IPO株の銘柄分析&予想

「フルテック」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他の自動ドア装置販売・保守、ステンレス建具製造・販売企業との比較や予想まで解説![2017年3月22日 情報更新]

2017年2月16日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 フルテック
市場・コード/業種 東証二部・6546/サービス業
上場日 3月22日
申込期間(BB期間) 3月3日~3月9日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券岩井コスモ証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 1230円(+105.00%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

フルテックのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 3月2日
ブックビルディング(抽選申込)期間 3月3日~3月9日
公開価格決定 3月10日
購入申込期間 3月13日~3月16日
払込日 3月21日
上場日 3月22日

フルテックのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2017年3月7日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券
[最短3日で取引可能]
4.3
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
1.7
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岩井コスモ証券
[最短3日で取引可能]
0.4
公式サイトはこちら!
野村證券(主幹事証券) 83.5  
みずほ証券 7.0  
いちよし証券 2.6  
エース証券 0.4  

フルテックのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 540
仮条件
[予想PER(※2)
540~600円
8.9倍~9.9倍]
公募価格 600円
初値 1230円
初値騰落率 +105.00%
予想トレーディングレンジ(※3) 500円~1000円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2017年2月28日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 18.1倍
三和HD<5929> 14.5倍(連)
ナブテスコ<6268> 19.5倍(連)
オプテックスG<6914> 20.3倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

フルテックの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 520万株(予定)
公開株式数 公募60万株  売出51万9200万株
(オーバーアロットメントによる売出16万7800株)
想定公開規模(※1) 6.9億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

フルテックは自動ドア関連企業の東証2部案件

「フルテック」の公式サイトより

 自動ドア開閉装置の販売・施工・保守、ステンレス建具の製造・販売等を手掛ける。自動ドア関連事業における販売高の内訳(前期実績)は新規が22.4%、メンテナンスが52.3%、リニューアルが25.4%。事業拠点は北海道ブロックに8、東北に16、関東に11ある。

 IPOでは地味な印象と捉えられやすく、今期の減収減益予想から高成長企業としての評価も受けにくいだろう。ただ、割安感のある価格設定でバリュー株としての評価は受けることができそうだ。また、予想配当利回りが高い点も株価を下支えするだろう。上場後は2部人気に支えられて堅調な株価の動きも期待できる。

 公開規模については7億円前後となる見込み。需給面は良好と言えるが、3/22はマクロミル<3978>やエスキュービズム<3982>が同時上場するため、初値買い資金分散の影響を受けるだろう。

◆「フルテック」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
SMBC日興証券[最短3日で取引可能]
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フルテックの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2013/3 8,944
(―)
349
(―)
143
(―)
2014/3 9,513
(6.4%)
433
(24.2%)
▲ 52
(―)
2015/3 9,750
(2.5%)
667
(54.0%)
412
(―)
2016/3 10,059
(3.2%)
604
(-9.5%)
308
(-25.1%)
2017/3予
(―)

(―)

(―)
■連結業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2015/3 10,098
(―)
786
(―)
471
(―)
2016/3 10,446
(3.4%)
814
(3.5%)
424
(-9.9%)
2017/3予 10,142
(-2.9%)
648
(-20.4%)
316
(-25.6%)
2016/12 3Q 7,157
(―)
415
(―)
169
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:-円 連結:60.77円/22.00円
予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの

フルテックの業績コメント

 2017年3月期の業績は、売上高が前期比2.9%減の101.4億円、経常利益が同20.4%減の6.4億円と減収減益の見通しとなっている。

 足元の建築業界全般においては、民間企業による設備投資が増加傾向にあり、全体として需要が堅調に推移した。一方、消費税増税による影響や人手不足、建築コストの上昇による建築着工の遅れや延期の影響も懸念された。

 このような状況下、同社グループは、首都圏における受注獲得の強化、ストック市場における一層の態勢強化、新規自動ドアのシェア確保に取り組んでいる。自動ドア関連シートシャッターの大型受注や新規受注台数の増加のほか、保守契約が堅調に増加している。建具関連は大型施設向けのステンレスサッシの売上が堅調に推移している。

 一方、全体の業績については、前期で獲得していた建具等の大型の受注が少なかったこと、また工期の遅延等により労務費・経費の負担増加が影響する見通し。なお、通期計画に対する第3四半期末時点における進捗率は、売上高71.5億円で70.5%、経常利益4.1億円で64.0%となっている。

フルテックの詳細情報

■基本情報
所在地 北海道札幌市中央区大通東三丁目4番地の3
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 社長執行役員 古野 重幸(昭和33年3月16日生)
設立 昭和38年11月2日
資本金 1億1624万円(平成29年2月16日現在)
従業員数 新規上場会社572人 連結会社646人(平成29年1月31日現在)
事業内容 自動ドア開閉装置の販売・施工・保守、ステンレス建具の製造・販売等
■売上高構成比率(2016/3期 実績)
品目 金額 比率
自動ドア関連事業 6,870 百万円 65.8%
建具関連事業 2,859 百万円 27.4%
その他 716 百万円 6.8%
合計 10,446 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 有限会社ウェルマックス 119万5920株 26.00%
2 古野 重幸 100万株 21.74%
3 古野  豊 35万6000株 7.74%
4 古野 元昭 20万8000株 4.52%
5 フルテック従業員持株会 20万株 4.35
6 秋元 正雄 19万2000株 4.17%
7 古野 直樹 13万6000株 2.96%
8 古野 善昭 13万800株 2.84%
9 古野 廣子 10万9600株 2.38%
10 田中 康之 10万2080株 2.22%
合計   363万400株 78.92%
■その他情報
手取金の使途 広告宣伝費、研究開発費、人材育成にかかる研修費、採用活動費、販売費、人件費
関係会社 アートテックス株式会社 (連結子会社) 自動ドア関連事業、建具関連事業
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2016年3月25日
割当先 フルテック従業員持株会
発行価格 31円 ※株式分割を考慮済み
◆「フルテック」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
SMBC日興証券[最短3日で取引可能]
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フルテックの銘柄紹介

