IPO株の銘柄分析&予想

「Link-U」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のサーバービジネス関連企業との比較や予想まで解説![2019年7月23日 情報更新]

2019年6月13日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 Link-U(リンクユー)
市場・コード/業種 東証マザーズ・4446/情報・通信業
上場日 7月18日
申込期間(BB期間) 7月2日~7月8日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券野村證券岡三オンライン証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 5760円(+104.26%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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Link-Uが7月18日にIPO(新規上場)!

「Link-U」の公式サイトより

 Link-Uは、2019年6月13日、東京証券取引所に上場承認され、同年7月18日にIPO(新規上場)することが決定した。

 Link-Uは2013年8月20日に設立された。自社設計のオリジナルサーバーを基軸としたデータ配信と、そのデータを適切に蓄積・分析・処理するAIソリューションを併せてワンストップで提供するサーバープラットフォームビジネスを展開している。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

Link-UのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 7月1日
ブックビルディング(抽選申込)期間 7月2日~7月8日
公開価格決定 7月9日
購入申込期間 7月10日~7月16日
払込日 7月17日
上場日 7月18日

Link-UのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2019年7月2日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券(主幹事証券)
[最短3日で取引可能]
90.5
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
4.3
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野村證券 3.5
公式サイトはこちら!
岡三オンライン証券
[最短2日後に取引可能]
公式サイトはこちら!
DMM.com証券
※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
極東証券 0.4  
いちよし証券 0.4%  
エース証券 0.4%  
岡三証券 0.4%  

Link-UのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 2580
仮条件
[予想PER(※2)
2580~2820円
42.7倍~46.7倍]
公募価格 2820円
初値 5760円
初値騰落率 +104.26%
予想トレーディングレンジ(※3) 2700円~7000円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2019年6月27日ザラバの株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 50.8倍
メディアドゥ<3678> 49.5倍(連)
Amazia<4424> 48.6倍
and factory<7035> 54.2倍

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より若干割安と判断できる。

Link-Uの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 445万5000株(予定)
公開株式数 公募25万1000株  売出26万2000株
(オーバーアロットメントによる売出7万6900株)
想定公開規模(※1) 15.2億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

Link-Uはマンガなど配信・運用引き受け

 サーバー技術を用いたデータ配信、分析・処理を主としたインターネット事業を展開する。電子書籍配信サービスに注力しており、小学館のマンガアプリ「マンガワン」などにサービスを提供している。売上高の9割超をリカーリングサービスが占め、持続的な収益基盤となるレベニューシェア収益及び月額固定収益で構成される。

 足元では海賊版サイトの影響が薄れ、市場拡大を追い風にAmazia<4424>など関連銘柄の一角は業績好調。同社も成長企業との見方が先行しそうだ。7/5のフィードフォース<7068>から2週間近く間が空いての上場で、投資家の参加意欲は高まりやすい。7月は6月に比べIPO件数が減少し、個人投資家の資金が集中しやすい面もある。

 公開規模については15億円前後となる見込みで、軽量感のある水準とは言えないが、株主構成を見ると需給面はさほど悪くないだろう。

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Link-Uの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2015/7 89
(―)
34
(―)
23
(―)
2016/7 390
(338.4%)
187
446.2%
127
450.8%
2017/7 628
(60.9%)
279
49.3%
166
30.8%
2018/7 610
(-3.0%)
211
-24.5%
149
-10.3%
2019/7予 1,068
(75.0%)
378
79.1%
269
80.3%
2019/4 3Q 818
(―)
374
(―)
261
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:60.38円/0.00円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

Link-Uの業績コメント

 2019年7月期の業績は、売上高が前期比75.0%増の10.6億円、経常利益が同79.1%増の3.7億円と増収増益の見通しとなっている。

 同社は、リカーリングサービス及び初期開発・保守開発サービスにおいて、既存サービスの収益力拡大及び新規サービスのリリースに注力している。リカーリングサービスにおいては、「マンガワン」等のレベニューシェア案件及び初期開発・保守開発サービスからのストック型保守運用業務の積み上げに注力した。初期開発・保守開発サービスにおいては、ストック型ビジネスであるサーバー保守運用業務を積み重ねるため、新規案件の獲得に努めており、大型案件を複数リリースした。

 なお、通期計画に対する第3四半期末時点における進捗率は、売上高8.1億円で76.5%、経常利益3.7億円で98.9%となっている。

Link-Uの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都千代田区神田駿河台四丁目4番1号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 松原 裕樹(平成元年3月11日生)
設立 平成25年8月20日
資本金 4345万円(令和元年6月13日現在)
従業員数 41人(令和元年5月31日現在)
事業内容 サーバー技術を用いたデータ配信、分析・処理を主としたインターネット事業
■売上高構成比率(2018/7期 実績)
品目 金額 比率
リカーリングサービス 580 百万円 95.2%
初期開発・保守開発サービス 26 百万円 4.3%
その他サービス 3 百万円 0.5%
合計 610 百万円 100.0%
■大株主上位6位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 松原 裕樹 180万株 42.82%
1 山田 剛史 180万株 42.82%
3 株式会社メディアシーク 40万株 9.51%
4 前田 有幾 12万株 2.85%
5 株式会社セレス 4万2000株 1.00
5 株式会社ACCESS 4万2000株 1.00%
合計   420万4000株 100.00%
■その他情報
手取金の使途 (1)顧客企業数等の増加に伴う通信トラヒック増加や、機能拡充に対応するための内部サーバ費用等、(2)今後の会社規模の拡大及び事業ポートフォリオの多様化のため優秀な新規エンジニア等の確保を目的とした人件費及び人材採用教育費、(3)人員の増加に伴い必要となるオフィス増床のための追加敷金及び費用等、(4)金融機関からの借入金の返済として充当する予定
関係会社
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2018年7月31日
割当先 (株)ACCESS
発行価格 725円 ※株式分割を考慮済み
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Link-Uの銘柄紹介

