【逆転の発想】世界株安はインド株の買い時!? 貿易赤字国インドはトランプ関税の影響軽微か【投資信託の最前線】

【逆転の発想】世界株安はインド株の買い時!? 貿易赤字国インドはトランプ関税の影響軽微か【投資信託の最前線】

2025年4月19日公開
藤原延介
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インド株型投資信託に再び脚光
インデックス型は押し目買いで残高に回復の兆し!

 インド株の底堅さに注目が集まっています。2025年に入って世界の株式市場は軟調な動きが続いており、1~3月の日経平均株価は10.7%、米国の代表的な株価指数であるS&P500指数は3.4%下落しました。そんな中、インド株の主要インデックスであるNifty50指数は同0.6%の下落にとどまりました。4月から、トランプ政権による関税政策の不透明感から金融市場が大きく変動していますが、インド株は世界の株式市場の中で底堅く推移。貿易赤字国であるインドはITなど一部セクターを除いてトランプ関税の影響は限定的と見られているためです。

 1つめのグラフでインド株型投資信託の残高を見てみましょう。日本で人気が高まっていた2024年7月末に3.9兆円となりましたが、それをピークに2025年2月末には3.2兆円まで減少しました。しかし、3月末には3.4兆円まで回復しています。資金流出入もまた、2024年8月の株式相場の乱高下をきっかけに急減速し、2024年11月には2年2カ月ぶりの資金流出を記録しましたが、その後は設定と解約が拮抗した状況となっています。

 古くから設定されている残高が大きいインド株型投資信託では解約の動きが続いているものの、2024年以降に新規設定されたインド株型投資信託を中心に資金流入を記録する投資信託も見られます。また、インデックス型のインド株型投資信託には自発的な押し目買いも入ったと考えられます。

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テーマ株型やインデックス型は資金流入へ
関税で混乱する金融市場の中でインド株に再び注目が集まる

 2024年11月の記事「インド株型投資信託の合計残高が4兆円の大台に迫る! 個人投資家のインド株型の選択肢が拡大中!」でも指摘したように、インド株に投資する投資信託は、アクティブ型以外に、インデックス型や中小型株型、テーマ株型などにも選択肢が広がっています

 その様子がうかがえるのが2つめのグラフです。この、選択肢の拡大が資金フローの安定に寄与していることがうかがえます。コストの低いインデックス投資信託は2025年以降も一貫して資金流入となっています。また、中小型株を投資対象としたタイプでも新規設定のあった2025年1月に資金流入を記録しているのです。さらに、長期的な成長が見込まれるテーマ型投資信託は、2024年12月、2025年3月に資金流入を記録。相場乱高下の中でも、こうした新しく設定されたインド株型が個人投資家の様々な需要を捉えているようです。

 インド株相場はそれまでの上昇が急ピッチだったことから、2024年夏以降、他の市場に比べて大きく下落していました。しかし、2025年3月には世界的に株式相場が低迷する中で逆行高となるなど、足元で相対的な成績は改善傾向にあります。関税をめぐる懸念から金融市場が混乱する中で、インド株や具体的なテーマの持つ長期的な成長見通しに再び注目が集まることが期待されます。

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藤原延介藤原延介(ふじわら・のぶゆき)
1998年三菱信託銀⾏(現三菱UFJ信託銀行)⼊社後、2001年ロイター・ジャパン(リッパー・ジャパン)、2007年ドイチェ・アセット・マネジメント、2019年アムンディ・ジャパンを経て、2021年にBNPパリバ・アセットマネジメントに入社。投信営業本部マーケティンググループ 部長。ドイチェAMでは資産運用研究所長を務めるなど、約25年に渡り資産運用や投資信託に関するリサーチや投資啓蒙に従事。慶応⼤学経済学部卒。
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