投資信託市場は2024年、過去最高の流入額 NISAの浸透や円安・株高が後押しに!【投資信託の最前線】

投資信託市場は2024年、過去最高の流入額 NISAの浸透や円安・株高が後押しに!【投資信託の最前線】

2025年1月11日公開
藤原延介
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2024年の投資信託市場は歴史的な活況を呈した1年に
投資信託の残高は2024年初から40兆円も増加!

 2024年の株式相場は、極めて堅調な動きとなりました。日経平均株価は年1989年に記録した過去最高値を約34年ぶりに更新し、19.2%の上昇となりました。2023年も28.2%の上昇を記録しており、2年連続で2ケタの上昇率を記録しています。また米国株式はドルベースで、米S&P500指数で23.3%、米ナスダック総合指数は28.6%の上昇となりました。しかも2024年は円安外貨高も進んだので、日本の投資家にとっては極めて良好な成績を記録しています。

 こうした環境下で始まった新NISAの効果もあり、2024年の投資信託市場は歴史的な活況を呈した1年となりました。

 まず、2024年末に、個人投資家の保有が中心となる公募株式投信の残高が146.4兆円と、年初の106.4兆円から大幅に増加し過去最高を更新しています。これは、月次で見ても過去最高です。

 次に、純設定額(資金流出入額)ですが、年間で15.4兆円の資金流入と、2023年の6.5兆円(+8.9兆円)から大幅に増加しました。これまでで最も資金流入額が大きかった2007年の14.3兆円を上回り、こちらも過去最高を更新しています。つまり、歴史的な資金流入額と円安株高による値上がり効果によって、投資信託の残高が大きく押し上げられたということです。
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株式市場の乱高下があっても月間1兆円規模の資金流入が継続
インフレ・円安を背景に、個人の投資信託の活用は続く

 さらに、投資対象別の純設定額を見てみると、資金流入が外国株式型に集中していることが確認できます。2024年の外国株式型への資金流入額は12.7兆円で、2023年の4.0兆円から大幅な増加(+8.7兆円)となっており、全体の資金流入額の増加分とほぼ同水準となっています。

 細かく見れば、2024年8月に起こった株式相場の乱高下の影響もあり、年後半にかけて資金流入がやや減速したり、年後半に向けてやや保守的な商品が選好されたり、といった変化も見られました。それでも、1年を通じて月間1兆円規模の資金流入が続いたのは、金融危機前に警戒感が強まった2007年とは異なる特徴だったと言えそうです。

 投資信託への資金流入の背景には、長期・積立投資の浸透に加えて、インフレ・円安といったマクロ経済環境の変化があると思われます。この流れは変わらず、2025年も個人の資産運用における投資信託の活用が継続することが予想できるでしょう。

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藤原延介藤原延介(ふじわら・のぶゆき)
1998年三菱信託銀⾏(現三菱UFJ信託銀行)⼊社後、2001年ロイター・ジャパン(リッパー・ジャパン)、2007年ドイチェ・アセット・マネジメント、2019年アムンディ・ジャパンを経て、2021年にBNPパリバ・アセットマネジメントに入社。投信営業本部マーケティンググループ 部長。ドイチェAMでは資産運用研究所長を務めるなど、約25年に渡り資産運用や投資信託に関するリサーチや投資啓蒙に従事。慶応⼤学経済学部卒。
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