来週の日経平均株価の予想レンジを発表!

来週(12/23~27)の日経平均株価の予想レンジは、3万8000~3万9500円! 底入れが意識される一方、200日移動平均線を割り込めば下落が続くリスクも!

2024年12月20日公開(2024年12月21日更新)
ラカンリチェルカ(村瀬 智一)
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今週の日経平均株価は、 FOMC後の米国株急落の影響で
日経平均株価も下落して3万9000円の大台を割り込む!

 今週(12月16〜20日)の日経平均株価は下落し、最終的に先週末と比べて768.54円(1.95%)安い3万8701.90円で終えました。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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 今週の日米の株式市場では、12月17~18日に米・連邦公開市場委員会(FOMC)、18~19日に日銀・金融政策決定会合があったことで、日米の金利の動向を見極めたいとする様子見ムードが広がり、持ち高調整に伴う売りが優勢となりました。特に米国市場ではNYダウが連日弱い値動きを続け、センチメント(投資家心理)を冷ます流れになりました。

 細かく見ていくと、まず12月16日の米国市場ではハイテク株への物色が強まり、ナスダック総合指数は史上最高値を更新。これを受けた17日の日経平均株価でもハイテク株の一角が買われて一時3万9796.22円まで上昇する場面も見られましたが、FOMCを控えた様子見ムードから結局は下落に転じました。

 12月18日、FOMCは予想通り0.25%の利下げを決定しましたが、来年の金利見通しについては利下げ回数を前回9月時点の4回から2回に半減。金利の高止まりが警戒されるなか、12月18日のNYダウは50年ぶりに10営業日続落となり、下落幅は2022年9月以来の大きさになりました。

 12月18日の米国市場の影響を受けた翌19日の日経平均株価は、一時3万8355.52円まで急落。ただし、日銀の金融政策決定会合で予想通り利上げが見送られたことで、結果判明後は下げ幅を縮めました。

 12月19日の夜にはNYダウが11営業日ぶりに反発したことで、翌20日の日経平均株価も節目の3万9000円を回復する場面も見られましたが、積極的にリバウンドを狙った買いは限られ、結局は6営業日続落となりました。

来週の日経平均株価は、クリスマス休暇入りで
市場参加者が限られるなか、個別株の物色が中心に

【来週の日経平均株価の想定レンジ】
 3万8000 ~ 3万9500円

 
 来週(12月23〜27日)の日経平均株価は、個人投資家が売買の中心になりそうです。

 日米の中央銀行のイベントが終了したことから、アク抜け感(悪材料ので出尽くし)が高まる可能性はありそうですが、海外投資家の多くはFOMC通過後にクリスマス休暇に入ると見られ、市場参加者は限られることになりそうです。

 FOMCの結果を受けた米国株の下落はイレギュラー的な下げだったと見られ、さらにトランプ米次期政権に対する期待感もあり、押し目を拾う動きが意識されやすいでしょう。ただし、市場参加者が限られるなかで大きなトレンドは出にくいため、個別株の物色が中心になりそうです。

 日経平均株価は、12月19日の下落場面で一時75日移動平均線と200日移動平均線を割り込み、12月に入ってからの上昇分を帳消しにしました。いったんは底入れが意識され、押し目を狙う動きも出てくると思われます。

 ただ、12月20日の下げで200日移動平均線の近くまで下げてきたことで、このまま同線を割り込むようだと下落圧力が強まる可能性があります。そのため、インデックスファンドなどの売買の影響を避ける狙いから、中小型株やテーマ性のある材料株に短期資金が向かいそうです。

【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所が+116.35%で値上がり率トップ!

 ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。

 今週の値上がり率ランキングのトップはデ・ウエスタン・セラピテクス研究所(4576)でした。12月16日に、アクチュアライズと共同で開発を進める再生医療用細胞製品「DWR-2206」の国内第II相臨床試験における被験者への移植手術がすべて完了したと発表。さらに18日には、子会社である日本革新創薬による未熟児網膜症および未熟児網膜症等診断薬に関する特許が台湾において成立したと発表したことが材料視されました。

 値上がり率2位は大阪油化工業(4124)ダイセキ(9793)が12月13日、大阪油化工業に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表しました。TOB価格は1株3201円で、これにサヤ寄せする値動きとなりました。

