ゴールドカードなどに付帯している「海外旅行傷害保険」は、
一般的なカードよりも補償内容、補償金額が断然手厚い!
前々回は「プライオリティ・パス」、前回は「ダイニングサービス」と、変化し続けるゴールドカード・プラチナカード業界で、今どのようなサービスがトレンドになっているかを解説してきました。
具体的には、年会費が2万円程度と割安なのに「プライオリティ・パス」や「ダイニングサービス」が無料付帯の「三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」のほか、「ダイニングサービス」や世界1300カ所以上の空港ラウンジが利用できる「ダイナースクラブカード」を紹介しました。
■三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード | ||
還元率 | 0.5~5.5% ※「1ポイント=5円相当」の商品に交換した場合の還元率。セブン‐イレブン、スシロー、松屋、ピザハットオンラインなどでは還元率5.5%(各社の利用金額は合算されず、各社単位の1カ月の利用金額合計1000円ごとにポイントを付与)。「1ポイント=5円相当」の商品に交換した場合の還元率。 |
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発行元 | 三菱UFJニコス | |
国際ブランド | AMEX | |
年会費(税込) | 2万2000円 | |
家族カード(税込) | あり(1人目は年会費無料、2人目以降は3300円) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
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■ダイナースクラブカード | ||
還元率 | 0.4~1.5% (※1.5%は「ダイナース グローバルマイレージ」加入時、1ポイント=1マイル=1.5円換算) |
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発行元 | 三井住友トラストクラブ | |
国際ブランド | Diners | |
年会費(税込) | 2万4200円(「ダイナース グローバルマイレージ」加入時は別途年会費6600円) | |
家族カード(税込) | あり(年会費5500円) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
ICOCA | |
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「ダイニングサービス」にしろ、海外の空港ラウンジサービスにしろ、どちらも「T&E(トラベル&エンターテインメント)」につながるサービスです。元々、ゴールドカードやプラチナカードには、T&Eに強いカードが多いので、これらが急速に普及したのも自然な流れといえるでしょう。
T&Eカードは「旅行・娯楽カード」や「遊興・娯楽カード」とも訳され、旅行会社や航空会社、ホテル、レストランなどに多くの加盟店を持ちます。アクティブに遊びを楽しんだり、海外旅行にしょっちゅう出かけたりする人には、T&Eカードがうってつけです。
T&Eカード会員になっていると、「プライオリティ・パス」や「ダイニングサービス」以外にも、電話一本で旅行の手配をしてくれるサービスデスクを利用できたり、空港への送迎サービスを受けられたり、手荷物の宅配サービスがあったり、ホテルの部屋のアップグレードをしてもらえたり――と、さまざまな恩恵を受けられます。
そんなT&Eの各種サービスの中でも、ほとんどすべての人にとって非常に便利なサービスが、「海外旅行傷害保険」の自動付帯です。海外旅行傷害保険の自動付帯は、ゴールドカードやプラチナカードのサービスとしては基本中の基本。保険がつかないゴールドカード・プラチナカードは、皆無といってもいいでしょう。
一般的なクレジットカードでも、海外旅行傷害保険が付帯されているものはありますが、ゴールドカードやプラチナカードのほうが補償は充実しています。しかし、各カードの詳しい補償内容や、カードごとの特色などについては、ご存じない方が多いかもしれません。そこで、ここからは海外旅行傷害保険の充実しているクレジットカードを紹介していきます。
海外の医療費は日本よりも高いので、海外旅行傷害保険は必須!
