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~東京ゲームショウ2012をサクッと攻略!~【初心者向け解説&コンパニオン写真集付き(約50枚)】ソーシャルゲームだけじゃない!家庭用ゲーム機の未来は明るいのか!?

【第53回】 2012年10月3日公開(2025年3月21日更新)
ザイ・オンライン編集部
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 世界最大級のゲームの見本市「東京ゲームショウ2012」(コンピュータエンターテインメント協会主催)が9月20日~23日、千葉市美浜区の幕張メッセで開催された。

※難しい話より、まずはコンパニオン。の写真が見たい…という方はコチラから…

 さて今回は会社に無理を言って4日間すべてに足を運んだ。ゲームの詳しい話は専門サイトにお任せするとして、ゲームが大好きな筆者がビジネスデーと一般公開日の全日程を通して参加することで見えてきたこと3つを、ゲームをあまり知らない人でも「最新キーワード」が解かるように解説解説はこの色で書いています)しながらレポートします。

 

その1:ソーシャルゲームは本当に花盛り?

 テレビなどでは、やたらと「ソーシャルゲームが花盛り!」「テレビゲーム産業(特に日本国内)は衰退の一途」という報道が盛んに行われている、はたして実態はどうだろうか。

 まずソーシャルゲームとは携帯やPCを介したオンライン上で他のユーザーとコミュニケーションをとりながら遊ぶゲームのことを言います。(基本はFacebookやTwitter、mixiのような仕組みだがコミュニケーションの基盤がゲームを介して行われる比率が多いもの、と考えると分かりやすいのではないだろうか)

 去年からグリー(3632)などのソーシャル系会社が出展し話題を呼んだ、そして今年も6月期の決算で大幅な増収増益を維持しての出展だ。ちなみにグリー(3632)が発表した2012年6月期の通期業績というと、売上高は2.46倍の1582億円、最終利益は2.63倍の479億6000万円と大幅な増収増益になっている。

コンパニオンさんが親子連れに丁寧に教えていた

 結論からいうと「本当に花盛り(しかも最高潮)」状況に見えた。業態的にかビジネスデーは正直あまり盛況という印象は受けなかったが、一般公開日は「子供」より「大人」が比較的目立つゲームショウになんと多くの親子連れ、小学生くらいの子供がプレイしている率が多く見受けられた。事実、ファミリー来場者は去年より1万人ほども多くなっている。

コンパニオンさんが手にしているのが、欲しい人は喉から手が出るほど欲しいという、GREEの限定カード。「東京ゲームショウ」でしか手に入らなかったためかなり貴重な存在になっているようだ

 さらに「TGS限定スペシャルカード」という特殊なカードを各所ブースで配布されている。(※これはゲーム内で使える限定アイテムの引換券のようなもので、東京ゲームショウだけで貰える、しかも無料。通常同等価値のカードを手に入れる場合、それなりの出費の覚悟が必要)。そしてそのカードを求めて来場者が殺到していた。人気のゲームは午前中だけで数万枚も配られたというから驚きで、家族層と若者を中心に多くのユーザーを獲得しているのが見て取れる。

 また多くのテレビゲーム会社もソーシャルゲームにブースのかなりのスペースを割り当てるところもあり(詳細はテレビゲームの章で記載しますが、テレビゲーム会社はこの特需(?)でかなりの収益をあげている)、収益源として見逃せない存在になっていることが見て伺える。

ソーシャルゲームの今後は見えた?

GREEの代表的なゲーム「探検ドリランド」。強力なハンターカード集め敵を倒していくカードゲーム(C)GREE, Inc.
テレビゲームで人気のメタルギアもソーシャルゲーム化を発表。カードゲームだがグラフィックがかなり向上していた。

 現在人気のソーシャルゲームの多くはカードゲーム(※ゲームを進めながら様々な強いカードを集め、戦いや試合をしながら自分を強くしていくゲーム。ソーシャルゲームの場合、自分が強いと他のプレイヤーの助けになるので強くなることに価値が出る、とも言える)を主体とした内容が多く、遊びのジャンルとしては「似たものが多い」感は否めない。

 そんな中で今回はかなり綺麗な表現でアクション性も高い、いわゆる次の段階への布石と感じるゲームも多く出展されていた。

 現在「ガチャ」(ガチャとは、欲しいアイテムを手に入れるために、ランダムのくじ引きでアイテムを獲得する仕組み。無料の場合もあるが回数が制限されていて、制限以上のガチャを行う場合は料金が発生する、この仕組みで大きな収益を得ていると言われている。おもちゃ屋などにある「ガチャガチャ」が名前の由来。)や「気軽さ」を売りに多くのユーザーを獲得して収益を上げているソーシャルゲーム、そして最近はさらに海外でも売れ始めているといい、さらなる急成長を遂げそうな勢いだ。

 と同時にいずれ訪れるであろう次の段階に進むときに、どれだけ新しい遊びを提供できるのかが大きな鍵となりそうだ。

 今年は満を持しての「花盛り状態」のソーシャルゲーム業界を巻き込む環境が今後どのような展開をするか、注目してみてはいかがだろうか。

その2:日本のテレビゲーム業界は本当に終焉?

この混雑を見る限り一概に「衰退」とは言いがたく見えるが?

 さて、テレビゲームである。ファミリーコンピュータが生まれて29年経った現在、テレビなどでは「ゲーム業界は衰退」「日本製のゲームが世界で売れなくなった」「ソーシャルゲームに負けている」と言われ続けている、また「ゲームが売れにくい状況」は日本だけではなく2008年以降、世界的に縮小傾向にあると言われているが、はたしてその実態は!?

