IPO株の銘柄分析&予想

「世紀」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のプラスチック・ゴムの成形品に携わる企業との比較や予想まで解説![2018年1月22日 情報更新]

2018年1月5日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 【上場延期】世紀
市場・コード/業種 東証マザーズ・6234/機械
上場日 2月8日
申込期間(BB期間) 1月23日~1月29日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券岡三オンライン証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) -円(-%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

※2018年1月22日、世紀は「社内規程に照らして確認すべき事項が発生」したという理由により、予定していた募集株式発行と株式売出しを中止し、それにともなう上場手続きの延期を発表しました。今後の上場に向けたスケジュールは未定ですが、新たな情報が公開され次第、記事を更新します。

その他のIPO銘柄の情報はこちら!

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

世紀のIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 1月22日
ブックビルディング(抽選申込)期間 1月23日~1月29日
公開価格決定 1月30日
購入申込期間 1月31日~2月5日
払込日 2月7日
上場日 2月8日

世紀のIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2018年1月11日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
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野村證券(主幹事証券)  
みずほ証券  
三菱UFJモルガン・スタンレー証券  
岡三証券  
極東証券  

世紀のIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 5190
仮条件
[予想PER(※2)

倍~倍]
公募価格
初値
初値騰落率 %
予想トレーディングレンジ(※3) 5000円~1万円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2018年1月18日ザラバの株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 18.1倍
東芝機械<6104> 20.6倍(連)
東洋機械金属<6210> 12.1倍(連)
日精樹脂工業<6293> 21.5倍(連)

世紀の発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 130万1200株(予定)
公開株式数 公募26万200株  売出19万5200株
(オーバーアロットメントによる売出6万8300株)
想定公開規模(※1) 27.2億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

今年最初のIPOは成形装置関連

「世紀」の公式サイトより

 射出成型合理化機器「ランナーレスシステム」の製造販売を行う。ランナーレスシステムとは、射出成形加工の製造工程で成形品には不必要なランナーを無くし、成形品のみを形成する金型内に組み込まれる合理化システムをいう。前期実績で売上高の57.0%が自動車関連、同13.1%が日用品関連などとなっている。

 機械セクターのIPOは人気化しにくいうえ、公開規模がマザーズ上場案件としてはやや大きい。しかし、昨年12月にはIPO銘柄への資金流入が強まっていることが窺え、足元の株式市況の好調も追い風となりそうだ。さらに、例年最初のIPOは注目度が高まり、初値買いが入りやすい。

 公開規模については20億円台後半となる見込み。しかし、既存株主の売り圧力は懸念されず、2月のIPOは数件にとどまる見込みのため需給環境も良好と考えられる。

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世紀の業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2014/3 2,403
(―)
369
(―)
61
(―)
2015/3 2,723
(13.3%)
435
(17.8%)
306
(400.9%)
2016/3 2,570
(-5.6%)
547
(25.8%)
352
(15.3%)
2017/3 2,845
(10.7%)
529
(-3.4%)
343
(-2.7%)
2018/3予
(―)

(―)

(―)
■連結業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2016/3 2,930
(―)
564
(―)
361
(―)
2017/3 3,115
(6.3%)
520
(-7.7%)
338
(-6.4%)
2018/3予 3,586
(15.1%)
625
(20.0%)
413
(22.1%)
2017/9 2Q 1,832
(―)
369
(―)
247
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:-円 連結:317.40円/100.00円
予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの

世紀の業績コメント

 2018年3月期の業績は、売上高が前期比15.1%増の35.8億円、経常利益が同20.0%増の6.2億円と増収増益の見通しとなっている。

 足元では、同社は今後の継続的な成長を実現するために、グローバル展開を図るべく、フィリピンにおいては設計体制を強化、ドイツにおいては営業体制を強化するとともに、メキシコにおいては鋼材メーカーと提携し営業活動を開始した。

 さらに国内市場においては、売上拡大、コストダウンへの取り組み等により収益力の向上に努めるとともに、顧客への更なるサービス向上のため、中部地区や九州地区等に事業所を開設している。業界別では、継続的な成長を維持している自動車業界、特に内外装分野に注力している。自動車関連向け販売については、中大物成形品向けが堅調に推移している。

 なお、通期計画に対する第2四半期末時点における進捗率は、売上高18.3億円で51.0%、経常利益3.6億円で59.0%となっている。

世紀の詳細情報

■基本情報
所在地 山形県米沢市万世町片子4364番地
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 川端 秀一(昭和25年12月21日生)
設立 昭和29年4月9日
資本金 1億9173万円(平成30年1月5日現在)
従業員数 新規上場会社139人 連結会社186人(平成29年11月30日現在)
事業内容 射出成型合理化機器「ランナーレスシステム」の製造販売
■売上高構成比率(2017/3期 実績)
品目 金額 比率
ホットランナーシステム 2,341 百万円 75.1%
コントローラー 578 百万円 18.6%
その他 196 百万円 6.3%
合計 3,115 百万円 100.0%
■大株主上位5位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 KISCO株式会社 102万3000株 98.27%
2 川端 秀一 6000株 0.58%
3 田村 広 4500株 0.43%
4 丸山 俊一 3000株 0.29%
5 上杉 知彦 1500株 0.14
5 本田 好広 1500株 0.14%
5 田中 義照 1500株 0.14%
合計   104万1000株 100.00%
■その他情報
手取金の使途 設備資金として充当予定
関係会社 KISCO(株) (親会社)
各種合成樹脂材料、化学製品、電子材料、その他関連事業の卸売/加工販売
世紀科技(香港)有限公司 (連結子会社) ランナーレスシステムの販売
SEIKI HOT RUNNERS PHILIPPINES INC. (連結子会社) ランナーレスシステムの販売
他、連結子会社2社
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2017年3月31日
割当先 川端 秀一、田村 広、他4名
発行価格 2333円 ※株式分割を考慮済み
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世紀の銘柄紹介

