個人投資家の「株で勝つ!」投資手法を徹底解剖!

日経平均株価はあっさり2万1000~2万2000円も!?
値下がり銘柄も多く、新興銘柄も冴えない今の相場は
短期資金の行き場を見極めるのが重要!日経平均株価2万円を凄腕個人投資家はどう見ているのか?(2)

2015年4月13日公開(2017年12月4日更新)
ザイ・オンライン編集部
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 日経平均株価が15年ぶりに「2万円」を記録した今、凄腕の個人投資家は現在と今後の株式市場をどのように見ているのか。

 「日経平均株価が2万円を記録した瞬間は、率直に日経平均の一番上に『2』という数字があることが新鮮!と感じました。自分にとって未知の領域の数字を見ているんだ、という感覚でした」

 そう語るのは、これまでに約2億円の利益を上げている専業投資家のTyunさん。投資歴は10年弱なので、前回のテスタさん同様、「日経平均株価2万円」は未体験ゾーンとなる。とはいえ、デイトレードや短期のスイングトレードを得意とするTyunさんは「2万円」という数字を意識することはないという。

「私のトレードスタイルはデイトレや短期間のスイングで、大きなトレンドよりも5分後の株価を意識しているため、日経平均株価が8000円でも2万円でも、結局やることは変わらないので、それほど特別な感情はありません。個人的には日経平均株価が2万円になるよりも、ソーシャルゲームでヒット作を1つ作った会社が任天堂を超えたときのほうがはるかに衝撃が大きかったですし、すごく大きなチャンスだと思えました」

 つまり、Tyunさんのような短期のデイトレーダーにとっては、2013年に「パズドラ」の大ヒットという材料で株価が急騰し、時価総額で任天堂を超えたガンホーのような銘柄が登場することのほうが(そしてそれをトレードするほうが)、日経平均株価がいくらになるか、ということよりもよほど重要ということだ。

マザーズ指数は2006年の高値の3分の1。
日経平均株価は堅調でも、新興銘柄は冴えない

 メディア(ザイ・オンラインも含む)はわかりやすいインパクトがある「15年ぶり」や「日経平均株価2万円」という数字を大きく扱い、それによって「株で儲かるかも」と考える人も増えるかもしれないが、日経平均株価が8000円から2万円に上昇した過去2年半に日経平均株価に連動する銘柄や金融商品を保有していた人は利益が出ているのは確かだが、日経平均株価が2万円になったからといって株式投資で儲けやすくなったわけではない。

 現在の株式市場で苦戦している凄腕投資家もいるのが実情だ。その原因は日経平均株価に採用されている大型株と、個人投資家や短期のデイトレーダーに人気がある新興銘柄の動きが連動していないためだ。

「日経平均株価の強烈な上昇と比べたら、という話ですが、連日の値下がり銘柄の多さ、新興銘柄の冴えなさは際立っている印象です。例えば、マザーズ指数の史上最高値は2006年1月につけた2800.68ですが、現在は903.65と、当時の3分の1の水準にすら回復していません。ただ、これは必ずしも株式市場の雰囲気が悪いということではなくて、短期資金の行き場が偏っているんだろうな、という程度に考えています」

 その資金の行き場とは大型株だ。

ファーストリテイリング(9983)エーザイ(4523)のような時価総額の大きな銘柄の株価が、まるで新興株のように大きく動き、レナウン(3606)倉元製作所(5216)のようにさらに激しい動きをする銘柄も次々と登場しているので、みんながそれに注目してしまう(=狭い範囲に資金が集中する)のは自然なことだと思えます。そういう銘柄に焦点を当てて現在の株式市場を見ると、今までにない『カネ余り相場』に見えますし、とても活気を感じますね」

日経平均株価は今年中盤に2万1000~2万2000円も。
「慢心しないこと」と「失敗を認めること」を忘れるな!

 Tyunさんのような短期トレーダーにはあまり重要でないと理解しつつ、それでも毎日株式市場を見ている凄腕投資家として、今後の日経平均株価の行方を聞いてみると……。

「私は短期目線しか持っていないので、極端な話、今(取材は4月11日)と週明けでは考えが180度違っている可能性はありますが……日経平均株価が2万円をつけた現時点でもさほど過熱感は感じていないので、2万1000~2万2000円程度は年内、というかおそらく今年中盤までにあっさり達成する可能性が高そうに感じます。その先は達成したときの雰囲気次第だと思いますが、おそらく2万1000~2万2000円あたりまで行くと、日経平均株価への寄与度が高い銘柄への資金の偏りがひどくなって、それが限界を超えると2013年5月23日のような急激な調整もありうると考えています」

 2013年5月23日とは、前年末から始まったアベノミクスで1万6000円近くまで急騰していた日経平均株価が1143.28円も急落した日で、翌日も一時は日経平均株価が前日比1000円を超える下落を記録した。Tyunさんは今後も上昇を続ければ、そのような急激な下落があることを想定しているのだ。

 しかし、株式投資の初心者や、「日経平均株価が2万円」というニュースを見て投資に興味を持った人にチャンスがないわけではない、というTyunさんは言う。

「今は勢いがある相場です。この勢いが続けば、先入観がなくて素直な分、初心者のほうがむしろ勝ちやすいかもしれません。ただ、10年や20年といった長いスパンで考えると、これまで何年も(あるいは何十年も)生き残ってきたツワモノと、縮小していくパイを奪い合わなくてはいけない相場が必ずきます。そういったときに資産の大部分を失わないように『慢心しすぎないこと』『失敗をすぐに認める勇気を持つこと』という2つが大切だと思います」

 簡単な上昇相場では、時として「下がったらナンピン(買い増し)」をするだけで、大きく資産が増えることもある。実際、過去2年半にそうした投資で大きく資産を増やしてきた人もいるだろう。しかし、そういった投資手法では一度の大きな急落ですべてを失うリスクも大きくなる。

 すでに投資をしている個人投資家はもちろん、これから始めようと思っている初心者も、日経平均株価の上昇に浮かれることなく、「慢心しすぎない」「失敗をすぐに認める」というTyunさんのアドバイスを胸に刻んでおこう。


Tyunさん
(Twitter:@ hiro_tyun)

 投資歴10年弱の専業投資家。デイトレ、短期のスイングトレード中心の取引で、現在までに2億円弱の利益を上げている。近著に『デイトレ&スイングで今すぐ儲ける方法』がある。
 ちなみに、Tyunさんが利用している証券会社は「SBI証券」「岡三オンライン証券」「カブドットコム証券」など。


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