 値上がり率3位のリベルタ(4935)は12月11日、子会社であるLIBERTA USAが、警察や消防などの公共安全を守るための機関に製品を供給するための流通販路を持つカナダのCIMA LTCI社と「FREEZE TECH(フリーズテック)」の独占販売代理店契約を新たに締結したと発表。これを手掛かりとした買いが継続したようです。

 一方、今週の値下がり率ランキング1位の日本電解(5759)は、11月27日に民事再生手続き開始の申し立てを行うと発表しており、換金売りが続きました。

 値下がり率2位の東邦亜鉛(5707)は12月18日、事業再生計画を発表したことが嫌気されました。アドバンテッジパートナーズなどからの出資により資本面での支援を受けるとともに、取引先である阪和興業(8078)との業務提携により事業面での支援を受けるとしています。

■今週の値上がり率 トップ5
順位 先週末比(%) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 +116.35 デ・ウエスタン・セラピテクス研究所(東G・4576)
2 +109.54% 大阪油化工業(東S・4124)
3 +86.99 リベルタ(東S・4935)
4 +73.91 GFA(東S・8783)
5 +58.75 ウインテスト(東S・6721)
■今週の値下がり率 ワースト5
順位 先週末比(%) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 −51.06 日本電解(東G・5759)
2 −29.70 東邦亜鉛(東P・5707)
3 −25.34 モルフォ(東G・3653)
4 −23.99 カラダノート(東G・4014)
5 −22.87 オンコリスバイオファーマ(東G・4588)
■今週の出来高 トップ5
順位 出来高(株) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 1,333,291,000 ジャパンディスプレイ(東P・6740)
2 777,441,500 日産自動車(東P・7201)
3 732,388,100 大黒屋ホールディングス(東S・6993)
4 600,258,200 NTT(東P・9432)
5 473,089,200 ランド(東S・8918)

【来週の主要イベント】
米国の消費者信頼感指数と耐久財受注、国内の令和アカウンティング、
フォルシア、GVA TECHなど8社のIPO(新規上場)に注目!

 来週は以下のようなイベントが予定されています。

<12月23日(月)>
令和アカウンティング・ホールディングス(296A)東証グロース上場
日本オーエー研究所(5241)名証ネクスト上場
◆決算:しまむら(8227)象印マホービン(7965)
◆英7-9月期四半期国内総生産(GDP)改定値
米12月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
 
<12月24日(火)>
◆決算:高島屋(8233)
◆日銀金融政策決定会合議事要
米11月耐久財受注
◆米11月新築住宅販売件数
◆米12月リッチモンド連銀製造業指数
 
<12月25日(水)>
アルピコホールディングス(297A)MIC(300A)東証スタンダード上場
◆決算:J.フロントリテイリング(3086)
◆11月企業向けサービス価格指数
◆10月景気一致指数/先行指数改定値
◆主要国はクリスマスで休場
 
<12月26日(木)>
GVA TECH(298A)visumo(303A)フォルシア(304A)東証グロース上場
◆決算:クスリのアオキホールディングス(3549)
◆11月新設住宅着工戸数
◆米前週分新規失業保険申請件数
 
<12月27日(金)>
ビースタイルホールディングス(302A)東証グロース上場
◆決算:DCMホールディングス(3050)ウェザーニューズ(4825)
◆11月失業率
◆12月東京都区部消費者物価指数(CPI)
◆11月鉱工業生産
◆11月百貨店・スーパー販売額

【来週の注目銘柄】
「MrMaxHD」「ハーモニック・ドライブ・システムズ」
「シグマクシス・ホールディングス」の3銘柄をピックアップ!

