闇株新聞[2018年]

トランプ政権を手玉にとる危険な黒幕。もうひとつの「ロシアゲート」はキッシンジャー闇株新聞が訝るキッシンジャーの暗躍

2017年7月21日公開(2022年3月29日更新)
闇株新聞編集部
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事
闇株新聞プレミアムメールマガジン 20日間無料!

ニューヨーク・タイムズが「トランプ大統領の長男が大統領選挙中、ロシア政府と通じる人物と面会していた」と報じ、全米が「ロシアゲート疑惑の証拠」と大騒ぎになっています。真相は「ヒラリーが不利になるネタを提供する」と持ちかけてきた“うさん臭い連中”に釣られただけだったようですが、ロシアゲート疑惑ではそれよりはるかに重大で深刻な闇があることを刺激的な金融メルマガ『闇株新聞プレミアム』が報じています。

トランプ政権を手玉にとる危険な黒幕。もうひとつの「ロシアゲート」はキッシンジャー 闇株新聞が訝るキッシンジャーの暗躍

自らの利益のためなら誰とでも手を結び
躊躇なく裏切る老獪きわまる人物

 マスコミが大した事件でもないことを大騒ぎするときは「もっと重要な事実」を覆い隠す工作を疑うのが定石です。トランプ大統領の長男が大統領選挙中にロシア側の人物と面会していた“事件”もそうで、もう1つの隠れた「親ロシア・ルート」の存在が浮かびあがってきました。

 それは、ニクソン政権で国務長官を務めたヘンリー・キッシンジャーが主宰する「キッシンジャー・アソシエイツ」です。 キッシンジャーが関わっているとなると「ロシアゲート疑惑」の真相ははるかに複雑かつ危険なものになります。

 そもそも米大統領が誰になるかで各国の国益は大きく左右されます。ヒラリーが中国と通じているのは世界の常識であり、ロシアがそれを阻止すべくトランプ陣営に加担する動機は十分にありました。

 米国にも親中政権誕生を阻止しなければと考える超保守派がおり、彼らがロシアの協力を得たと考えても不思議ではありません。しかし、超保守派の動機はそれが正しいかどうかはともかく愛国心からくる行動ですが、キッシンジャーはそうではありません。

 キッシンジャーは自分の利益のためなら誰とでも手を組み、何の躊躇もなく裏切るかなり危険な人物です。

【ヘンリー・キッシンジャー】
1923年ドイツ生まれのユダヤ人。ナチス政権が誕生したため1938年に家族と共に米国に移住。ニクソン政権およびフォード政権で国家安全保障補佐官や国務長官を務めた。1971年に中国を極秘訪問して周恩来首相(当時)と会談、米中国交回復の道筋をつけた。米中国交が正式に回復したのは毛沢東が死去し鄧小平体制となった1979年でホワイトハウスを離れた後だったが、キッシンジャーは文化大革命で停滞した中国経済を立て直そうとする鄧小平に取り入り、中国進出を目論む米国企業と米国進出したい中国国営企業の独占的な窓口となり莫大な利益を手中に収めた。その後(東西冷戦真っ只中であったにもかかわらず)活動範囲をソビエト連邦や共産圏に広げ、闇の権力基盤を強固なものにしていった。

プーチンに呼ばれ渡露したキッシンジャーが
帰国後トランプを自宅に招き何を話したか?

 キッシンジャーは大統領予備選が始まったばかりの2016年2月3日、プーチン大統領に招かれロシアを訪問しています。そして帰国後の5月18日にトランプを自宅に招いています。キッシンジャーがトランプと何を話したのかは、本紙の知るところではありません。

 恐らくは外交音痴のトランプに取り入り「親中のヒラリーに勝つためにはロシアと仲良くしたほうがよい」「ロシアは米国の脅威ではない」「世界秩序を維持するうえで不可欠なパートナーとなりうる」「そのためには人材提供も含め協力を惜しまない」などと働きかけ、すっかり手玉にとってしまったであろうことは想像に難くありません。

 事実、トランプが大統領選に勝利し安倍首相とトランプタワ-で会談した2016年11月17日、キッシンジャーは同じくトランプタワーを訪れて国家安全保障担当大臣補佐にマイケル・フリンを、同副補佐官に自らの側近中の側近キャサリン・マクファーランドを「推薦」しています。

 両名はそのままその役職に指名されたものの、フリンは政権発足直後にロシアゲート疑惑で辞任に追い込まれ、マクファーランドもシンガポール大使に転出しました。この一件でキッシンジャーのアプローチは止まったかと思いきや、まったくそんなことはなかったようです。

すべてはキッシンジャーのシナリオか!?
操られるトランプの危うい政権運営は続く

 FBIのコミー長官(当時)が正式に解任された5月10日、ホワイトハウスではロシアのラブロフ外相とトランプ大統領の共同記者会見が予定されていました。ところが記者がホワイトハウスに入るとトランプ大統領とキッシンジャーが並んで座っており、その場でコミー長官解任が発表されたのでした(ラブロフ外相はホワイトハウスにはいたものの、共同記者会見はキャンセルされました)。

 もっと大きな問題は、そのときホワイトハウスにはいないことになっていたキスリャク駐米大使がいたことです。キスリャクは公然と「大物スパイ」と囁かれた人物で、フリンが辞任に追い込まれた最大の理由も就任前にキスリャクと密談していたからなのです。そんな人物をホワイトハウスに招き入れたら、それだけで大問題になるのは明らかです。

