身近な「外食株」と「小売株」への投資で、資産1億2000万円を築いた個人投資家の必勝法を紹介!
ダイヤモンド・ザイ6月号では、「株で儲ける個人投資家の『これだけ』必勝法!」と題した特集を掲載! 資産1億円を超える個人投資家たちがいかにして資産を築いてきたかを公開している。
ダイヤモンド・ザイ6月号の中では、タイプの違う株の勝ち組10人に直撃取材し、銘柄選びから買いのタイミング、リスク管理の方法まで赤裸々に語ってもらっているが、ここではそのうちのお一人である坂本彰さんの投資法を紹介。2000年に株を始め、資産1億2000万円を達成したマル秘テクニックとは?
外食・小売関連株を狙えば、個人投資家にも勝機あり!
株の世界では、「自分が精通している分野の株を買え!」と言われることが多いが、それを徹底的に実践して、1億2000万円もの財を築いたのが、元サラリーマンで現在は専業投資家の坂本彰さん。坂本さんの場合、「小売や外食など身近な銘柄こそ、個人投資家が勝てる投資対象だと思っています」とのこと。
坂本さんが小売や外食株に特化している理由の一つは、ビジネスモデルがシンプルで、成長戦略が理解しやすいことにある。
「現時点で50店舗の銘柄が、新規出店によって100店舗に拡大したとします。単純計算ですが、売上と利益が倍増するストーリーを描けます。将来の利益予測を立てやすいわけです。出店の計画は決算説明資料で簡単に確認できますし、月次売上高を公表する会社も多く、足元の業績を確認しやすいのも利点です」(坂本さん)
ただし、坂本さんが目をつけるのは、全国区では知名度が低い地味な存在の銘柄。知名度がイマイチであれば、割安な株価で仕込めるからだ。
「上場した直後であれば、まだ店舗数が100店舗以下の場合もあります。機関投資家が入ってきませんし、個人投資家もブランド名と社名が一致していなければ、その存在を見過ごしがちです。逆に売上げや利益が伸びていても、PERが20倍以上であれば投資対象から外します」
売上や利益の拡大で、テレビCMを打つ資金的余裕が出てくると、それに伴って知名度が急上昇。東証1部への市場替えも実現すれば、機関投資家の資金も流れ込む。
「最初はPER1ケタ台でも、東証1部昇格を果たすタイミングではPERが15倍程度に上昇しているケースが少なくありません。この場合、利益が2倍になっていれば株価は4倍になっています。特に地方発祥で、全国では知名度の低いチェーン店を展開する銘柄には、利益2倍、株価4倍のチャンスがあります」
振り返れば、あの「ファーストリテイリング(9983)」も、当初は「ユニクロ」というブランド名しか認識していない人が大半。店舗名と企業名が違うと、当初は割安に放置されがちだ。小売や外食にはそういったケースが少なくなく、先回りできれば大化けを期待できるのだ。
カツ丼チェーンの株は5年で10倍高を達成!
坂本さんが買った銘柄で株価が10倍になった一例は、カツ丼専門チェーン「かつや」を運営する「アークランドサービスホールディングス(3085)」。2010年9月に初めて購入した際、PERがわずか6倍台の超割安水準だった。
「当時は業態がまだ新しくて、出店余地があったことも魅力でした。その後の5年間(10~15年度)で同社の純利益は2.5倍に拡大し、2015年7月には株価が10倍になりました。2015年にPERが30倍程度に達した時点で一部を利益確定しましたが、残りは現在も保有中です」
小売や外食の場合、足元における業績のモメンタムである月次売上高も注視しておきたい。ただ坂本さんは単月で前年割れとなっても、さほど気にしない。見切りをつけるのは、四半期決算が2期連続での落ち込みを示した場合だ。
「これは一時的な伸び悩みで損切りをして、株価が25倍になった『クスリのアオキ(3398)』を取り逃がした経験から。年間で利益が伸びている限り、安易に損切りしないようにしています」
実際に商品やサービスを利用したり、どれだけ流行っているのかを自分の目で確認したりできる点でも、小売や外食は攻略しやすい。
「日々の生活で気になる店を発見したら、上場企業かどうかを確認しています。たとえば、『ブロンコビリー(3091)』は、実際に自分で食べて、手頃な値段で美味しかったので注目。調べてみるとPERは当時8倍台で、出店ペースも拡大する見込みだったので2012年に621円で買い、現在は約4.5倍の株価になっています」
割安感などを指標でチェックするだけでなく、自分でサービスを体験して「マーケティング調査」をする。それが、坂本さんの必勝法のキモなのだ。
<これが坂本彰さんの必勝法!>
・利益2倍・株価4倍を狙う3条件は「2ケタ成長」「割安」「知名度の低さ」
・実際に現場でサービスを体験して「もう一度行きたい」かを考える!
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