空港で割高な保険に入るより、クレジットカードの保険で済ませよう
そもそも「海外旅行傷害保険」とは「損害保険」の一種で、海外旅行中にさまざまなトラブルが発生した際の“頼れる存在”です。
日本人が日本で病気やケガをしても、基本的には誰しも健康保険に入っているはずなので、とてつもない巨額の医療費を支払うリスクは抑えられています。しかし、海外に行けば日本国内の健康保険が適用されず、そもそも医療費が日本よりずっと高額な国もあります(後日、申請すれば日本国内で治療を受けたときと同様、3割負担となり、残りの7割については保険給付金が支払われるが、一時的には医療費の全額を自己負担する必要がある)。
その代表格は米国です。日本人にとってなじみ深い観光地・ハワイでも、病院にかかれば高額の医療費を請求されます。重篤な症状を訴えて、ICU(集中治療室)にでも入ろうものなら、1日に40万~50万円かかることもザラ。万が一にも、ICUに数日続けて入ることになったら、後々何百万円もの請求が来て、血の気が引くことになるでしょう。
なお、ニューヨークで急性虫垂炎にかかって入院し、手術後に腹膜炎を併発したケース(8日入院)では、7万ドル(1米ドル=110円換算で770万円)もの請求が来た例があるそうです。また、上腕骨骨折による入院手術(1日入院)だけで、1万5千ドル(1米ドル=110円換算で165万円)かかった例も。
また、医療面の問題からチャーター機での緊急移送が行われ、医療費が数千万円に及んだ例も実際にあったそうです。運悪くそのような事態に見舞われ、海外旅行傷害保険にまったく入っていなかったら、医療費だけで一財産が吹っ飛ぶか、最悪負債を抱えてしまいます。
これらの事情を考慮すると、海外旅行をするなら、海外旅行傷害保険への加入は必須ということになります。「自分は健康だから絶対大丈夫」と高を括り、海外旅行傷害保険に入らずに海外を旅行するのは、とても危険です。たとえ、現時点で“超”がつくほど健康な人であっても、「旅先で急性盲腸炎になった」「階段から転げ落ちて骨折した」など、突発的な事態に見舞われることも、十分考えられるからです。
ただ、空港で加入できる海外旅行傷害保険は、補償に対して保険料が割高です。1週間の旅行なら、安くても5000円、1カ月の旅行なら、1万円以上はかかるでしょう。事前にインターネットで申し込んでおけば、だいぶ安上がりになりますが、つい忘れてしまったり、面倒だと思われる方も多いのではないでしょうか?
頻繁に海外旅行をするならば、やはり補償の充実した海外旅行傷害保険が付帯されているクレジットカードを保有しておきたいところです。そうすれば、いちいち保険の心配をすることなく、気楽に旅に出ることができます。
海外旅行傷害保険の主な補償は「傷害死亡(後遺障害)」
「傷害・疾病の治療費用」「賠償責任」「携行品損害」「救援者費用」
付帯されている海外旅行傷害保険の補償内容は、各カードによって異なりますが、主な補償は次のようになります。
(1)傷害死亡
(旅行中の事故で死亡した場合、定額が支払われる。※病死は対象外)
(2)傷害後遺障害(旅行中の事故で後遺障害になった場合、支払われる)
(3)傷害治療費用(旅行中のケガの治療費を補償)
(4)疾病治療費用(旅行中の病気の治療費を補償)
(5)賠償責任
(旅行中に誰かをケガさせたり、モノを壊したりして、法律上の賠償責任を負ったときに支払われる)
(6)携行品損害
(旅行中所持品を盗まれたり、所持品が壊れたりした場合支払われる)
(7)救援者費用
(被保険者が死亡したときや、病気・ケガで一定期間以上入院したとき、誘拐や行方不明になったときなどに、家族が駆け付けたら費用が支払われる)
この(1)~(7)までの補償のうち、一般的なクレジットカードの中には(3)~(6)あたりが補償対象となっていないクレジットカードもあるので注意が必要ですが、ゴールドカードやプラチナカードの場合、(1)~(7)は大半のカードにセットで補償対象とされています。
また、海外旅行傷害保険に加えて、「ショッピングガード保険(別名・ショッピングプロテクション)」がついているカードも多いです。ショッピングガード保険とは、カード決済で購入した商品が破損したり、盗難や火災などの事故で損害を被った際に、補償が受けられるというものです。