 こちらも結論から言わせていただくと「終焉というには時期尚早」だと感じた。しかしここ数年テレビゲーム業界が抱えている「贅沢な問題」も見えてきた。

見えてきた3つの「贅沢な問題」?

 まず第1は高画質/ゲームの複雑さ故の高い開発費が挙げられるだろう。現にゲームの開発費は軽く億単位。1つのゲームに数十人体制、製作期間も数年とも言われていて、それゆえゲーム1本の価格も6000~7000円と高額なものも多い、なかなか売れにくいといわれる状況の中で、利益を上げるのは大変なことだろう。

注目ゲーム紹介・その1:KONAMIから2013年2月21日に発売予定の『メタルギア ライジング リベンジェンス』6,980円 (税込)。プレイヤー(真ん中)は“高周波ブレード”(刀)を操り、敵やミサイルなどを「自由に」切断することができる。この「自由に斬れる」行為は高い技術力によって実現され、かなりの爽快感を味わえる。ちなみにこの『メタルギア』シリーズは今年でなんと25周年!全世界で累計3240万本以上も売れている。特に海外では高い人気のあるシリーズでハリウッド映画化も発表されている。(C)Konami Digital Entertainment Developed by PlatinumGames Inc.

 第二にゲームが複雑化すれば、(簡単なゲームもあるのだが)ルールや操作を覚えるのが大変で、これがゲーム自体に敷居が高い印象を与えているではと感じた(現在のゲームは使い方を覚えるチュートリアルがあり、かなり親切設計なのだが…)。さらに初期投資も少なく(※ソーシャルゲームは携帯電話を持っていれば基本は無料でゲームができるが、テレビゲームはゲーム機とソフトを買う必要がある)、なにかと「手軽な印象のある」ソーシャルゲームの登場で、さらに敷居が上がっているといえる。

 第三に「確実に収益を得られるゲーム」となるとどうしても「続編」が多い。続編とはいえ新たな試みは多数盛り込まれているが、ゲーム自体の長い歴史も相まって、目新しさという点でアピールしにくくなっているのかもと感じた。(筆者的には続編を首を長くして待ち焦がれる派なのだが…)

注目ゲーム紹介・その2:カプコンから2012年10月4日に発売される『バイオハザード6』。映画を観て名前を知っている読者も多いのではないだろうか。こちらもシリーズ累計5000万本を誇る大人気シリーズ。第6作目という息の長い定番ゲームとなっている。ゲーム機の進化と共に当然宿敵のゾンビも進化しており、かなりの迫力を体験できる。(C)CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.

テレビゲームはどこへ進むのか!?

 上記した内容は、どれもゲームが急加速でかなり進歩した上で発生した贅沢な問題に思える。かなりの表現が可能なので実現できることが多いが複雑すぎてもいけないという、需要と供給のバランスがかなり絶妙な時期ではないのかと推測する。

 ただ一般日の会場を見渡すと、ゲーム好きが集まるお祭り的イベントでの出来事ではあるが、ゲームを試遊するためだけに徹夜や始発で来て整理券を手に入れる人もいる。また注目ゲームやゲーム作家のイベントが始まると人だかりも多い。

今回紹介したゲームの試遊コーナー、何時間も並ぶ必要があるほど盛況だ。筆者はいつも「並ぶ側」だが今回初めて撮影のためにブースに立ち入った。表情まではお伝えできないが皆本当に真剣にプレーしていた。テレビゲーム文化は確実に浸透しているなと1番感じた瞬間でもあった。

 さらに現在でも国内だけで200万本を超えているゲームも存在(1個5000円以上のものが200万本売れると考えると規模がわかりやすい)する。国内で人気のあるゲームをバランスよく展示しているブースも多く見られ、「日本」と「海外」とでターゲットをうまく絞っているようにも見えた。

注目ゲーム紹介・その3:カプコンから2013年3月に発売が予定されている『モンスターハンター4』。ここ数年のゲームの中ではかなりのヒットシリーズで、なんと「1作品」が「国内だけで」470万本以上も売れている。最大4人まで協力してゲームを進めることができ、苦手な人も誰かとやればなんとかなる絶妙なバランスを持った作品。接待に使われることもある(筆者は接待経験済)このゲームは海外よりも国内で絶大な人気を博している象徴的な作品でもある。(C)CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.

 といったように、手練のゲームメーカーは現状に一喜一憂しておらず、着実にできることを考え提供できている安定感を感じた。無論少しコアな層への訴求感は否めないが、既存のファンには確実に遊びを提供している。ソーシャルも並列して扱うメーカーも多く、それによる収益も確保している。(コナミ(9766)2012年3月期決算発表資料によると、テレビゲームのコンシューマゲーム部門は504億円(2011年3月期は657億円)と落ち込んでいるものの、ソーシャルゲームのSNS部門が367億円(2011年3月期は158億円)と大きく成長している。似たような現象が他の会社でも発生している。)

 コスト面など解決すべき部分はありそうだが、新たな展開を虎視眈々と見定めている、そんな印象を受けた。

その3:足を棒にして4日間撮り続けたコンパニオンさんの写真!:1/4

 ここからは、筆者が4日間歩き続けた中で撮影したコンパニオンさんの写真を約50枚ほど大公開!筆者はカメラマンではないのでクオリティについては若干ご了承いただきたい。(掲載は順不同です)

足を棒にして4日間撮り続けたコンパニオンさんの写真!:2/4

足を棒にして4日間撮り続けたコンパニオンさんの写真!:3/4

足を棒にして4日間撮り続けたコンパニオンさんの写真!:4/4

 

 (取材・文、撮影/ザイ・オンライン編集部)

 

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