おお、それなんかすごい分かるわ。ついつい個別銘柄で「あれは上がりそう」「これは落ちた」と盛り上がっちゃうけど、アセットアロケーションをした上で、そのアセットクラス内のどの銘柄を、っていう順番に考えなくちゃいけないってことね。まずは全体を区画整理するのが先、と。
そうそう。年金とかプロの資産運用では「アセットアロケーションを決めることが最も重要な意思決定」と言われているけど、プロじゃなくても同じなんだよね。
なるほどね。で、相当もったいぶったけど、そういう資産運用の大枠の考え方をもとに、確定拠出年金のポートフォリオを考えると、さっきえーちゃんが言ってた「自分なら先進国株式と新興国株式に1/4と預金に1/2」っていうことになるわけだね?
そうだね。自分の運用全体の中での位置づけとして、確定拠出年金での運用はせっかく非課税なんだから、より将来大きくなりそうなものに配分しようかと。
そうすると、基本的には、確定拠出の一般的な商品ラインナップだと新興国株式と先進国株式のインデックスに入れようかなと。
ちょっと待って。そういう割には預金に半分回すってかなりコンサバじゃない? 非課税なんだから攻めようよって言うのと逆になってるよな。
キャッシュを半分残すというのは、運用自体に回さないということではなくて、自分としては、投資タイミングというのはやはり大事だと思っているので、タイミングを見て振り替えるってこと。
そういうことね。じゃあ今のところの狙いとしては新興国株式と先進国株式ってことだな。その理由はなんで?
個人的には、紆余曲折はありながらも長い目で世界経済は成長していくだろうと思っているので、経済の成長に乗るには株式が1番。
で、株式っていうのは、今からどれだけの経済的な成長の伸びしろがあるかで、どれだけ価値が増えるかが決まるってくるよね。
それはわかる。現状だけの優劣じゃなくて将来どういう風に化けているかってのを予想しておくことが必要ってわけだよね。
経済の伸びしろが大きそうなところを考えると、やっぱりBRICs諸国もそうだし、ASEAN諸国とかが含まれる新興国が有力だってことになると思うんだよね。先進国では、やっぱりアメリカは安定的に成長しそうだなと。伸びしろは新興国の方が大きいと思ってるけど。
たとえば俺が新興国であるインドネシアと先進国であるアメリカに投資する、って言ったらそれはいい読みってことだよね?
良いと思うよ。
ビジネスマンであれば、仕事を通じての情報収集もあるし、ニュースもウォッチしているだろうから、経済動向や企業・産業動向は自分なりの見解を持っているでしょ。その自分なりの経済観に基づいて投資先を決めていくのは良いと思うよ。
分からないものには投資しないっていうのは投資で失敗しないための1つの鉄則だからね。
次回は、最終回「Money-gementの出来るサラリーマンへ」に続く!