 同社グループは、同社及び連結子会社1社で構成され、後述する自動ドア開閉装置の販売・設計・施工・保守サービス、ステンレス建具の製造・建築金物の製作・販売等を主な事業内容としている。

 自動ドア開閉装置とは、ドアを開閉させるためのモーターやコントローラー(制御装置)などから構成される駆動装置である。通行者を感知するセンサー以外は、通常サッシ(建具)に内蔵されている。なお、自動ドア開閉装置と建具関連製品の関係は次のとおり。

(1)自動ドア関連事業

 自動ドア関連事業は、自動ドア開閉装置の販売・設計・施工・保守サービスを行うほか、自動ドア開閉装置の取替及びステンレスサッシ等を含む改修(以下、「取替及び改修」を「リニューアル」という。)を行っている。同社はそれらの業務を社内一貫体制で受注できる体制を整えている。

(2)建具関連事業

 建具関連事業は、ステンレスサッシとドア(框ドア、強化ガラスなど)を主力製品としており、主に自動ドア開閉装置とセットで販売している。

 自動ドア開閉装置の設計は機種選定と納まりが基本であるが、ステンレスサッシの設計は建物への納まりに対して0.1ミリの精度が求められるなど、その強度や雨仕舞い(水漏れ防止)、耐風圧、耐候性等をクリアーできる構造にも配慮している。

 同社グループではステンレスサッシ製造の経験と実績によって蓄積されたノウハウをデータベース化し、最新のCADシステム(Computer Aided Designの略で、コンピュータを利用して製品の設計を行うシステム)もフルに活用することにより、顧客へのベストな仕様提供を目指した設計体制を構築している。

(3)その他

 その他の事業として、駐輪システムの販売・管理・運営及び駐輪ラックを販売する駐輪システム事業を行っている。自動ドア関連事業における保守サービス同様、駐輪システムにおける24時間365日のアフターサービスの体制を整え、狭小地への駐輪ラック設置から大規模駐輪場運営まで幅広く対応できる商品を取りそろえている。

 その他、株式会社トルネックスの販売代理店として、喫煙所システム「トルネックス」の販売・設置・保守を行う環境機器事業や入退室管理・セキュリティゲート・防犯対策品を販売するセキュリティ事業を行っている。

フルテックの投資のポイント

 自動ドア開閉装置専業という事業に魅力はあるものの、IPOでは地味な印象と捉えられやすく、今期の減収減益予想から高成長企業としての評価も受けにくいだろう。ただ、割安感のある価格設定でバリュー株としての評価は受けることができそうだ。また、予想配当利回りが高い点も株価を下支えするだろう。

 2016年の東証2部上場案件5社の公開価格に対する初値騰落率は平均-1.1%と厳しい結果で、このうち2社が公開価格割れとなった。ただ、5社はいずれも公開規模10億円以上の案件であり、同社の規模であれば上場日の公募・売出株の売りを吸収することは十分可能と考えられる。足元の東証2部指数は2006年高値を超えて最高値を更新しており、上場後は2部人気に支えられて堅調な株価の動きも期待できる。

 同社は、1963年11月に自動ドアの販売を目的に設立し、自動ドアメーカーである寺岡オートドアの北海道地区代理店としてスタートした。創業以来、販売から設計、施工、保守サービスまでの全てを「社内一貫」して手掛けることで特色を打ち出し、北海道から東北、関東へと販売エリアの拡大を図ってきた。

 自動ドア関連事業は、自動ドア開閉装置の販売・設計・施工・保守サービスを行うほか、自動ドア開閉装置の取替及びステンレスサッシ等を含む改修を行っている。同事業における販売高の内訳(前期実績)は新規が22.4%、メンテナンスが52.3%、リニューアルが25.4%。事業拠点は北海道ブロックに8、東北に16、関東に11ある。

 業績面について、2017年3月期は売上高が前期比2.9%減の101.1億円、経常利益が同20.4%減の6.4億円と減収減益の見通しとなっている。前期で獲得していた建具等の大型の受注が少なかったこと、工期の遅延等により労務費・経費の負担が増加したことなどが響く。想定仮条件水準の今期予想PERは9倍前後となる。足元の業績動向を勘案したものと考えられるが、類似企業と比較して割安感がある。期末配当は1株当たり22.00円を予定しており、想定公開価格ベースの予想配当利回りは3.9%となる。

 公開規模については7億円前後となる見込み。古野社長やその資産管理会社、親族、役職員が株式を保有しており、ベンチャーキャピタル保有株はないため、需給面は良好と言える。ただ、3/22は公開規模500億円超の大型案件となる見込みのマクロミル<3978>や、人気化が想定されるエスキュービズム<3982>が同時上場するため、初値買い資金分散の影響を受けるだろう。前述した東証2部上場案件の実績も踏まえ、初値の伸びは限定的とみておきたい。

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[データ提供・銘柄分析]フィスコ 

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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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