話を海外旅行傷害保険に戻すと、補償の手厚さに関しては、一般的なクレジットカードとゴールドカードやプラチナカードで、大きくレベルが違います。それは、補償される金額で比較してみると、一目瞭然です。
まず、一般的なクレジットカードの平均的な補償額ですが、傷害死亡や後遺障害で500万~2000万円、傷害や疾病の治療費用で1事故(疾病)あたり100万~200万円、賠償責任で2000万円、携行品の損害で20万円、救援者費用で200万円――といったところです。
これに対し、ゴールドカードやプラチナカードの傷害死亡や後遺障害の補償は、平均5000万~1億円程度まで跳ね上がります。傷害や疾病の治療費用は1事故(疾病)あたり200万~500万円、賠償責任は3000万~1億円、携行品損害で50万~70万円、救援者費用で300万~500万円――といったところです。
一般的なクレジットカードは年会費が無料だったり、少額だったりするので、少しでも補償がつくなら御の字ともいえますが、現実的には「十分な補償」とはいえません。もし突発的な病気で入院して、100万円くらいしか補償が出ないと、「あと100万円は持ち出しになった……」という事態になりかねないでしょう。
その点、ゴールドカードやプラチナカードは、傷害や疾病の治療費用(現実に、保険を使うケースで最も多いのが「治療費用」の請求です)が200万~300万円出る場合が多く、とりあえずは安心していられます。
1枚のカードでバッチリ補償を得たければ、やはりゴールドカードやプラチナカードを選ぶべきです。海外旅行に割とよく行く人であれば、たとえ年会費を支払ってでも、ゴールドカードやプラチナカードの手厚い補償を持っておく意味はあります(複数のクレジットカードを保有している場合、一般的には「傷害死亡」「傷害後後遺障害」は保有しているクレジットカードの中の最高額が適用され、それ以外の補償に関しては保障金額が加算される仕組みとなっていますが、何枚ものクレジットカードを持ち歩く手間、リスクを考えれば、補償内容、金額が充実した1枚のクレジットカードを保有しておいたほうがいいでしょう)。
「家族特約」で、家族にも手厚い補償を用意できるのが
ゴールドカード・プラチナカードの海外旅行傷害保険のメリット
ゴールドカードやプラチナカードには、海外旅行傷害保険で補償される金額以外にも、注目すべきメリットがあります。その一つが、「家族特約」です。
家族特約がついていると、カードの所有者(海外旅行傷害保険の被保険者)本人だけでなく、配偶者や子どもといった家族にも、海外旅行傷害保険の補償を適用させることができます。そのため、家族は旅行時にわざわざ保険に加入する必要がなくなります。
病気やケガはもちろん、小さい子どもだとホテルの調度品を壊して、賠償責任が発生する――といった事態も十分考えられます。そのため、子どもにも保険は欠かせません。旅行のたびに、自分・配偶者・子どもの分の保険に加入すると1万~2万円はすぐにかかってしまいますが、家族特約があれば、これを支払わずに済むわけです。
しかも、カード所有者本人が行かなかった旅行で、道中家族に何かあったときにでも、補償を適用させられる場合が多くなっています。そのため、妻と子どもだけで旅行に行くとき、あるいは子どもが短期留学するときなどにも、便利かつ安心です。
配偶者と子どもはおろか、同居の親族までもが保障の対象になるカードもあります。そのようなカードを持っていれば、仮に自分と妻、子ども、同居の両親と海外旅行をする場合、5人分の保険料を1枚のカードで浮かすことができます(ただし、両親の場合は「扶養していること」などが条件となる場合もあります)。
一般的なクレジットカードでは、海外旅行傷害保険に家族特約のつくクレジットカードはかなり少なく、あっても補償額が心許ない状態。そのため、海外旅行傷害保険の家族特約は、ゴールドカードやプラチナカードならではのメリットといえるのです。
アメリカン・エキスプレスのカードには「乗継遅延費用補償」や
「受託手荷物紛失費用補償」などのユニークな補償が自動付帯!
それでは、補償が手厚く、家族特約で対象になる幅も広いゴールドカード・プラチナカードには、一体どのようなものがあるのでしょうか?
