2016年9月24、25日に、楽天グループによる「Rakuten mama fes 2016 Autumn」というイベントが東京・二子玉川で開催されました。

 キャッチコピーは「ママが見たい、知りたい、欲しい、ものを集めた、日本最大級のママイベント」ということで、会場のあちこちに親子で楽しめるワークショップがあったり、ママ向けの多様な商品が展示されていたり、子どもが遊べるレゴのプレイコーナーが設置されていたりしました。

 また、イベントスペースでは、ママタレントさんなど著名人の方が登場し、大盛況でした。24日には私もイベントスペースで、森三中の大島美幸さんとともに、『子どもの教育費、いくら必要?~知らないと損する!? ママと子どものお金のハナシ~』というテーマでお話をさせていただきました。

 今回は、そのときにお話ししたことを中心に、多くの子育て世帯の関心事である「教育費」について、改めて掘り下げてみたいと思います。

教育費が一番高額になるのは「大学」の4年間
子どもが小さいうちから大学までにコツコツ蓄えよう

 まず、教育費は子ども一人あたりいくらかかるのでしょうか?

 答えは、下の図表のとおりです。この図表の数字は、学校に支払う授業料のほか、塾代や習い事代なども含めた「平均値」です。あくまで平均なので、塾も習い事も行かず(あるいは最低限にとどめ)、もっと安い教育費しかかかっていない家庭もたくさんあるはずです。逆に、平均をはるかに超える教育費を捻出している家庭も多いでしょう。教育費は家庭によって出費額に特に大きな差が出る費目の一つです。

■子どもの教育費はいくらかかる? 公立と私立で金額はこれだけ変わる!
  オール公立 中学から私立 オール私立
小学校
(6年間)
193万248円 193万248円 921万4734円
中学校
(3年間)
144万5523円 401万5869円 401万5869円
高校
(3年間)
122万9937円 298万5885円 298万5885円
大学
(4年間)
242万5200円 446万3309円 446万3309円
合計
(16年間)
703万908円 1339万5311円 2067万9797円
※小学校から高校までは学校給食費、塾や習い事などの学校外活動費も含む。
(「子供の学習費調査(平成26年度)」「国立大学の授業料、入学料及び検定料の調査結果について(平成22年度)」「私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人あたり)の調査結果について(平成26年度)」(すべて文部科学省)を参考に、風呂内亜矢さんが算出)

 数字を見るとわかるように、ずっと学費の安い公立の学校に通っても、子ども一人あたり700万円以上はかかります。公立を目指していても、大学からは私立に行くパターンも多いですが、その場合の教育費は1000万円程度となります。よって、「教育費は子ども一人あたり1000万円」というのが一応の目安になります。

 といっても、1000万円が一度に必要になるわけではありません。当然ながら、教育費は子どもの成長に伴って、少しずつ発生していくものです。熱心に早期教育をしている家庭でなければ、子どもの幼少期~小学校低学年くらいの間だと、それほど教育費は高くならないでしょう。

 小学校高学年~中学生になると、塾に通う子どもが増え始めます。受験の予定がなくても、クラスメートがどんどん塾に通い出すと、「自分も行きたい」という子も出てきます。親御さんとしては、子どもの学びたいという意欲を潰せない……ということで、無理をしてでも塾に行かせることもあるかもしれません。よって、教育費の平均額も上昇し始めます。

 そして、最も教育費が高くなるのは大学です。平均すると、4年間で250万~450万円ほどかかります。特に、入学する年には公立の大学でも入学金がかかるので、数十万円単位のお金を一気に支払う必要が出てきます。

 大学に通う期間は通常4年間ですが、私立でも公立でも授業料は公立の小学校~高校より高くなり、毎年100万円前後の出費になることもザラです。もし、子どもが遠方の大学に進学すれば、家賃などの仕送りがさらに上乗せされることになります。

 よって、もし子どもを大学まで行かせたいと考えるのであれば、大学入学のタイミングを目指して、子どもが小さいうちからコツコツ準備していくことが重要と言えるのです。

学資保険と預貯金、それぞれにデメリットあり
2つを組み合わせて上手に教育資金を貯めていこう

 もし、未就学児のために教育費を準備するとしたら、大学入学までには12~18年間あります。この間に、どのようにして資金を準備すればいいのでしょうか。

 大前提として、おすすめしたいのは「児童手当」を手つかずにしておくことです。「児童手当」は、0歳から15歳(15歳になって最初の3月31日まで)まで支給されますが、これをすべて貯めていくと、合計200万円程度になります。200万円あれば、大学入学時の大きな足しとなるので、できれば「児童手当」はすべて貯金に回しておくといいでしょう。

