世界投資へのパスポート

足元でスランプに陥る「インド株」だが、長期的には
買い! GDPやインフレ率などのインド経済の魅力と
インドに投資できる「おすすめETF」を解説!

2019年11月25日公開(2019年11月25日更新)
広瀬 隆雄
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事
印刷向け表示

世界でも高いGDP成長率を誇ってきたインド経済が、
最近スランプに陥っている

 インドは、ビジネス・フレンドリーなことで知られるモディ首相の下、今年9月に法人税率を35%から25%へ引き下げるなど、近年、相次いで経済改革を打ち出し、主要国としては世界で最も高いGDP成長率を誇ってきました。

 しかし、このところのインド経済はスランプに陥っています。その理由は、シャドーバンキングの問題の表面化やそれによる取り付け騒ぎの発生、ムーディーズによるダウングレードなど、問題が相次いだことです。

シャドーバンキング問題の表面化により、
短期で見るとインド経済の見通しは厳しい

 歴史的にインドの銀行セクターは、国有銀行が銀行の総資産の69%を占め、大きな役割を果たしてきました。しかし、国有銀行はコーポレート・ガバナンスが弱く、特定の大口貸付先と癒着的な関係が続き、不健全な融資が焦げ付くケースも散見されてきました。

 そこで国有銀行が融資基準を厳格化したため、大口の借り手はノンバンクのいわゆるシャドーバンクにローンの借り換えを依存しました。これらのシャドーバンクは銀行よりも監督が緩く、融資の自由度が高いため、不動産セクターを中心に積極的に貸付を伸ばしてきました。

 しかし、2019年9月にシャドーバンクのひとつPMCが大口貸付先の焦げ付きから政府に接収されました。そして、政府が預金の引き出しを制限したため、預金者がパニックを起こして窓口に殺到するという事件がありました。

 この事件の後、シャドーバンクの融資は鈍っており、インド経済全体に金詰り感が出ています。具体的には、住宅ローンや自動車ローン、法人融資などが受けにくくなっています。その影響で、自動車メーカーや建設セクターは冷え込みを感じています。

 こうした状況を受けて格付け機関ムーディーズは、11月8日にインドの長期ソブリン格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げました。現在、インドの長期ソブリン格付けはかろうじて投資適格を維持している状態です。

 このように、短期に見たときのインド経済の見通しは厳しいです。とりわけ、国有銀行が抱えたままになっている不健全なローンをほぐすのには時間がかかると思います。

 しかし、長期で見るとインド経済には期待できると思います

「インフレ体質の改善」や「直接投資の高さ」など、
長期で見ればインド経済には良い材料も!

 まず、歴史的にインド経済の泣き所だったインフレ体質は、このところぐっと改善してきている印象を受けます。

 次に、長期的展望に基づきインドの将来性に目を付けた海外からインドへの直接投資は高水準で推移しています。

 さらに、「インド・ルピーは大丈夫か?」という問題に関しては、外貨準備高がひとつの目安になります。

 戦争や経済制裁などで通常の外国との資金のやり取りがパタリと止まった場合、中央銀行が外貨準備を取り崩して「通貨防衛」します。しかし、国民生活に必要なガソリンや食料、その他輸入品は、外国から買い続けなければならず、その分のおカネは出て行ってしまうのです。なので、通貨防衛の原資となる外貨準備と輸入額の比較が目安となります。

 通常、これが3カ月分を切ると「アブナイ」と考えられていますが、2019年のインドの外貨準備高は輸入額の6.8カ月分あるので、鉄壁だと言えるでしょう。

 これらのデータから、目先のゴタゴタが片付けばインド株は再び上昇すると思われます

 インドに投資するには、ETF(上場型投信)を利用するのが良いと思います。具体的な銘柄としては、大型株中心に投資したい場合はウィズダムツリー・インド株収益ファンド(ティッカーシンボル:EPI)、小型株・内需のストーリーならヴァンエック・ベクトル・インド小型株ETF(ティッカーシンボル:SCIF)が好適です。

⇒ウィズダムツリー・インド株収益ファンド(EPI)の最新チャートはこちら!
ウィズダムツリー・インド株収益ファンド(ティッカーシンボル:EPI)/週足・5年ウィズダムツリー・インド株収益ファンド(EPI)/週足・5年(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
拡大画像表示
⇒ヴァンエック・ベクトル・インド小型株ETF(SCIF)の最新チャートはこちら!
ヴァンエック・ベクトル・インド小型株ETF(SCIF)/週足・5年ヴァンエック・ベクトル・インド小型株ETF(SCIF)/週足・5年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
拡大画像表示

【今週のまとめ】
インドは、長期的に最も期待できる新興国のひとつ!
現在の不景気感を乗り越えての再上昇に期待

 インドはダイナミックなリーダーの下、ビジネス・フレンドリーな政策を次々に打ち出してきました。長期では最も期待できる新興国のひとつだと言えます。足下ではシャドーバンキングの問題から金詰りの問題が生じており、不景気感が漂っていますが、これを乗り越えればインド株は再び上昇すると思います。

【※今週のピックアップ記事はこちら!】
高配当で業績も財務も良好な“優良な高配当株”2銘柄を紹介! 配当利回りが4.1%の「コマツ」、3.3%の「日本空調サービス」は“増配”でさらなる利回り上昇も期待!

