人とも投資を始めた当初、さまざまな投資手法を試している。ただ、一時的に成功しても、その後失速するケースが多かったというのが共通点だ。
立川さんの場合、2004年頃から本格的に投資を始め、割安株への投資で一時は投資資金が2倍になった。だが、その資産は2006年のライブドア・ショックで激減。「この投資法のままでいいのか」と思っていたときに気がついたことがあった。
株主には、企業から業績などを説明する事業報告書が送られてくる。そこに記載されている売上高や利益のグラフに、立川さんは目を奪われたのだという。
「事業報告書を読んで気づいたのは、株価は下がっているけど、利益をしっかり稼ぎ、配当を実施する企業が少なくないこと。ならば、短期的な株価の動きは気にせず、持ち続けてみようと思いました。企業のビジネスが拡大すれば、もらえる配当が増えて、私もお金持ちになれるということに気づいたんです」(立川さん)
このときから立川さんは、企業の業績と配当に注目するようになる。
なのなのさんも、投資を始めてから最初の6年間は赤字だったが、投資対象を高配当株にしてからは成績が安定するようになった。
「配当が減ると、株価が下がったり、株主から批判されたりします。だから企業はできれば配当を減らしたくない。つまり高配当株には、配当を出し続けるだけの利益を稼ぐ自信がある企業が多い。その中でも長期にわたって減配していない、配当利回りが4%超の銘柄を中心に投資しています。こういった株は株価上昇率も良好です」(なのなのさん)
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一方で、立川さんは利回りにこだわらず、増配傾向の株を中心に投資。なぜなら、配当が増えれば、買値からみた利回りが高まるからだ。たとえば、12年前に買ったという住宅ローン保証を手掛ける企業の全国保証(7164)は、配当が12年間で9倍以上、買値で算出する利回りは約2%⇒約20%に。その間に営業利益は約4倍、株価は約10倍になった。
「長期にわたり減配せず、配当を増やしている企業に注目すれば、株価も上がる卓越した企業を見つけることができます。なぜなら、増配株には持続的に稼げる事業を構築している企業が多いからです」(立川さん)
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ただし、下図を見てもわかるように、短期間で株価が数倍になるようなケースは滅多になく、値上がりまでには時間がかかる。じっくり腰を据えて投資することが重要だ。
「配当を維持・増やしている企業は、ネットで検索するか、ザイなどの投資雑誌を見れば、カンタンに探せます。配当株をコツコツと買い続けることで、安定的に資産を増やせるはずです」(立川さん)
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連続増配株に長く投資すれば、元手だっていずれ回収可能!
肝心なのは、焦らずじっくり取り組むこと!
読者の中には「個別株をどんどん買えるほどの元手はない……」という人もいるだろう。しかし、少額ずつの投資でも、老後に困らないくらいの資産は十分に作れる。
「月に3万3000円を貯めると、年間40万円程度になります。これで、株を1年で3~4銘柄ずつ買ってみてください。これを20~30年続けると持ち株は60~90銘柄に。これだけの銘柄数を持てば、配当だけでもかなりの金額になります。私がこれまでに、住宅購入や生活費などのために証券口座から引き出した配当金の総額は、5000万円以上。累計の投資額を上回っています」(立川さん)
下の図は年間40万円を配当利回り3%の銘柄に投資して、配当額が年8%で増配した場合の年間配当金と受取配当金の累計を表したものだ。立川さんやなのなのさんの持ち株の配当は年間10~20%程度増えているというが、ここでは控え目に見積もり、年間の増配率を8%と想定した。
30年続けたとすると、受取配当金の累計額は1249万円に。累計の投資額は1200万円なので、元手を配当で回収できるのだ。これは無理なシナリオではない。
「いまは官民一体となり、株式市場の改革に取組んでいます。NISAの拡充やPBR1倍割れ改善などが後押しとなって、企業は株主還元策を強化しています」(なのなのさん)
実際にPBR1倍割れの企業が次々と配当を増やしたり、自社株買いを実施したりしている。たとえば、神戸製鋼所(5406)は2023年8月に大幅増配を発表した。これにより株価は2カ月で約2倍になった。
「私と同じように投資をするのは決して難しくはありません。ただ、短期間では投資成果をあまり感じられないので、長く続けられるかどうかが重要。10年くらい経過すると、顕著に成果が出てきます。そこからは、ぐんぐん資産が増えているという実感がわいてくるはずです」(なのなのさん)
資産20兆円超の世界一の投資家、ウォーレン・バフェット氏の資産も95%以上は60代半ば以降に増えたものだ。時間を味方につけて、少額投資を20~30年続け、充実した老後生活を送ろう。
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