ここからは、私が「年会費に対して補償金額が十分」で、「プラスαのメリットがある」と評価するカードを何枚か紹介します。
まず、ご紹介するのは「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」です。
「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」は、年会費1万1000円(税込)のゴールドカードです。ゴールドカードのなかではそれほど高い年会費ではありませんが、海外旅行傷害保険の中身を見ると、傷害死亡や後遺障害の補償は最高5000万円、傷害や疾病の治療費用は1事故(疾病)あたり最高300万円、賠償責任は最高3000万円、携行品損害は最大30万円、救援者費用で最高200万円(すべて本会員の場合、以下同)と、バランスよく補償が用意されています。
■セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード | ||
還元率 | 0.75% | |
発行元 | クレディセゾン | |
国際ブランド | AMEX | |
年会費(税込) | 1万1000円 | |
家族カード(税込) | あり(年会費1100円) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
モバイルSuica、ICOCA | |
特に、傷害や疾病の治療費用300万円というのは比較的高水準なので、補償は申し分ないと考えていいでしょう。
家族特約に関しては、カード会員と同居する配偶者や子ども、生計を共にする(=健康保険証を共有しているか、税法上扶養関係にある)同居の親族、別居中の未婚の子どもまでもが補償の対象となります。1回でも家族みんなで海外旅行へ行けば、海外旅行傷害保険の保険料が浮いた分だけで、年会費を簡単にペイできます。また、カード所有者本人が行かない旅行でも、補償が適用されます。
加えて、「出航遅延・欠航・搭乗不能費用」「乗継遅延費用補償」「受託手荷物遅延費用」「受託手荷物紛失費用」といった、ほかのカードではあまり見かけない補償が自動付帯されるのも特徴です。これらの補償は、アメリカン・エキスプレスでゴールド以上のランクを持つカードに付帯されています(一部提携カードやコーポレートカードは除く)。
例えば、「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」にも、「出航遅延・欠航・搭乗不能費用」「乗継遅延費用補償」「受託手荷物遅延費用」「受託手荷物紛失費用」の補償は付帯されています。
なお、この連載の第3回でも詳しくお話ししましたが、「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」は年会費が3万1900円(税込)かかるものの、「プライオリティ・パス」や「ダイニングサービス」が無料で利用できるなど、メリットの多い一枚です。
◆2024年2月に「アメックス・ゴールド」がリニューアル! ■アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
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還元率 |
0.33~1.5% (※ポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算) |
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発行元 | アメリカン・エキスプレス | |
国際ブランド | AMEX | |
年会費(税込) | 3万9600円 | |
家族カード(税込) | あり(2人目までは年会費無料、3人目以降は年会費1万9800円) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
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海外旅行傷害保険に関しては、傷害死亡や後遺障害の補償が最高1億円(旅行代金をカード決済していない場合5000万円)、傷害や疾病の治療費用は1事故(疾病)あたり最高300万円(旅行代金をカード決済していない場合は200万円)、賠償責任は最高4000万円、携行品損害は最高50万円、救援者費用で最高300万円と充実しています。
家族特約は、カード会員の配偶者、カード会員と生計を共にする子ども・両親などの親族まで補償の対象となり、カード所有者本人が行かない旅行でも補償されます。
JCBカード独自の「ライフアクシデントケア制度」なら
旅行中の空き巣被害についても「見舞金」が出る!
続いて、ゴールドカードの中でも、特に旅行保険の補償が充実している「JCBゴールドカード」をご紹介しましょう。
「JCBゴールドカード」は、ゴールドカードの中でも特に旅行保険の補償が充実した一枚として知られています。ゴールドカードでありながら、傷害死亡の補償は1億円と、かなり高水準だからです(ただし、「JCBゴールドカード」を使って、事前に「搭乗する公共交通乗用具」または、「参加する募集型企画旅行」の料金を支払った場合のみ。カードでの支払いがない場合、最高補償額は5000万円)。
また、「傷害・疾病治療費用」の補償額も、先ほどの「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」同様、「最高300万円」という高い水準になっています。
■JCBゴールドカード | ||
還元率 | 0.5~2.5% | |
発行元 | JCB | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税込) | 初年度無料、2年目以降1万1000円 | |
家族カード(税込) | あり(1人は年会費無料。2人目から年会費 1100円) |
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ポイント付与対象の 電子マネー |
― | |
家族特約は、対象者を「生計を一にする家族」としています。ただし、配偶者と19歳以上の子どもは含まれないので、注意が必要です。もっとも、「JCBゴールドカード」の家族カードは1枚まで無料で作れるので(2枚目以降は年会費1100円・税込)、配偶者や19歳以上の子どもも家族カードを持てば、ほぼ同等の補償を受けられます。
