『株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書』の著者、公認会計士の足立武志さんが、個人投資家がアベノミクス相場で満足のいく投資成果をあげるためにはどうすればよいのかをレクチャーする本コラムも最終回。今回は2012年11月以来続く株式相場の上昇はバブルなのか? それともさらなる上昇への通過点に過ぎないのか? これからの日本株投資について足立さんと一緒に考えていきたいと思います。
日本株を「高い」とする個人投資家、
「安い」とする外国人投資家
2万円を突破した日経平均株価、安値から10倍以上に上昇するものがゴロゴロしている個別銘柄・・・2012年11月中旬以来、アベノミクス相場による上昇相場は2年8ヶ月続いています。
しかし、ここまで株価が上昇すると、「この株価上昇はバブルなのではないか」とか、「ここからさらに株価が上昇するとはどうしても考えにくい」と、日本株への投資に躊躇してしまう個人投資家の方も少なくないと思います。現に今年に入っても個人投資家は日本株を大きく売り越していますが、これは個人投資家の多くが「今の株価は高い」と感じて保有株を売却したことの表れでしょう。
でもその一方、外国人投資家は日本株を大きく買い越しています。日本株を安いと思って買い続ける外国人投資家、日本株を高いと思って売り続ける個人投資家・・・果たしてどちらが正解なのかはわかりません。正直、上下どちらに動いてもおかしくない株価位置にあるのが現在の日本株です。
株価上昇が今後も続くのであれば
「バイ・アンド・ホールド」も有効な選択肢だが
実は、今回のアベノミクス相場のように長期間株価上昇が続く場合、最も効果的なのが「バイ・アンド・ホールド」、つまり買った株を売らずに保有し続けるという方法です。実際、好業績の銘柄をバイ・アンド・ホールドしていれば、2~3年保有するだけで株価が10倍以上に上昇したケースは頻繁に生じています。
確かに、株価の長期的な上昇がこれからも続くのであれば、「バイ・アンド・ホールド」に分があります。下手に売り買いを繰り返すより、そのまま保有していた方が利益を大きく伸ばすことができるからです。
しかし、これからの将来、株価が長期的にみて右肩上がりの上昇を続けるかどうかはわかりません。それどころか、2年8カ月でここまで大きく上昇してきた日本株が、近々天井を打って大幅な下落に転じる可能性だって否定できません。
「株価トレンド分析」なら
株価が上下どちらに動いても対応できる
誰がどう見ても株価が安値圏に放置されているならば別ですが、現在のようにここからさらに株価が上昇しても、また大きく下がってもおかしくないような相場では、攻めだけでなく守りも重視した投資手法、つまり株価が上下どちらに動いても対応できるような方法を実践すべきであるというのが筆者の考えです。そのために筆者が実際に用いているのが「株価トレンド分析」です。
株価の天井というのは、実際に天井をつけてからだいぶ後になってみないと「天井だった」とわかりません。そして、仮に株価指数が大天井をつけて長期間の下落相場に転じれば、例えファンダメンタル面からみて魅力的な銘柄であってもつられて株価が下がってしまうことも大いにあります。
このとき、株価トレンド分析を使えば、もちろん天井では売れないものの、天井をつけてからそれほど株価が大きく下がらないうちにトレンドが下降トレンドに転じますから、その時点で持ち株を売却することができます。もし、そこから株価が下がらずに株価が再び上昇トレンドに戻ったら買い直せばよいのです。
株価トレンド分析を用いた場合、バイ・アンド・ホールドに比べて、下降トレンド転換により売却したときの株価と、その株が上昇トレンドに復帰して買い直した際の買い値の差額だけコストは余計にかかります。でも、株価トレンド分析を用いて保有株の売却をしていれば、仮に株価が天井をつけて大きく下落に転じたとしても、十分な高値圏で売り抜けることができます。対してバイ・アンド・ホールドをしていれば株価の大きな下落による影響をもろにかぶることになります。
一方、日本株が今後も上昇を続けた場合は、上昇トレンドにある株を売らずに保有していれば、しっかりと利益を伸ばすことができます。
上昇相場では利益を出して当たり前、
下落相場での投資行動こそが重要
実は筆者はこれからの日本株には現時点では強気です。日経平均株価はバブル時の高値3万8957円44銭を超えてもおかしくないと思っています。にもかかわらずバイ・アンド・ホールドではなくトレンドに合わせた売買を行っているのは、筆者の予想が外れて株価が大きく下がったとき、損失を最小限に抑えるためです。
株価が上昇しているときは、株さえ持っていれば誰だって利益を得ることができます。重要なのは、株価が下落した際にどのような行動をとるかです。このときの行動次第で、投資成果が大きく異なってきます。
「株価トレンド分析」は、上昇相場ではしっかり利益を伸ばし、下落相場に転じたらその初期段階で保有株を売却して守りを固めることができる、そして誰でも簡単に実行可能である、という夢のような方法です。まさに「攻めと守りのハイブリッド投資」を可能とする投資手法なのです。(了)
大好評の「株を買うなら最低限知っておきたい」シリーズ! | ||||
初心者からセミプロまで、幅広い層の個人投資家に高く評価されている『株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書』シリーズ第2弾。今回は、投資家からのニーズの高い「株価チャート」について、基礎から実践法、特殊なケースまでを一気に学べる。特にユニークなのは、クイズのページ。株価チャートについてサクサク進むクイズ形式のページがついており、楽しみながらチャート分析を復習できる。また、ソフトバンクなど人気銘柄については、著者が「自分ならこうする」という投資法を紹介。後講釈になりがちな株価チャートの使いこなし方をホンネで紹介する決定版。 | 公認会計士かつ、個人投資家の著者だからわかる、四季報、決算短信、有価証券報告書で株に勝つ方法。どん底からの「復活株」、業績好調の「成長株」、忘れられたひヒーロー「割安株」の探し方から、粉飾、倒産銘柄の回避法までがこの1冊でわかる。著者自身が本当に使っている方法を余すことなく公開。 業績・財務の知識なしに株では勝てない。会社四季報、決算書をフル活用した銘柄の選び方。銘柄選びにとどまらず、買いタイミング・売りタイミングについても詳細に解説。「銘柄を選ぶ→買う→売る」のすべてをサポート。 |
