NISA2年目の1月は投資信託への資金流入額が初の2兆円超え! つみたて投資枠の対象商品に1兆3800億円も流入【投資信託の最前線】

NISA2年目の1月は投資信託への資金流入額が初の2兆円超え! つみたて投資枠の対象商品に1兆3800億円も流入【投資信託の最前線】

2025年2月8日公開
藤原延介
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月間2兆円超えは史上初で2024年1月と比べると1兆円近く増加
資金流入の大部分が外国株型投資信託

 新NISAが始まってから2年目のスタートとなる2025年1月の投資信託市場は、歴史的な水準の資金流入額が見られました。個人投資家の資金動向を反映すると言われるETFを除く追加型株式投資信託の純設定額(設定から解約・償還を引いた資金流出入額)は+2兆2200億円(モーニングスター・ダイレクトのデータを用いた推計値)と、月間2兆円を超える資金流入となりました。

 投資信託協会のウェブサイトでは1989年1月まで統計データをさかのぼることができますが、過去最高だったのは2007年3月の+1兆8800億円で、初の2兆円超えということになります。新NISAは投資枠がリセットされる1月に活用されやすい特徴もありますが、2024年1月の+1兆2800億円と比べても1兆円近く増加しています。

 投資対象別の純設定額を見てみると、前年同様、資金流入の大部分が外国株式型に集中しています。2025年1月の外国株式型への資金流入額は+1兆9600億円程度で、こちらも2024年1月の+1兆1500億円程度から大きく増加しています。とりわけ、新NISAのつみたて投資枠の対象となっている全世界株式や米国株式を投資対象とする低コストのインデックス型には、2025年1月にも前年をさらに上回る水準の資金流入が見られています
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特に「つみたて投資枠」対象商品への資金流入額が大きく増加
「成長投資枠」も1月から2024前半並みの水準まで回復

 そこで今回は、資金流入の状況について、新NISAの対象商品の観点から確認してみたいと思います。以下、つみたて投資枠の対象商品、成長投資枠のみの対象商品、そのいずれも対象外となっている商品、の3つに分けて資金流出入を集計してみました。

 グラフを見ると、つみたて投資枠の対象商品(調査時点で295本)の資金流入額が+1兆3800億円と、圧倒的に大きな資金流入となっていることが確認できます。また、2024年は月間で+5000億円~9000億円台だったので、2025年に入って水準が大きく変わっていると言えそうです。

 次いで、成長投資枠の対象商品(調査時点で1742本)は、資金流入額が+5400億円となっています。成長投資枠の対象商品は、2024年8月の株式相場の乱高下を経て資金流入が急減速していましたが、年が変わって投資枠がリセットされたことなどから再び高水準の資金流入につながったものと言えそうです。

 そして新NISAの対象外となっている商品は、2025年1月に+2900億円と昨年後半並みの水準となっています。2024年1月・2月は資金流入額が1000億円に届かなかったものの、その後は毎月分配型投資信託を中心に安定した資金流入が見られており、NISA以外での投資ニーズを反映したものと考えられます。

 資金動向を見ると、やはり積立投資の広がりによって、つみたて投資枠の対象商品への資金流入が高水準で安定していることが確認できます。こうした積立投資で老後資産の土台を築きつつ、よりリターンを狙える商品を入れたり、より値動きを安定させる商品を取り入れたりすることで、ポートフォリオを調整していくことが重要と言えそうです。

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藤原延介藤原延介(ふじわら・のぶゆき)
1998年三菱信託銀⾏(現三菱UFJ信託銀行)⼊社後、2001年ロイター・ジャパン(リッパー・ジャパン)、2007年ドイチェ・アセット・マネジメント、2019年アムンディ・ジャパンを経て、2021年にBNPパリバ・アセットマネジメントに入社。投信営業本部マーケティンググループ 部長。ドイチェAMでは資産運用研究所長を務めるなど、約25年に渡り資産運用や投資信託に関するリサーチや投資啓蒙に従事。慶応⼤学経済学部卒。
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