 同社グループは、同社及び子会社5社(海外法人5社)で構成されている。射出成形用ランナーレスシステムの製造販売を主たる事業としている。

 ランナーレスシステムとは、射出成形加工の製造工程において、成形品には全く不必要な、ランナー(金型内で成形品の型となる空洞部までの溶融樹脂流路、またはその流路で副次的に産出される固形樹脂)を無くし、成形品のみを形成する金型内に組み込まれる合理化システムをいう。

 ランナーレスシステムを組み込んでいない金型では、射出成形機から金型へ射出される溶融樹脂を、成形品の型となるキャビ(空洞部)までランナーを通して導く。成形機からキャビに樹脂が充填されると成形品部を固化する。金型全体を樹脂が固化する温度に制御しているため、不要なランナー部分も固化し成形品部とランナーを金型より取り出し、切り離す必要がある。

 ランナーレスシステムを組み込んだ金型の場合は、成形品の型となるキャビを固化する温度に制御し、ランナーを常時溶融温度に制御する。射出成形機から金型へ射出される溶融樹脂を成形品の型となるキャビまでランナーを通して導く。射出が終了しても金型内のランナー部の樹脂は溶融状態に保たれており、キャビは固化する温度に制御しているため一定の冷却時間経過後、固化した成形品部だけを取り出すことが可能である。

 同社グループはランナーレスシステムメーカーとして金型に組み込む樹脂を成形品のゲートまで溶融したまま導くプローブ、射出成形機から射出された樹脂を溶融状態のままプローブまで分岐するマニホールド、金型の一部にプローブ及びマニホールドを組み込み配線し、モジュール化したホットハーフ・プリワイヤードと樹脂を溶融温度に制御する温度制御コントローラー、バルブタイプのゲート開閉を制御するエアーコントローラー、ヒーター等の部品、消耗品その他製品の製造販売を行っている。

 同社のランナーレスシステムは、熱可塑性樹脂用のホットランナーシステムと熱硬化性樹脂用のコールドランナーシステムがある。主力となるホットランナーの材料である熱可塑性樹脂には、汎用プラスチック/高機能プラスチックに分類され、それぞれの分類のなかに多くの種類のプラスチックが、個々の性能・特性を有しており、同社のランナーレスシステムの対象となる。

世紀の投資のポイント

 機械セクターのIPOは人気化しにくいうえ、公開規模がマザーズ上場案件としてはやや大きく、初値を抑える要因となるだろう。2017年は49社がマザーズに上場し、公開価格に対する初値上昇率は平均+145.7%となっている。しかし、このうち公開規模が20億円以上30億円未満だった4社に限ると同+88.0%まで低下する。非インターネット・IT系の案件では9/28上場のロードスターキャピタル<3482>(公開規模23.0億円)が同+37.4%という初値を付けた。

 しかし、昨年12月のIPOラッシュでは公開規模が比較的大きい案件でも堅調な初値を付けており、IPO銘柄への資金流入が強まっていることが窺える。足元の株式市況も好調で、同社の初値形成にとって追い風となりそうだ。さらに、例年最初のIPOは注目度が高まり、初値買いが入りやすい傾向にある。

 同社グループは射出成形用ランナーレスシステムの製造販売を主たる事業としている。ランナーレスシステムとは、射出成形加工の製造工程において、成形品には全く不必要な、ランナー(金型内で成形品の型となるキャビ(空洞部)までの溶融樹脂流路、またはその流路で副次的に産出される固形樹脂)を無くし、成形品のみを形成する金型内に組み込まれる合理化システムをいう。

 同社グループは金型に組み込む樹脂を成形品のゲートまで溶融したまま導くプローブ、射出成形機から射出された樹脂を溶融状態のままプローブまで分岐するマニホールド、金型の一部にプローブ及びマニホールドを組み込み配線し、モジュール化したホットハーフ・プリワイヤードと樹脂を溶融温度に制御する温度制御コントローラー、バルブタイプのゲート開閉を制御するエアーコントローラー、ヒーター等の部品、消耗品その他製品の製造販売を行っている。

 前期実績で売上高の57.0%が自動車関連、同13.1%が日用品関連などとなっている。

 業績面について、2018年3月期は売上高が前期比15.1%増の35.8億円、経常利益が同20.0%増の6.2億円と増収増益の見通しとなっている。自動車関連向け販売は、中大物成形品向けが堅調に推移しており、通期で11.9%増収を見込む。なお、2017年3月期は利益率の低い製品の売上増や人件費増により増収減益だった。

 想定仮条件水準の今期予想PERは16倍前後で、射出成形機やその関連機器を手掛ける類似企業のレンジ内となっている。期末配当は1株当たり100.0円を予定している。

 公開規模については20億円台後半となる見込み。前述のとおりマザーズ上場案件としてはやや大きいが、親会社のKISCOが発行済株式の大半を保有しているため、既存株主の売り圧力は懸念されないだろう。また、現時点(1/17)で発表されている新規上場企業は同社のみであり、2月のIPOは数件にとどまるもよう。このため、需給環境も比較的良好と考えられる。

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[データ提供・銘柄分析]フィスコ 

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
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【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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