どんなにいい銘柄を見つけたとしても、買い時や売り時を間違えてしまうと、儲けることはできません。そこで、重要になってくるのがチャートの見方。チャートとは元々、航海に必要な水路や地理的条件などが詰まっている「海図」という言葉を意味します。
危険な道を通らずに、安全かつ効率的に進みたいのは株式投資も同じ。そう、株価チャートにも、投資家たちへの大切な情報や道標が詰まっているのです。では、どのようにチャートを見ればいいのでしょうか。
株価は、「買いたい人」と「売りたい人」の金額が一致することによって値が動く、言わばオークションのようなモノ。よってチャートには、投資家たちの売買での攻防の様々な心理が詰まっているのです。10年間分のチャートを見れば、その相場にお金を投じた人たちの10年間における数々のドラマを読み取ることができるのです。
そのため、投資家心理を表す株価チャートは、様々な分析がなされており、たくさんの研究者たちによる方程式が発表されています。
例えば、ローソク足一本一本の形を分析するものもあれば、ジョン・ボリンジャーさんによって開発されたボリンジャーバンド、過熱感を表すオシレーターなども。これらの分析は、どれも素晴らしい指標です。
しかし、すべてを覚えようと思っていたらいつまでたっても買えない上に、判断材料が多すぎることで逆に混乱を招き、的確な判断ができなくなってしまいます。そこでおとなの株式投資としては、シンプルにずばり「移動平均線」と株価に注目した方法を提唱します。
>>第1回「できるおとなは株で年率20%アップをゆったり、シビアに狙おう!」
>>第2回「株価は業績で動く!売上高と経常利益の伸び率をチェックせよ!」
売買参加者の心理を
読み取ることが大切!

移動平均線とは、株価の終値を平均化して、線でつないだもの。
例えば、5日移動平均線とは、過去5日間の終値の平均で、13週移動平均線は、週足(1週間の株価をまとめたモノ)の13週間分の終値を平均したモノ。つまり、移動平均線とは、投資家たちがその株を、「いくらで購入したか」という平均値を、期間別で知る手段となるのです。
ということは、「移動平均線と株価の位置関係」を見れば、その相場に関わっている投資家たちの状況を知ることができるのです。考え方は、実にカンタン。
移動平均線より株価が上にあれば、今まで投資していた人たちは、平均購入価格よりも株価が上にあるので、ほとんどの人が儲かっています。逆に移動平均線の下に株価がある場合は、平均購入価格よりも株価が低いため、ほとんどの人が損をしている状況です。
さらに、移動平均線の「向き」も重要で、今後その株価がどのような動きをするか見当をつける手段となります。移動平均線が右肩上がりの場合は、平均購入価格が上がっているということで、「買いたい」という人がどんどん出てきているということ。その分、株価も上昇する確率が高いと言えます。
逆に、移動平均線が下がっていくということは、平均購入価格も下がっており、「売りたい」という人が増えている状況です。
このように、シンプルに移動平均線を見るだけで、投資家たちの状況や、今後どのように動くかを知ることができるのです。
株はオークション。投資家心理をチャートで読んで売買タイミングを見つけましょう。
投資家たちが「買いたい!」と思うと上がるのが株
ここからは、投資家心理から、どこが買いタイミングになるのかを探っていきましょう。買いの典型的なサインとして「ゴールデンクロス」があります。これは、長期の移動平均線を短期の移動平均線が下から上抜く形を示します。では、なぜこれが良いサインなのでしょうか。
長期間の平均購入価格(長期線)を短期間の平均購入価格(短期線)が抜くということは、直近の投資家たちが、過去の投資家よりも、高い価格で同じ株を買ったということです。つまり、このクロスが起きた時は、最近購入した人たちが、過去の人たちよりもその株を「高く評価した」ということで、株価が上がっていくケースが多いのです。実にシンプルな理由だからこそ、この「買いタイミング」を守ることは重要です。
誰も株を欲しがっていない時に購入しても、将来上がる保証はなく、ズルズルと株価は下がってしまうケースが考えられます。無理なチャレンジをせずに上がるサインを待つことが、おとなの判断と言えるでしょう。
買ってはいけない
ゴールデンクロスもある
しかし、注意してほしいのが買ってはいけないゴールデンクロスがあるということ。
買いのゴールデンクロスとは、長期線が横ばい、もしくは緩やかな上向きの時に、短期線が上抜けするケースです。これは、過去の投資家たちの平均購入価格も下げ止まった(あるいは上昇しつつある)気持ちの良い状況において、直近の投資家たちが「上がる!」と考えているので、今後、両者の考えが一致して、株価は上がって行きやすいのです。
その一方で、長期線が下を向いているときに短期線が上抜く形のゴールデンクロスには、要注意。
これは、いわば過去の投資家たちと直近の投資家たちの感情が一致していない時に起こるもの。こうしたゴールデンクロスは、「だまし」と呼ばれるハズレのサインとなる可能性が高いのです。過去の投資家たちと向いている方向が違っている以上、リスクのあるゴールデンクロスとして考えましょう。
株で儲けるためには、買うタイミングは非常に重要。良い銘柄を見つけるとすぐに買いたくなってしまいますが、そこはぐっと我慢。焦らずに良いゴールデンクロスが出るまで、待ちましょう。知識を身につけても、それを行動に移せなかったら、宝の持ち腐れ。余裕を持った大人の投資を心がけましょう。
株価を支える移動平均線を
割り込んだら売りを!