ほかにも、「JCBゴールドカード」には、オリジナルの保険「ライフアクシデントケア制度」がセットされています。これは「JCBゴールドカード」独自の補償で、内容も魅力的です。たとえば、旅行中留守宅に空き巣が入ったときに見舞金を受け取れるほか、旅先で犯罪被害に遭ったときには、死亡時はもちろん、入院した際にも保険金が出ます。
また、同じJCBのカードですが、「JTB旅カード JCB GOLD」にも注目しましょう。
JTBはいわずと知れた大手旅行代理店です。「JTB旅カード JCB GOLD」は、貯めたポイントを旅行代金に充てることができたり、旅行積立プログラムが用意されていたりと、旅行代理店のJTBとの提携カードならではのユニークなサービスが備わっている一枚です。なお、年会費は1万6500円(税込)。
■JTB旅カード JCB GOLD | ||
還元率 | ||
発行元 | JCB | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税込) | 1万6500円 | |
家族カード | あり(1人は年会費無料。2人目から年会費 2200円) |
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ポイント付与対象の 電子マネー |
― |
「JTB旅カード JCB GOLD」の海外旅行傷害保険は、傷害死亡や後遺障害の補償は最高5000万円、傷害や疾病の治療費用は1事故(疾病)あたり最高300万円、賠償責任は最高1億円、携行品の損害は最高50万円、救援者費用は最高400万円です。
加えて、特徴的なのは「旅行取消料補償制度」があることです。これは、「JTB旅カード JCB GOLD」で代金を支払った、JTBグループが企画・実施するツアーについて、近しい身内のケガや病気といった理由によりキャンセルする場合、キャンセル費用の80%を、カード会員1名あたり10万円を上限に補償してもらえるというもの。
そのほか、「JCBゴールドカード」と同様に「ライフアクシデントケア制度」もセットされているので、旅行に関連するあらゆる不安に応える補償を兼ね備えています。
海外旅行傷害保険は請求手続きが煩雑!
大変なときこそコンシェルジェが頼りになる!
ゴールドカードばかりご紹介してきたので、最後にプラチナカードも紹介しておきましょう。プラチナカードの中でも補償が高水準な1枚として、「SBIプラチナカード」を取り上げたいと思います。
「SBIプラチナカード」は年会費3万円ほどと、プラチナカードのなかでは安いほうですが、海外旅行傷害保険は傷害死亡や後遺障害の補償が最高1億円、傷害や疾病の治療費用は1事故(疾病)あたり最高1000万円(疾病は最高700万円)、賠償責任は最高1億円、携行品損害は最高100万円、救援者費用で最高500万円です。ほとんどすべてにおいて、一般的なゴールドカードの補償水準を上回っています。
「SBIプラチナカード」は、よく審査の厳しいカードだともいわれていますが、手頃な年会費で充実した海外旅行傷害保険を確保したいなら、申し込む価値はあるでしょう。
また、「三井住友カード プラチナ(旧・三井住友プラチナカード)」も海外旅行傷害保険の補償内容は充実しています。
年会費は5万5000円(税込)と高額ですが、自動付帯する海外旅行傷害保険は、傷害死亡や後遺障害の補償が最高1億円、傷害や疾病の治療費用は1事故(疾病)あたり最高500万円、賠償責任は最高1億円、携行品損害は最高100万円、救援者費用は「SBIプラチナカード」よりも高額の最高1000万円です。
家族特約については疾病治療、賠償責任、携行品損害、救援者費用で「SBIプラチナカード」よりも「三井住友カード プラチナ(旧・三井住友プラチナカード)」のほうが補償額が高額に設定されているので、家族がよく海外に行く人なら「三井住友カード プラチナ(旧・三井住友プラチナカード)」を選んでもいいでしょう。
■三井住友カード プラチナ | ||
還元率 |
0.5~7.0% ※セブン-イレブン、ローソン、マクドナルドなどの対象のコンビニ・飲食店で、Apple PayやGoogle PayによるVisaのタッチ決済またはMastercardタッチ決済を利用すると還元率7.0%(一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可)。「1ポイント=1円相当」のポイントや景品などに交換した場合の還元率。 |
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発行元 | 三井住友カード | |
国際ブランド | VISA、Master | |
年会費(税込) | 5万5000円(「Web明細書サービス」利用で1100円引き) | |
家族カード | あり(年会費無料) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
iD | |
関連記事 | ◆「三井住友カード プラチナプリファード」のメリットとデメリットを解説! 年会費や特典、付帯保険などを「三井住友カード プラチナ」と比較して魅力を検証! | |
ここまで海外旅行傷害保険付きのカードについてご紹介してきました。ただ、私自身は幸か不幸か、まだ保険を適用するような事態に直面したことがありません。ですが、周囲の友人・知人の話を聞くと、必ず出てくるのが「保険に入っていたのはよかったけど、手続きが大変だった」という意見です。
確かに、保険の請求には、医師の診断書などの必要書類の提出を求められますが、言葉の通じにくい異国で診断書を書いてもらうのは、いかにも大変そうです。といって、書類に不備があると保険金が受け取れなくなるので、注意しなければなりません。
そんなときに頼りになるのが、クレジットカード会社のコンシェルジェです。ゴールドカードやプラチナカードのコンシェルジェは、一般的なクレジットカードのコールセンターと違って、顧客一人ひとりにきちんと適したアドバイスをしてくれるので、非常に頼りになります。
海外で急な病気やケガに見舞われたとき、まだ余裕がある状態なら、まずはコンシェルジェに連絡を取って、状況を説明しましょう。場合によっては、提携の病院を紹介してくれたり、日本語の通じる病院を教えてくれたりするはずです。
そんな余裕はなく、最寄りの病院に担ぎ込まれた(あるいは家族を担ぎ込んだ)場合は、落ち着いたところで、やはりコンシェルジェに連絡してみてください。退院するまでにどんな書類をもらっておけばいいのかを聞いておけば、もし治療費をいったん立て替えることになったとしても、後からスムーズに保険金が出てカバーすることができます。
