【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 44,850.35 △136.77 (1/28)
NASDAQ: 19,733.59 △391.75 (1/28)
1.概況
昨日の米国市場は主要3指数が揃って上昇となりました。特に前日に17%下落していたエヌビディア[NVDA]が9%近く上昇するなど、ハイテク株が幅広く買われ相場を支えました。ダウ平均は42ドル高で取引を開始した後、下落に転じました。
しかし、91ドル安でこの日の安値を付けると反発し、一時262ドル高まで上げ幅を広げました。その後は、一進一退の展開となり、最終的にダウ平均は136ドル高の44,850ドルで取引を終え、続伸となりました。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は391ポイント高の19,733ポイントで取引を終え、3日ぶりに反発しました。S&P500株価指数も55ポイント高の6,067ポイントで取引を終え、こちらも3日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
1月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は104.1となり、市場予想(105.7)と前回結果(109.5)を下回りました。また、1月のリッチモンド連銀製造業指数は-4.0となり、市場予想の-10を上回りました。11月の米S&Pケースシラー住宅価格指数(20都市)は前年比4.33%となり、市場予想(4.24%)を上回って前回結果(4.23%)から上昇しました。12月の耐久財受注は、前月比0.5%増を見込んだ市場予想に反して前月比2.2%減となりました。一方で、航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注は前月比0.5%増となり、市場予想を上回りました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち3業種が上昇となりました。特に昨日に5%以上下落していた情報技術が3%以上反発したほか、コミュニケーション・サービスも1%以上上昇しました。一般消費財・サービスは小幅な上昇となっています。一方で、8業種が下落となり、特に生活必需品や公益事業、不動産、エネルギーが1%以上下落しました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、30銘柄中11銘柄上昇しました。特に、前日に大幅安となっていたエヌビディアが8.9%上昇したほか、セールスフォース[CRM]とアップル[AAPL]が3%以上上昇しました。マイクロソフト[MSFT]も3%近く上昇しています。一方で、18銘柄が下落し、なかでもコカコーラ[KO]やハネウェル・インターナショナル[HON]、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]が2%以上下落しました。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]やナイキ[NKE]、ホームデポ[HD]など6銘柄が1%以上下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、クルーズ船のロイヤル・カリビアン・クルーズ[RCL] が、第4四半期決算にて市場予想を上回るEPS(1株当たり純利益)を達成したほか、ガイダンスも好調で12%上昇し、S&P500構成銘柄の値上がり率ランキングでトップとなりました。一方で、防衛のロッキード・マーチン[LMT]は、第4四半期決算にて売上高が市場予想を下回ったほか、ガイダンスの見通しも悪く、9.2%下落しS&P500構成銘柄の値下がり率ランキングでトップとなりました。また、自動車のゼネラルモーターズ[GM]は、第4四半期決算にて市場予想を上回る売上高とEPSを達成し、ガイダンスも好調であったものの、見通しに市場が懸念するトランプ政権による関税の潜在的な影響が含まれていなかったことで、先行きに対する不透明感から株価は8.9%下落しました。
5.為替・金利等
米長期金利は前日から横ばいの4.53%となりました。ドル円は、円安方向に進展し、155円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
昨日の米国市場はエヌビディアなど前日に急落していたハイテク株に買い戻しが入り、主要3指数が揃って上昇となりました。この流れを引継ぎ、本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。日経平均は4万円台回復に向けて、3万9000円以上で値固め出来るかがポイントとなりそうです。個別銘柄では、前日に急落していた半導体関連銘柄に買い戻しの動きが見られるか注目です。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)
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