さて、最後のポイントは「売り」のタイミング。これをうまく見極められるかが、すべてと言っても過言ではありません。
前ページで買いタイミングを探す例として使ったチャートを参照し、どこで売れば良いのか考えていきましょう。
まずは、移動平均線を使った売りタイミングの探し方。
買いサインとなるゴールデンクロスが出た後、株価は順調に上昇をしています。しかし、上昇しながら何度か移動平均線にタッチしたり、割り込んだりしていることがわかります。
今まで、株価、短期の移動平均線、長期の移動平均線の順番で、すべてが右肩上がりにある時が最もいい形の上昇トレンドということを説明しましたが、移動平均線を株価が割り込むということはこの形が崩れてしまうということ。よって警戒しなくてはなりません。
ゴールデンクロスの逆のクロスが出たら絶対売り!
ただ、2本の移動平均線のうち、上にある短期の移動平均線は下にある長期の移動平均線に比べて、平均を取る期間が短い分、株価を支える力が弱いため、割り込んだ後にも再び力強く上昇するケースもよく見られます。
しかし、株価を支える力が強い長期の移動平均線を割り込むということは、現在、参加している投資家たちの評価が「大きく」下がったということ。よって、トレンドが変わる可能性があり、ここで売却するのが賢明です。
また、「これが出たら絶対に売り!」という危険サインがあります。それが、買いサインとなるゴールデンクロスと全く逆の「デッドクロス」(死の交差)。
デッドクロスとは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下抜けすることを指します。つまり、過去の投資家たちの平均購入価格よりも安く、直近の投資家たちが売却しているということ。明らかに全体の評価が下がったと言えるのです。
このデッドクロスが出た時は迷わず「売り注文」を出すことが大切です。
過去の高値や安値などの
節目で売るのも効果的!
ここまでは、移動平均線との関係で売りタイミングを見つける方法を紹介してきましたが、最後に移動平均線以外の見つけ方を紹介しましょう。
それは、株価の過去の高値や安値に到達するちょっと手前で売るという方法。というのも、過去の高値や安値付近では多くの売買が行なわれていることがあります。
すると、その価格まで上昇すれば、なんとかトントンで売却できるかも……という含み損を抱えていた人たちが、まだかまだかと待ち構えている状況。いわば過去の投資家たちの怨念が集まった価格帯であるため、「売り」がとても出やすいのです。この手法だと、株を買った時点で売りタイミングをあらかじめ想定できるメリットも。長期間のチャートでチェックしましょう。
以上、3つの「売り」サインを紹介しましたが、重要なことは「欲をかきすぎないこと」。
一つでも不安要素が出たら無理はしないことが大切です
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【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールド・ダイニング by 招待日和」や、世界1300カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
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【関連記事】 ◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードは“プラチナ”を超える“ゴールド”! 日本初のゴールドカードを受け継ぐ「新生ゴールド」を解説! ◆【アメリカン・エキスプレス・カードを一覧で比較】アメックスが発行する13枚のカードの年会費や特典、還元率を比較して、自分にピッタリの1枚を探そう! ◆アメックスの新規入会キャンペーンをまとめて紹介!「アメリカン・エキスプレス」の入会特典で、ポイントやマイルをお得に獲得しよう! |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
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◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
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