コンシェルジェがつくことは、ゴールドカードやプラチナカード会員の特典なので、こういうときこそフル活用し、急場を乗り切るようにしましょう。
(取材・構成/元山夏香)
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⇒【おすすめクレジットカード比較】おすすめの「ゴールドカード」ランキング!】
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【2025年3月24日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード(NL) |
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0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD |
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【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円分」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
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◆三菱UFJカード |
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0.5~5.5% (※1) |
永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
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【三菱UFJカードのおすすめポイント】 通常還元率は0.5%だが、セブン‐イレブンなどのコンビニのほか、オーケー、松屋、ピザハットオンライン、スシロー、くら寿司などでの利用分は還元率5.5%の高還元に!(※1)カード利用で貯まる「グローバルポイントは、スマートフォンアプリ「MUFGカードアプリ」を利用することで「Amazonギフトカード」「Apple Gift Card」「Google Play ギフトカード」などのギフトカードに“即時交換”できるのもメリット! また、2024年8月から年会費が“永年無料”になって、さらにお得なクレジットカードになった。 ※1「1ポイント=5円相当」の商品に交換した場合の還元率。還元率5.5%はセブン‐イレブンなどの対象店舗で利用した場合(AMEXブランドのみ一部加盟店が5.5%還元特典の対象外)。各社の利用金額は合算されず、各社単位の1カ月の利用金額合計1000円ごとにポイントを付与。なお、Apple PayはQUICPayでの利用が対象(Apple PayとQUICPayはMastercardまたはVisaのみ利用可能)。 |
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【関連記事】 ◆「オーケー」「オオゼキ」「東武ストア」などのスーパーでも5.5%還元になる「三菱UFJカード」は主婦にもおすすめ! コンビニや飲食店だけでなくスーパーでもお得! ◆「三菱UFJカード」の年会費が“永年無料”になり、最大5.5%還元の対象加盟店も大幅に追加! スシロー、くら寿司、オーケーなどでもお得にポイントが貯まる! |
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◆アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード |
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0.3~1.5% (※1) |
3万9600円 | AMEX | - |
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【アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カードのおすすめポイント】 日本で最初に発行されたゴールドカード「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の後継カードだけに、ステータス&付帯サービスは最高レベルで、カードが金属製という特別感もあって、一般的なゴールドカードとはケタ違い。たとえば、年間200万円(税込)以上を利用してカードを継続保有すると、国内40カ所以上の高級ホテルに無料宿泊できる「フリー・ステイ・ギフト」は、もはや一般的なプラチナカードすら凌駕するレベルの特典だ。さらに、高級レストランを2人以上で利用すると1人分が無料になる「ゴールド・ダイニング by 招待日和」や、世界1300カ所以上の空港ラウンジを年2回まで無料で利用できる「プライオリティ・パス」、最高補償額1億円の「海外旅行傷害保険」が付帯するなど、もはや「ゴールドカード」の枠組みを大きく飛び越えている。また、家族カードは2人目まで年会費無料でお得(3人目以降は年1万9800円・税込)。 ※貯まるポイントをマイルに交換した場合。1マイル=1.5円換算。 |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD |
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【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトで要確認。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。カード現物のタッチ決済、iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。Google PayではMastercardタッチ決済は利用不可。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay |
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【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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