 同社は、「世の中の課題を技術で解決する」という経営理念のもと、自社設計のオリジナルサーバーを基軸としたデータ配信と、そのデータを適切に蓄積・分析・処理するAIソリューションを併せてワンストップで提供するサーバープラットフォームビジネスを展開している。そのなかで培ったサーバーインフラ技術、データ処理技術及びコンテンツ処理技術等を強みとして、事業規模を拡大している。

(1)リカーリングサービス

 「リカーリングサービス」は、同社の持続的な収益基盤となるレベニューシェア収益及び月額固定収益で構成されている。1.サーバーの調達、システムの構築及びデータセンター設置のサーバー保守運用、2.継続するスマートフォンアプリケーションの開発・アップデート並びに3.サービス運用及び広告運用の組み合わせ、もしくは単体でこれらのサービスを提供している。

 事業領域としては、電子書籍配信サービスに注力している。電子書籍配信サービスでメインのサービスは、その配信者(コンテンツホルダー)または配信者からサービス運営を受託した企業とのレベニューシェア契約を締結しているサービスであり、株式会社小学館が提供するマンガアプリである「マンガワン」においては上記サーバー、アプリ開発及びサービス運用の3サービスをまとめて提供しており、株式会社スクウェア・エニックスが提供する「マンガUP!」及び株式会社白泉社が提供する「マンガPark」では、サーバーサービスを提供している。

 電子書籍配信サービスではマンガコンテンツをメインに配信しているが、その他に同社の技術を活用しながら動画コンテンツや小説コンテンツも配信し、他サービスとの差別化を図り、付加価値の向上に努めている。同社のサーバープラットフォームは、エンターテインメント領域に幅広く利用されており、そのトラヒック量は増加傾向を示している。

(2)初期開発・保守開発サービス

 「初期開発・保守開発サービス」は、リカーリングサービス案件獲得のための受託開発を提供するサービスである。取引先の新規サービス立ち上げ時、既存サーバーからの乗り換え時に、同社がその後のサービス保守運用も見据えたサーバープラットフォームやアプリケーション等をワンストップで提供する。またサービスのアップデートのための開発も請け負っている。同社はリカーリングサービスの拡大による持続的な成長に努めている。そのためには初期開発においてクオリティの高い成果物、納期の遵守等の顧客ニーズを確実に満たす必要がある。

 また、その後の保守運用において、安定的なサービス運用及びユーザー動向をサービスに反映するための適時のアップデート対応なども必要となってくる。今後も技術力を基礎とした開発サービスの提供により取引先からの信頼を獲得し、リカーリングサービス案件の獲得に努めて行く。

(3)その他サービス

 「その他サービス」は、上記の2サービスには分類されないWebサイト開発などスポットの開発案件を主として構成されている。

Link-Uの投資のポイント

 マンガアプリ関連のIPOでは、昨年9月上場のand factory<7035>が公開価格比+56.0%、昨年12月上場のAmazia<4424>が+33.0%という初値を付けており、2倍以上の高い人気となっていない。ただ、これら2社の上場時は海賊版サイト台頭の影響が懸念されたり、IPO人気が後退したりしていた時期だった。

 足元では海賊版サイトの影響は薄れ、市場拡大を追い風にAmaziaなど関連銘柄の一角は業績好調。同社についても成長企業との見方が先行しそうだ。公開規模は軽量感のある水準とは言えないが、株主構成を見ると需給面はさほど悪くないだろう。7月は6月に比べIPO件数が減少し、個人投資家の資金が集中しやすい面もある。

 同社は、自社設計のオリジナルサーバーを基軸としたデータ配信と、そのデータを適切に蓄積・分析・処理するAIソリューションを併せてワンストップで提供するサーバープラットフォームビジネスを展開する。そのなかで培ったサーバーインフラ技術、データ処理技術及びコンテンツ処理技術等を強みとして事業を拡大してきた。

 前期実績で売上高の95.2%をリカーリングサービスが占めており、持続的な収益基盤となるレベニューシェア収益及び月額固定収益で構成される。(1)サーバーの調達、システムの構築及びデータセンター設置のサーバー保守運用、(2)継続するスマートフォンアプリの開発・アップデート並びに(3)サービス運用及び広告運用の組み合わせ、もしくは単体で提供。事業領域としては電子書籍配信サービスに注力しており、小学館のマンガアプリ「マンガワン」には上記3サービスをまとめて提供し、スクウェア・エニックス「マンガUP!」や白泉社「マンガPark」にはサーバーサービスを提供している。メディアシーク<4824>が運営するQRコードリーダーアプリ「ICONIT」のサーバー保守運用も行っている。

 業績面について、2019年7月期は売上高が前期比75.0%増の10.6億円、経常利益が同79.1%増の3.7億円と増収増益の見通しとなっている。同社も電子出版市場の拡大を追い風に売上を大きく伸ばす。売上原価や販管費も増えるが、それらを吸収して大幅増益となる見込み。なお、前期は海賊版サイトの影響で減収減益だった。

 想定仮条件水準の今期予想PERは41~44倍程度となる。ただ、and factoryやAmaziaが50倍前後の高水準となっているため、割高感は意識されづらいだろう。

 公開規模については15億円前後となる見込み。松原社長と山田取締役が発行済株式の大半を保有しており、短期的に売り手となりそうな株主は見当たらない。なお、株主にはメディアシークやセレス<3696>ACCESS<4813>も顔を出している。スケジュール的には、7/5のフィードフォース<7068>から2週間近く間が空いての上場となり、投資家の参加意欲が高まりやすい。

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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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