 来週、注目したい銘柄は、この3つです。

MrMaxHD(2024年12月20日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
小売業 東P・8203 715円 10.8倍 0.67倍
年末の寒波到来で冬物商品の売上増加に期待
総合ディスカウントストアやショッピングセンターを運営。気温の低下とともにエアコンや加湿器、ラグ、寝具、ルームウェアなどの季節商品が好調に推移したことで、11月の既存店売上高は前年同月比106.1%と前年を上回る結果となりました。12月5~31日の期間、約300アイテムを対象とした「歳末徹底値下げ!」を実施。また、今年は10年に一度のレベルで気温が低く、大雪の可能性も高いと予想されることから、冬物商品のさらなる売上増加が見込まれます。株価は200日移動平均線を下値支持線とする上昇が続くなか、足元で上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線を突破し、11月下旬につけた直近の戻り高値702円を上抜けました。9月の高値740円と10月の高値736円によるダブルトップ水準の突破を想定したリバウンド狙いのスタンスとなります。
最新の株価チャートはこちら(SBI証券公式サイトへ)
ハーモニック・ドライブ・システムズ(2024年12月20日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
機械 東S・6324 2771円 ― 倍 3.25倍
業績悪化による売られ過ぎからの「見直し買い」に期待
波動歯車装置や遊星歯車減速機などのメカトロニクス製品を手掛けています。11月12日に、グループ製品の主要用途である産業用ロボットや半導体製造装置市場の回復が期初の想定に比べると緩やかであるとして、2025年3月期の業績予想の下方修正を発表しました。株価は業績悪化が嫌気され、7月16日につけた高値4780円をピークに下落トレンドが続き、11月14日には一時1763円まで売られました。しかし、12月に入ってリバウンドの動きを見せ、直近で75日移動平均線水準を回復。業績悪化が織り込まれるなか、売られ過ぎに対する株価見直しの買いに期待したいところです。
最新の株価チャートはこちら(SBI証券公式サイトへ)
シグマクシス・ホールディングス(2024年12月20日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
サービス業 東P・6088 900円 18.6倍 5.62倍
75日移動平均線までの調整を経て、再度の上昇トレンド形成に期待
企業の経営課題を解決するコンサルティングサービスを提供しています。コンサルティング事業に対する旺盛な需要を背景に、11月6日には2025年3月期・第2四半期決算と併せて2025年3月期通期の業績予想の上方修正を発表。これを好感した流れから11月11日には一時982円(分割考慮)まで買われました。その後は調整が続いていましたが、足元で75日移動平均線が下値支持線として機能する形でリバウンドを見せ、25日移動平均線を捉えてきました。このまま11月の高値を射程に入れた上昇トレンドの形成が期待されます。
最新の株価チャートはこちら(SBI証券公式サイトへ)

【※今週のピックアップ記事!】
ふるさと納税の「9大サイト」の特徴やメリットを比較!最も便利なサイトはどこ?取扱い自治体数や特典は?ザイがおすすめする「ふるさと納税サイト」を紹介!

日経平均株価の「2025年1月~12月」の値動きを予想!「2025年前半は弱く、秋以降に上昇」が多数派の見方で高値平均は4万3580円、安値平均は3万5748円に

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2024年に儲けた株&損した株も大公開!
桐谷さんのゆく年くる年

2025年も全力優待ライフ
◎第1特集
2年目NISAの必勝法!
112人のプロに聞いた!
2025年「株」全予測&儲け方

●日経平均は5万円へ!日本株の高値・安値予測
●生成AIブームも半導体は苦戦!
上がる株・下がる株
●国内利上げで銀行・金融が有望!
上がる業種&テーマ
●中央銀行の買いが継続!金(ゴールド)
●トランプ政権下でも下落傾向!原油
●ドル円は年後半に140円台に!為替
●オルカンの次に買う1本も!投資信託

◎第2特集
買っていい10万円株は97銘柄!
<2025新春>人気の株500+
Jリート14激辛診断

●投資判断に異変アリ!
買いに躍進!》トヨタ自動車、ホンダ…など
強気に転換!》ソニーグループ…など
●儲かる株の見つけ方[1]旬の3大テーマ
通期で上ブレ期待/AI関連で恩恵他
●儲かる株の見つけ方[2]5大ランキング
PBRが低く改善に期待の株/アナリストが強気な株/配当利回りが高い株
●2025年新春のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
●気になる人気株
大型株/新興株/Jリート

【別冊付録】
増益割安株は1178銘柄
上場全3916社の最新理論株価

◎第3特集
トランプ政権下でどうなる!?
人気の米国株150診断
●S&P500指数をプロが大予測

●Big8を定点観測!GAFAM+αを分析!
●買いのオススメ株
トランプ株/高配当株
●人気の124銘柄を徹底診断
ナスダック/ニューヨーク証券取引所

◎第4特集
ザイクラブ拡大版!2024年はどうだった?
ザイ読者の悲喜こもごも&2025年の投資戦略
ザイ編集部員のプチ反省&自慢大会も!


◎連載も充実!

◆目指せ!お金名人
◆10倍株を探せ!IPO株研究所2024年10月編
◆おカネの本音!VOL.29兒玉遥さん
◆株入門マンガ恋する株式相場!
◆マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
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