 残りの金額を貯める上で最もスタンダードな方法は、「学資保険」と「預貯金」です。どちらにもメリット・デメリットがあるので、ベストは両方を組み合わせて教育費の準備をすることです。

 まず、「学資保険」のメリット・デメリットは以下のとおりです。

【学資保険のメリット】
◆貯蓄型のタイプを選択すると、預貯金よりもはるかに利回りが高い。
◆ある程度強制力があるため、着実に教育費の準備をしやすい。
◆契約当初に一括払いしなければ、契約者が死亡するなどして保険料の支払いが困難になった場合、保険料免除で保険金は満額受け取れる。
◆税金が多少優遇される。


【学資保険のデメリット】
◆途中でお金が必要になって解約してしまうと、元本割れする可能性がある。
◆インフレになると価値が下がる。
◆保険会社が破綻すると、支払った保険料の全額は戻らない可能性がある。


 次に、「預貯金」のメリット・デメリットを挙げてみます。

【預貯金のメリット】
◆急にお金が必要になったときなど、簡単に出し入れができる。

【預貯金のデメリット】
◆金利が低くてほとんど増えない。
◆すぐ引き出せる分、貯まりづらい可能性もある。


 それぞれ複数の項目を挙げていますが、結論としては「学資保険は利回りが高いけど、中途解約をすると損をする。預貯金の場合、利回りは低いが、イザというとき(大病をしてしまったときなど)頼りになる」ということが言えます。よって、両者の欠点を補いあうためにも、「学資保険」と「預貯金」の併用がおすすめなのです。

 ちなみに、森三中の大島さんの場合、ご長男が1歳とのことですが、すでに「学資保険」に加入し、教育費の貯蓄も始めているそうです。「心配性なので」とのことでしたが、早めに行動すれば準備にかけられる期間が長くなるので、ベストな選択をしていると言えます。

 とはいえ、子どもが何歳であっても、準備を始めるのに「もう遅い」ということはないので、気づいたときから始めるといいでしょう。

2017年には制度改定で予定利率が引き下げに!
迷っている人は早めに学資保険に加入を

 「学資保険」を選ぶ際には、支払った保険料よりも1~10%程度、保険金が増えて戻ってくる(=返戻率が高い)「貯蓄型」のタイプがおすすめです。教育費の準備をするだけでなく、子どもの医療保障も組み合わされた「保障型」もありますが、教育費に備える目的であれば、貯蓄型がいいでしょう。というのも、「保障型の学資保険」は、支払った保険料より戻ってくる保険金が減る場合があるからです。

 保険会社の「学資保険」の紹介サイトには、大抵シミュレーション機能がついています。子どもの生年月日、契約者(親)の生年月日を入力し、子どもが何歳のときにどれくらいの金額を受け取りたいか、など条件を入力すると、月々の保険料(年払いなら毎年の保険料。場合によって半年払い、一括払いも可)が表示されます。各社でシミュレーションし、有利な商品を選択するといいでしょう。

 なお、2017年には生命保険の利回り(予定利率)が引き下げられ、保険料がアップするという、これから契約したい人にとってマイナスの改定が行われる見通しです。そのため、「学資保険」に加入したいと思っているのに先延ばしにしてきた人や、目下悩み中の人などは、早めに行動したほうが有利な条件で契約できるかもしれません。

 返戻率の高さを比較した単純なランキングで見ると、2016年9月現在では「明治安田生命」「ソニー生命」「フコク生命」「日本生命」あたりの「学資保険」が有利となっています。

 ただ、新しい保険会社と付き合うのが手間だという場合は、すでに付き合いのある保険会社で貯蓄型の「学資保険」があるなら、それを選択してもOKです。また、返戻率はほどほどでも、途中でお祝い金がもらえるほうがいい、などの個人的な好みもあるでしょう。返戻率がプラスになっている貯蓄型の「学資保険」なら、基本的にどれを選択しても失敗ということはないので、ニーズと合致する保険を比較しながら探してみてください。

預貯金を貯めるなら金利の高いネット銀行へ
メガバンクで貯め続けるより断然お得!

