米国の第4四半期決算発表シーズンは今週が山場!
注目銘柄のスケジュールは?
今週、2018年第4四半期決算発表シーズンは、最大の山場を迎えます。
その理由は、アップル(ティッカーシンボル:AAPL)、フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)、マイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)、テスラ(TSLA)、ゼネラル・エレクトリック(ティッカーシンボル:GE)、アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)といった重要な企業が続々と決算発表するからです。
■今週の主な決算発表の予定とコンセンサス予想 | ||||||
銘柄 (ティッカーコード) |
発表日 | 予想EPS (ドル) |
予想売上高 (ドル) |
|||
アップル(AAPL) | 1/29(火)引け後 | 4.19 | 840.6億 | |||
フェイスブック(FB) | 1/30(水)引け後 | 2.20 | 164.1億 | |||
マイクロソフト(MSFT) | 1/30(水)引け後 | 1.09 | 324.9億 | |||
テスラ(TSLA) | 1/30(水)引け後 | 2.23 | 70.8億 | |||
ゼネラル・エレクトリック(GE) | 1/31(木)引け後 | 0.24 | 321.5億 | |||
アマゾン(AMZN) | 1/31(木)引け後 | 5.70 | 719.1億 |
各決算発表の見どころは、以下の通りです。
●アップル
このうちアップルは、既に1月2日に利益警告しています。「アップル・ショック」と呼ばれるこの悪いニュースで、その翌日、アップル株が-10%下げたのみならず、アップルに部品を提供している半導体株などが軒並み売られました。
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●フェイスブック
フェイスブックも過去2回の決算発表で連続して悪い決算を出しています。フェイスブックは、いつの間にか、ちっともちゃんとした決算を出せない銘柄に成り下がった観があります。
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●マイクロソフト
アップルやフェイスブックとは対照的なのがマイクロソフトで、このところずっと良い決算を出し続けています。
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●テスラ
テスラは、先日、リストラを発表しました。人員整理によりコストを下げ、「モデル3」の販売価格を一段と引き下げる試みです。その発表の際に、今回の決算に関しても警告を発しているので、数字が悪くなることは織り込み済みです。
●ゼネラルエレクトロニクス
ゼネラル・エレクトリックは、発電タービンのビジネスの低迷が続いている関係で、酷い決算が続いています。しかし、ウォール街に影響力を持つJPモルガンのアナリストがGE株を格上げしました。今回の決算発表では、いよいよ業績の底打ちが見られるか注目したいと思います。
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●アマゾン
アマゾンは、過去2回の決算発表で、それぞれ今後の売上高ガイダンスを大幅に引き下げました。つまり、売上成長モメンタムの鈍化が著しいのです。今回の決算発表は、小売業にとって重要なクリスマス商戦期間を含んでいるため、とりわけ注目されます。
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先週の決算発表を総まとめ
スターバックスの既存店売上は好調だが、値上げに依存?
さて、先週の決算発表ですが、まちまちな内容でした。
●プロクター&ギャンブル
プロクター&ギャンブル(以下P&G、ティッカーシンボル:PG)の第2四半期(12月期)決算は、EPSが予想1.21ドルに対して1.25ドル、売上高が予想171.6億ドルに対して174.4 億ドル、売上高成長率が前年同期比+0.2%でした。
オルガニックな売上高成長率は+4.0%で、うちボリュームが+2%、価格が1%、ミックスの改善が+1%でした。ミックスの改善に関しては、前期に続きプレミアムのスキンケア製品「SK-Ⅱ」が力強く成長したことが寄与しました。
P&Gに関しては、これで2期連続で良い決算が続いたことになります。しかし、同社の好決算は「SK-Ⅱ」という流行に左右されやすい商品に依存しているため、懐疑的な投資家も多いです。
⇒プロクター&ギャンブル(ティッカーシンボル:PG)の最新株価はこちら!
