闇株新聞[2018年]

北朝鮮のミサイル発射3連続失敗は偶然ではない!
トランプ大統領の対北朝鮮戦略を読み解く闇株新聞が分析する北朝鮮問題の転換点

2017年5月2日公開(2017年5月2日更新)
闇株新聞編集部
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核開発を巡って一触即発の状態にあった北朝鮮vs米国のにらみ合いは、Xデー(4月25日=朝鮮人民軍創建日)が過ぎたことで、次の展開に移行したようです。トランプ大統領が「適切な状況下であれば金正恩と会う」と言い出したのはなぜなのか!? 刺激的な金融メルマガ「闇株新聞プレミアム」がその背景を読み解きます。

北朝鮮のミサイル発射3連続失敗は偶然ではない! トランプ大統領の対北朝鮮戦略を読み解く 闇株新聞が分析する北朝鮮問題の転換点

ミサイル発射3回連続失敗は
米国による妨害工作の成果か

 北朝鮮は4月29日早朝にミサイル1発を発射したものの、直後に爆発し失敗に終わりました。ミサイルの破片は北朝鮮領土内に落下したようです。

 今回は移動式発射台を使用している(らしい)こと、空母カールビンソンの日本海到達に合わせ対戦艦用中距離型弾道ミサイルを発射した(らしい)こと、国連安保理(閣僚級会合)が北朝鮮に対する追加制裁を議論している時間に合わせたことなど、それなりに意味を持たせた発射だったようです。

 北朝鮮のミサイル発射はこれで3回連続(4月5・16・29日)失敗です。ここまでくると偶然ではなく、米国がサイバー攻撃等で北朝鮮の軍事システムに何らかのダメージを与えている可能性が考えられます。

 サイバー攻撃とは言っても軍事システムは「閉じられた」システムのため、米国からハッキングするのではなく、北朝鮮軍事施設内に「誰か」を潜り込ませ細工をするほうが簡単です。米国は金正恩の周辺にスパイを徴用しているのではないでしょうか。

トランプ大統領は先制攻撃から
中国まかせの方針に転換した!?

 北朝鮮は「現時点で」は米国本土まで届く大陸弾道弾ミサイル(ICBM)を完成させておらず、ましてや核弾頭を搭載し飛ばすこともできません。その事実を確認したトランプ大統領は、率先して軍事攻撃を行うつもりはないでしょう。

 となると、当面は「北朝鮮に“これ以上の核開発”を行わせないこと」を目指すはずです。国際世論に働きかけたり、中国の指導的立場に期待する方針に切り替えたと思われます。

 中国の王毅外相は「武力行使は双方の主張の違いを解決しない。むしろさらにひどい惨事につながる」として、中国が(共産党大会を控えた現時点でという意味でしかありませんが)朝鮮半島の核問題を対話と交渉で解決する姿勢を示しています。トランプ大統領の方針修正は、これを支持したことにもなります。

 米国の歴代政権は、北朝鮮の核開発については1990年代のクリントン政権時以来「対話と交渉で平和的に解決」しようとして裏切られ、中国については1949年の建国以来「話せばわかる友人」と考えては裏切られ続けてきました。結局はトランプも同じ轍を踏むことになるでしょう。

問題すべて先送りで将来に不安
ただ1つ収穫があったとすれば…

 かくして金王朝は存続して核開発を続け、中国は「世界制覇100年マラソン」※1を続けることになります。日本にとっては問題はすべて先送りされたうえ大きくなりますが、目先に限れば「朝鮮戦争以来最大の危機」は脱することになりそうです。

※1 編集部注/米国国防省の元重鎮で中国軍事戦略の専門家であるマイケル・ピルズベリーが著書『China2049』で警告した見解。中国は中華人民共和国建国100年にあたる2049年に、世界に君臨する「覇」を目指しているとするのが主な内容。

 今回の騒動で、日本でもさすがに北朝鮮リスクが認識されるようになりました。普通であればこういう時こそ政治は日頃の主義主張の違いを超えて1つにまとまるものですが、国会は2月から「森友学園問題」などで延々と審議がストップされています。

 そのせいで、日本に潜伏している北朝鮮工作員およびその協力者を摘発するのに必要な「共謀罪」※2が成立していません。これは決して偶然ではなく、他国(北朝鮮あるいは中国)の意向を代弁する不気味な勢力がいるからです。

 そうした議員や勢力の存在があぶり出されたことが、今回の騒動によるただ1つの「収穫」だったかもしれません。またいつものように「喉元過ぎれば」で、国民が忘れなければよいのですが…。

※2  闇株新聞注/実際は「共謀罪」の成立要件を改め「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案となります。

刺激的な金融メルマガ「闇株新聞プレミアム」では、政治経済、金融市場、歴史文化など投資に役立つあらゆるテーマを、深く掘り下げて毎週解説しています。最近は政治情勢が為替や株式など金融市場に与える影響が大きかったので国際情勢の分析記事が中心でしたが、北朝鮮の開戦リスクがひとまず回避されたことで、投資家の見るべきポイントも修正が必要かもしれません。

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