 ただ、注意しておきたいのは、「学資保険」の保険料を高く設定しすぎてしまうことです。教育費をたくさん準備するために、頑張って保険料を高くする、という人は多いですが、途中で支払えなくなってしまったら元も子もありません。

 保険会社によっては、途中で保険料を減額し、プランを組み直せるところもありますが、それができない会社もあります。途中で払えなくなったら、解約するか、払い済みにするしかありません(払い済みとは、解約はせず、保険料を途中から支払わない状態にすること。満期には、支払った分の保険料に応じて保険金がもらえます)。

 そのため、「毎月これくらいは教育費を貯めたいな」と思い描いている金額の半分程度を「学資保険」で準備し、残りは「預貯金」で蓄えていくのが得策と言えます。

「預貯金」ですが、“貯める場所”としておすすめしたいのはネット銀行の定期預金や、各種サービスと連携させれば金利が上がる普通預金です。マイナス金利の影響で、2016年9月29日現在、メガバンクの普通預金金利は0.001%。定期預金金利(1年もの)は0.01%にとどまっています。
【※関連記事はこちら!】
定期預金の金利が高い銀行ランキング!貯金をするなら、メガバンクの175倍以上も高金利な「SBJ銀行」など、お得な銀行に預けるのがおすすめ!


 しかし、例えば「イオン銀行」であれば、普通預金金利は0.001%とメガバンクと同程度ですが、定期預金金利(2~5年もの)は0.1%(メガバンクの10倍)となっています。「イオン銀行」に限らず、総じてネット銀行のほうがメガバンクよりも金利は高くなっています。

 イオン銀行
 
(※「イオンカードセレクト」入会でイオン銀行の口座も同時に開設できます)
コンビニATM出金手数料(税込) 振込手数料
(税込)
セブン-
イレブン
ローソン ファミリーマート
(E-net)
ミニストップ
(イオン銀行)
月0~5回まで無料(※1)、以降は
平日8:45~18:00は110円、
それ以外は220円
24時間365日
何回でも無料
同行あて:無料
他行あて:月0~5回まで無料(※)、以降は220円
【イオン銀行おすすめポイント】
「イオン銀行Myステージ」のステージによって、ATM出金手数料と他行あて振込手数料が最大で月5回まで無料になる! さらに、年会費無料のクレジットカード「イオンカードセレクト」を保有、「イオン銀行」のインターネットバンキングに登録、「イオンカードセレクト」のクレジット機能またはWAON機能で月に1回以上決済といった、簡単かつノーリスクな条件をクリアするだけで「シルバーステージ」となり、普通預金金利が定期預金並みの0.03%に!
 また、ATM手数料が24時間いつでも何回でも無料となるイオン銀行ATMは、全国のイオン、ミニストップ、まいばすけっとなど、着実に台数が増加中!
※1「イオン銀行Myステージ」のステージによって、無料出金回数および無料振込回数は異なる。
イオン銀行の公式サイトはこちら

 「イオン銀行」ではさらに、年会費無料のクレジットカード「イオンカードセレクト」を保有していると、普通預金金利が「0.1%」(メガバンクの100倍)になるという特典があるので、お得です。

【※2021年9月24日 追記】
「イオンカードセレクト」の保有による金利優遇特典は終了しました。しかし、「イオン銀行Myステージ」で「シルバーステージ」を維持することで、普通預金金利が0.03%にアップします。詳細は下記の記事をご確認ください。

イオンカードを作るなら「イオンカードセレクト」が一番お得! WAONチャージでのポイント2重取り&イオン銀行で預金金利が優遇されやすくなる特典も!