※クレジットカードの専門家2人が選んだ、2023年の最強カードは?
⇒【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】
「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!
全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!
※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
【2024年11月1日時点・最新情報】
|
||||
還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
||||
0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
||||
【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
||||
◆楽天カード |
||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
|
【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
||||
【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!(最優秀メインカード部門) ◆「楽天ポイント」が改悪続きでも“最強のポイント”である理由を専門家が解説!「楽天カード」などだけでなく、無料でポイントを獲得できるサービスが魅力! ◆「楽天カード」よりも「楽天プレミアムカード」のほうが得をする“損益分岐点”が判明! 楽天市場で年36万円を利用しない限り、年会費無料の「楽天カード」で十分! |
||||
◆イオンカードセレクト |
||||
0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
WAON モバイルSuica SMART ICOCA (モバイルSuicaと SMART ICOCAへの チャージ分は還元率0.25%) |
|
【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利がアップするので、「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! しかも「イオンカードセレクト」で年間50万円以上を利用すれば、年会費無料のゴールドカード「イオンゴールドカードセレクト」が手に入り、無条件で「イオン銀行Myステージ」が「ゴールドステージ」に! なお、2024年10月1日~12月8日に入会すると、カード発行後1カ月間は対象のイオンモール専門店での買い物が5%OFF(請求時)になるキャンペーンを開催中! |
||||
【関連記事】 ◆イオンカードを作るなら「イオンカードセレクト」が一番お得! WAONチャージでのポイント2重取り&イオン銀行で預金金利が優遇されやすくなる特典も! ◆【イオン銀行の金利・手数料・メリットは?】イオン銀行利用者は「イオンカードセレクト」が必須!普通預金金利などがアップしてさらにお得に使える! |
||||
還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
||||
0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
||||
【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
||||
◆JCB CARD W(ダブル) |
||||
1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
||||
【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
||||
◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
||||
0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - | |
【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールドダイニング by 招待日和」や、世界1400カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
||||
【関連記事】 ◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードは“プラチナ”を超える“ゴールド”! 日本初のゴールドカードを受け継ぐ「新生ゴールド」を解説! ◆【アメリカン・エキスプレス・カードを一覧で比較】アメックスが発行する15枚のカードの年会費や特典、還元率を比較して、自分にピッタリの1枚を探そう! ◆アメックスの新規入会キャンペーンをまとめて紹介!「アメリカン・エキスプレス」の入会特典で、ポイントやマイルをお得に獲得しよう! |
||||