【証券会社おすすめ比較】外国株(米国株、中国株、ロシア株、韓国株など)の取扱銘柄数で選ぶ!おすすめ証券会社

【2019年12月3日時点】

「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社

◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
3500銘柄以上 約定代金の0.45%
最低手数料0米ドル、上限手数料20米ドル
【マネックス証券のおすすめポイント】
米国株取引に力を入れており、取扱数5400銘柄以上! 成行注文や指値注文のほか、逆指値注文、連続注文、ツイン指値(OCO注文)など、多彩な注文方法が使えるのも魅力だ。取引手数料もお得で、米国株なら最低手数料0ドルから購入可能。さらに、外国株取引口座に初回入金した日から20日間は、米国株取引手数料(税抜)だ最大3万円がキャッシュバックされる。また、米国ETFの中で「ゼロETF」対象銘柄は実質手数料無料(キャッシュバック)で取引ができる。しかもNISA口座なら、日本株の売買手数料が無料なのに加え、外国株(海外ETF含む)の購入手数料も全額キャッシュバックされ、実質無料になるのもメリット!
【関連記事】
◆【マネックス証券おすすめのポイントは?】日本株手数料の低さ、ユニークな投資ツールが充実しているネット証券大手
【米国株投資おすすめ証券会社】マネックス証券の公式サイトはこちら
◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
2600銘柄以上 約定代金の0.45%
最低手数料0米ドル、上限手数料20米ドル
【楽天証券おすすめポイント】
米国株だけではなく、中国(香港)やアセアン各国(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)の株もラインナップ。海外ETFの取り扱い数も、米国ETF約300本を含む、約360本と業界トップクラス! 2019年7月の値下げにより、米国株式の取引手数料は最低0米ドルからになった。米国株式の注文は、最大90日先まで指値注文が有効で、「約定通知メール」サービスとあわせて利用すると便利。NISA口座なら買付手数料が無料(売却時の手数料は必要)なのもメリットだ。また、取引から情報収集までできるトレードツールの元祖「マーケットスピード」が有名で、数多くのデイトレーダーも利用。ツール内では日経新聞の記事を無料で読むこともできる。
【関連記事】
【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実!
◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい!
【米国株投資おすすめ証券会社】楽天証券の公式サイトはこちら
◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
2300銘柄以上 約定代金の0.45%
最低手数料0米ドル、上限手数料20米ドル
【SBI証券のおすすめポイント】
2019年7月の値下げにより、米国株は手数料が最低0米ドルから取引可能になった。あらかじめ設定した金額か株数(口数)で定期的に買付する「米国株式・ETF定期買付サービス」が便利。 NISA口座なら、日本株の売買手数料だけでなく、海外ETF(米国・中国・韓国)の買付手数料も無料に。また、米国株の情報入手には、各企業情報が1ページにまとまったレポート「One Pager」、米国株・米国ETFをテーマで検索できる「米国テーマ・キーワード検索サービス」、さらに銘柄検索やソートができる「米国株式決算スケジュールページ」が使いやすい。
【関連記事】
◆【SBI証券のおすすめポイントは?】IPOの多さ&夜間取引、銀行との連携など独自サービスも充実!
◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社!
【米国株投資おすすめ証券会社】SBI証券の公式サイトはこちら
本記事の情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。

【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2019年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2019年の最強クレジットカード(全7部門)を公開!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2019年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2019年の最強クレジットカード(全7部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較 おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証 最強のマイル系クレジットカードはこれだ!専門家2人がおすすめするクレジットカード じぶん銀行住宅ローン SPGアメリカン・エキスプレス・カード 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! ANAアメックスならANAマイルが無期限で貯められて還元率アップ! じっくり貯めて長距離航空券との交換を目指せ! 近江八幡市のふるさと納税はこちら!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

連続増配株&高配当株
年金世代1万人大調査
IPO株 トレード術

1月号11月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

増配株&高配当株であんしん老後

何歳からでも始められる
増配株&高配当株であんしん老後
[Prologue]目指せ! じぶん年金づくり
[投資先1]日本の高配当株43銘柄
●高利回り株●連続増配株●10年配当株
[投資先2]Jリート5銘柄
[投資先3]米国の高配当株20銘柄
[投資先4]毎月分配型投信13銘柄

仕組み化するだけ!IPO申込み&売買ワザ
儲け方[1]上場前の株の当選を目指す
儲け方[2]上場後の株の再上昇を取る
10倍期待の株は64銘柄!
2018年~2019年上場の全151銘柄の買売を分析

年金生活のリアル
金持ち老後と貧乏老後の差を徹底解剖!

年末までラストスパート
駆け込み!ふるさと納税72
上限額や災害支援のことなどふるさと納税のキホン
カニ・おせち・温泉など冬の3大返礼品!
おいしいものだけ!返礼品別カタログ

●自腹でガチンコ投資! AKB48「株」ガチバトル
●AKB48武藤十夢のわくわくFX生活
●株入門マンガ/恋する株式相場! 
●本誌崖っぷち部員の同時進行ドキュメント
定年退職までのロードマップ

【別冊付録】
毎月配当カレンダー2020年1月⇒12月

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!

【重要なお知らせ】
>>定期購読の価格改定について


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2019】 クレジットカードの専門家が選んだ 2019年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 山本潤の超成長株投資の真髄で、成長株投資をはじめよう!(ザイ投資戦略メルマガ)

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報