 さらに不思議なのは発覚の経緯で、トランプとラブロフとキスリャクがホワイトハウスで並んで映っている写真が「どこからともなく」公表されたのです。トランプは公表しないことを条件に写真撮影に応じたはずで、リーク元はもちろんロシア側としか考えられません。そして写真には写っていませんが、そこにはキッシンジャーもいたことになります。

 ここまでできるだけ推測を入れずに書いてきましたが、一連の出来事にキッシンジャーの影を見ない部分は1つもありません。ロシアゲート疑惑とは、超保守派の(正しいことかどうかはともかくとして)愛国心と、自分の利益しか考えないキッシンジャーが別々に引き起こしたものだったようです。従って疑惑追及の行方も格段に読みにくくなってきました。

 キッシンジャーは今でこそロシアの利益を代表していますが、中国と距離を置いているわけではありません。常に両国を天秤にかけ、いつでも乗り換える準備ができています。ここで何かを判断するつもりはありませんが、キッシンジャーがトランプ政権の背後にいる限り、世界の政治バランスはきわめて不安定かつ危険な状況であると考えなければなりません。

本連載は刺激的な金融メルマガ『闇株新聞プレミアム』から一部を抜粋・要約して掲載しています。今回は「正確に報道されないロシアゲート疑惑の真相 キッシンジャーの役割とは」から引用しまいたが、本編はsらにトランプJrが釣られたロシア人脈の胡散臭い面々の詳細、キッシンジャーがロッキード事件で田中角栄首相を失脚させた経緯などまで言及し、深くマニアックな知識が詰まった記事になっています。

闇株新聞PREMIUM

闇株新聞PREMIUM
【発行周期】 毎週月曜日・ほか随時  【価格】 2,552円/月(税込)
闇株新聞PREMIUM 闇株新聞
週刊「闇株新聞」よりもさらに濃密な見解を毎週月曜日にお届けします。ニュースでは教えてくれない世界経済の見解、世間を騒がせている事件の裏側など闇株新聞にしか書けないネタが満載。
お試しはコチラ

 

DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)

●DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)とは?

金融・経済・ビジネス・投資に役立つタイムリーかつ有益な情報からブログに書けないディープな話まで、多彩な執筆陣がお届けする有料メールマガジンサービス。
初めての方は、購読後20日間無料! 


世の中の仕組みと人生のデザイン
【発行周期】 隔週木曜日  【価格】 864円/月(税込)
世の中の仕組みと人生のデザイン 橘 玲
金融、資産運用などに詳しい作家・橘玲氏が金融市場を含めた「世の中の仕組み」の中で、いかに楽しく(賢く)生きるか(人生のデザイン)をメルマガで伝えます。
お試しはコチラ

堀江 貴文のブログでは言えない話
【発行周期】 毎週月曜日、水曜、ほか随時  【価格】 864円/月(税込)
堀江 貴文のブログでは言えない話 堀江 貴文
巷ではホリエモンなんて呼ばれています。無料の媒体では書けない、とっておきの情報を書いていこうと思っています。メルマガ内公開で質問にも答えます。
お試しはコチラ

 


今日の注目株&相場見通し!!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

攻めと守りの高配当株
NISAの攻略法
高配当株トップ300

9月号7月20日発売
定価780円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[攻めと守りの高配当株]
◎巻頭企画
誌上初対談!
優待株で5億円超!桐谷広人さん×累計利益100億円!テスタさん

「どんな相場でも勝てる戦略で年後半に挑む」

◎第1特集
インフレに強い!NISAにもピッタリ!
攻めと守りの高配当株
●守り:持ちっぱなしOK!ド安定高配当株63

・過去最高に稼ぐ高配当株
・減配しない10年配当株

●攻め:配当と値上がり益を両取り!

欲バリ高配当株29
・さらに増配する高配当株
・稼ぐチカラがある高配当株
・中小型の増配株

●高配当株の達人 かんちさんの投資術
●隠れ高配当株に注目!
●武藤十夢のアガる高配当株教えて!


◎第2特集
勝ち組8人のリアルバイ!
8人8色の攻略法を大公開!NISAで何買ってる?
●成長投資枠は投信・ETFメイン
米高配当ETFをスポット購入/高配当株投信を積立など
●成長投資枠は株メイン
割安&高成長の配当株を長期保有/優良IPO株の当選待ち!など


◎第3特集
つみたて投資枠投信の6カ月の通信簿
●積立てた時の成績上位50本ランキング
●好成績で発進した8本を分析!

 

◎第4特集
株主総会2024-37社の突撃レポート!
●桐谷さんも参戦!要注目のお騒がせ株
ダイドーリミテッド/日産自動車/ニデック
●みんなが持ってる人気株
東京エレクトロン/ソフトバンクG/ソニーグループほか
●気になる高配当&金融株
三井住友FG/三菱HCキャピタル/オリックス
●ザイの新人記者がNTTの総会に初参加!
●2024年株主総会の4つの特徴


【別冊付録】
買いか売りかをズバリ判定!
利回り4.1%以上ぜんぶ載せ!
高配当株トップ300大診断

 

◎連載も充実!

◆おカネの本音!VOL.25ジャスティンさん
「働き方の常識を更新 エジプトで暮らせば月収5万円で悠々自適」
◆10倍株を探せ!IPO株研究所2024年6月編
「新興株市場の底打ちでIPO株も取引が活発化」
◆株入門マンガ恋する株式相場!VOL.93
「サイバー攻撃でヤりたい放題!?」
◆マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「困った場合の救済策も!奨学金を人生の重しにしない方法」
◆人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報