●スターバックス(ティッカーシンボル:SBUX)
スターバックス(ティッカーシンボル:SBUX)の第1四半期(12月期)決算は、EPSが予想65セントに対して75セント、売上高が予想64.9億ドルに対して66.3億ドル、売上高成長率が前年同期比+9.2%でした。
グローバル既存店売上比較は、予想+3%に対し+4%で、うち来店客数は+1%、価格は+3%でした。米州既存店売上比較は+4%で、うち来店客数は±0%、価格が+4%でした。中国既存店売上比較は+1%で、うち来店客数は-2%、価格は+3%でした。
つまり、スターバックスの好調な既存店売上比較は、値上げに依存している部分が大きいのです。
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次に半導体セクターに目を転じると、決算は総じて悪かったです。
●テキサス・インスツルメンツ
テキサス・インスツルメンツ(ティッカーシンボル:TXN)の第4四半期決算は、EPSが予想1.24ドルに対し1.27ドル、売上高が予想37.5億ドルに対し37.2億ドル、売上高成長率が前年同期比-0.9%でした。売上高成長率の内容を見ると、アナログICが+4%、エンベッデッド(組み込みプロセッサ)が-12%でした。
第3四半期から見られ始めた需要の減退は、第4四半期も続きました。特にスマホ向け半導体が弱かったです。中国のスマホ・メーカーからの受注も弱かったです。卸業者は、米中貿易戦争で在庫を取ることに対し用心深くなっています。自動車向け半導体、工業向け半導体も需要が減退しました。その反面、5Gに向けてコミュニケーション半導体は好調でした。現在の在庫水準は、目標より未だ高目です。
第1四半期のEPSは予想1.21ドルに対して新ガイダンス1.03〜1.21ドルが、売上高は予想36.1億ドルに対して新ガイダンス33.4億〜36.2億ドルが提示されました。
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●インテル(ティッカーシンボル:INTC)
インテル(ティッカーシンボル:INTC)の第4四半期決算は、EPSが予想1.22ドルに対して1.28ドル、売上高が予想190.2億ドルに対して186.6億ドル、売上高成長率が前年同期比+9.4%でした。
PCセントリック・ビジネス(CCG)の売上高は、+10%の98億ドルでした。ビジネス向け、ゲーム向けプロセッサが好調でした。次の主力商品となる第9世代コア・マイクロプロセッサ「アイスレイク」は、10ナノメーター線幅の微細加工技術を駆使した最新鋭のチップで、これを搭載したパソコンが店頭に並ぶのはクリスマスシーズンになると思われます。
データ・セントリック・ビジネス(DCG)の売上高は、+9%でした。そのうち、クラウド向けは+24%、コミュニケーション向けは+12%、エンタープライズ向けは-5%でした。
またインテルは、CPU「ゼオン」のハイパフォーマンス機種「カスケードレイク」を最近発表しました。これは、AIやメモリ機能を強化した製品で、すでに出荷が始まっています。
インターネット・オブ・シングス・グループ(IoTG)の売上高は、-7%でした。ただし、第2四半期に他社へ売却したウインドリバー部門を除いた比較では、+4%でした。
メモリ・ビジネス(NSG)の売上高は+25%、プログラマブル・ソリューションズ・グループ(PSG)の売上高は+8%でした。さらに、モービルアイ部門の売上高は、+43%の1.83億ドルでした。2018年中、モービルアイは28のデザイン・ウイン(他社製品の部品に採用されること)を獲得しており、現在78車種に採用されています。
そんなインテルの第1四半期のEPSは予想1.01ドルに対して新ガイダンス87セントが、売上高は予想173.8億ドルに対して新ガイダンス160億ドルが提示されました。さらに、2019年度のEPSは予想4.54ドルに対して新ガイダンス4.60ドルが、売上高は予想732.2億ドルに対して新ガイダンス715億ドルが提示されました。
これは、いまひとつ冴えないガイダンスだったと思います。
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【今週のまとめ】
アップルやフェイスブック、アマゾンなどは悪い決算の可能性も。
ひきつづきアトラシアンに注目!
今週はアップル、フェイスブック、マイクロソフト、テスラ(TSLA)、ゼネラル・エレクトリック、アマゾンなど、重要な企業の決算発表が相次ぎます。これらの銘柄は悪い決算を出すクセがついてしまっているので、注意が必要です。
先週決算発表した企業の中で「これは買いたい!」と思わせるような銘柄はありませんでした。引き続きアトラシアン(ティッカーシンボル:TEAM)を一押しとしたいと思います。
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