 その他の銀行では、例えば「楽天銀行」の場合、年会費無料のクレジットカード「楽天カード」を保有し、「楽天銀行」をカード利用代金の引き落とし口座に指定するだけで、普通預金金利が「0.04%」(メガバンクの40倍)になります。

 楽天銀行
コンビニATM出金手数料 振込手数料
セブン-
イレブン
ローソン ファミリー
マート

(E-net)
ミニストップ
(イオン銀行)
月0~7回まで
無料
(※1)
以降は220円
月0~7回まで無料(※1)
以降は275円
月0~7回まで
無料
(※1)
以降は220円
同行あて:無料
他行あて:月0~3回まで無料(※2)、
以降は168~262円(※3)
【楽天銀行おすすめポイント】
「楽天銀行ハッピープログラム」のランクにより、ATM利用手数料と他行あて振込手数料が変わり、最大でATM利用手数料は月7回まで、振込手数料は月3回まで無料。さらに、使わなかった振込手数料の無料回数は翌月に持ち越し可能(月の無料回数は最大5回まで)なのもお得だ! 「楽天銀行ハッピープログラム」のランク は、プレミアム(ATM利用手数料は月2回まで、振込手数料は月2回まで無料)までなら比較的達成しやすいだろう(預金残高50万円以上)。また「楽天証券」との口座連動サービス「マネーブリッジ」なら0.10%、「楽天カード」の引き落としがあるなら0.04%と、普通預金金利が大幅アップするのも大きなメリットだ!

※1「ハッピープログラム」により、前月25日終了時点の預金残高が10万円以上または前月の取引5件以上で月1回、50万円以上または取引10件以上で月2回、100万円以上または取引20件以上で月5回、300万円以上または取引30件以上で月7回まで無料。※2「ハッピープログラム」により、前月25日終了時点の預金残高が10万円以上または前月の取引5件以上で月1回、50万円以上または取引10件以上で月2回、100万円以上または取引20件以上で月3回まで無料。また「ハッピープログラム」にエントリーし、給与・賞与・公的年金の振込がある場合は、翌月3回まで無料。※3 ゆうちょ銀行あて、または振込額が3万円未満の場合は168円(税込)、3万円以上の場合は262円(税込)。
楽天銀行の公式サイトはこちら

 また、「楽天証券」に口座を開いて、「楽天銀行」と連携させる「マネーブリッジ」という無料サービスに登録すれば、普通預金金利が「0.1%」(メガバンクの100倍)になります。

 メガバンクのように、金利が0.001%だと、300万円預けても30円しか増えません(厳密にはここから2割強税金が差し引かれます)。しかし、金利が0.1%なら、税金を差し引かれても3000円近くお金が増えます。時間をかけて子どもの教育費を貯めるなら、この差は非常に大きいので、メガバンクやゆうちょ銀行などの大手銀行ではなく、ネット銀行を利用していきましょう。

 口座を新たに開設するなら、子どもの名義で口座を開設するのもいいと思います。誰しも、子どもの口座のお金を取り崩すのは、心理的に抵抗があるので躊躇するのではないでしょうか。少しでもハードルがあったほうが、取り崩しのリスクは減って、お金を貯めやすくなるので、子ども用口座を作るのもいい方法と言えます。

教育費の準備の仕方、4つのポイントを抑えておこう
ステップアップするならDCやNISAも検討を

 最後に、教育費を準備するポイントについて、結論をまとめます。

【教育費を準備するポイント】
◆大学費用は4年間で250~450万円程度かかると認識し、そこを目指してじっくりお金の準備をしよう。
◆「学資保険」を選択肢に含め、商品性を確認しながら検討してみよう。
◆ネット銀行も賢い選択なので、預け先を再検討しよう。
◆子ども名義の口座を作って先取り貯金をするのもおすすめ。


 ここまでやっていくと、少しずつお金についての知識が身に付いたり、節約や節税の意識がわいたり、資産運用への興味が出てくる人もいるかもしれません。そうしたら、確定拠出年金(DC)や、NISA(少額投資非課税制度)といったお得な制度もあるので、ステップアップして勉強してみるのもおすすめです。
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 教育費のお話をしたイベント会場には、小さなお子さん連れのご家族がたくさん参加されていました。多くの方が、教育費に対して関心を持っていることを実感させられます。

 また、今回に限らず、タレントさんとお話をさせていただく機会がたまにありますが、「保障のない仕事だから」といって堅実にお金を貯めている方が多いとも感じます。その背景には、教育費や老後資金といった、大きなお金をきちんと準備しておきたいという考えがあるのでしょう。

 大きなお金を短期間で準備するのは難しいですが、時間をかけて計画的に貯め、なおかつ計画的にお金を使っていけば、不可能なことではありません。少しでも「教育費はどうしよう?」と思っている方は、学資保険の研究やネット銀行の口座開設など、やれることから始めてみるといいでしょう。

(取材・構成/元山夏香)

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