クレジットカードの達人!ゴールド&プラチナカード比較
【第32回】 2016年11月1日 岩田昭男 [消費生活評論家]

「楽天」のクレジットカードでどれが一番得なのか?
新登場の「楽天ゴールドカード」と「楽天カード」、
「楽天プレミアムカード」を比較した結果を発表!

 今回は、2016年9月1日に申し込み・発行がスタートしたばかりの「楽天ゴールドカード」について紹介していきましょう。

 これまで楽天グループの主要なクレジットカードといえば、一般カードの「楽天カード」と、その上位カードである「楽天プレミアムカード」の2種類でした。今回の「楽天ゴールドカード」は、ランクで言うと、「楽天カード」と「楽天プレミアムカード」の中間に位置づけられます。

 「楽天プレミアムカード」の年会費1万円(税抜)というのは、他社のゴールドカードと比較しても「平均的」と言えるレベルです。つまり、上級カードとしてはごく普通ではあるのですが、一般の「楽天カード」が年会費無料を売りにしていますから、そこから突然1万円(税抜)を出すのには無理があるのかもしれません。そのため、この点がネックとなり、一般の「楽天カード」ホルダーが、なかなか上位カードに移行しづらい傾向が見られたようです

 この問題を解決するべく、導入されたのが「楽天ゴールドカード」です。「楽天ゴールドカード」の年会費は2000円(税抜)と低価格で、いわゆる「格安ゴールドカード」に分類されます。2000円であれば、現在「楽天カード」を保有している人でも、「ランクを上げてみよう」と思えるかもしれません。実際、「楽天ゴールドカード」への移行を検討している「楽天カード」ホルダーも多いのではないでしょうか。

既存の「楽天カード」「楽天プレミアムカード」と
新登場の「楽天ゴールドカード」の違いとは?

 ここからは、「楽天ゴールドカード」は本当に移行する価値があるのかどうかを、既存の「楽天カード」「楽天プレミアムカード」と比較しながら、考えていきたいと思います。

 まず、各カードの主な特徴は以下の表のとおりです。

■楽天カード、楽天ゴール後カード、楽天プレミアムカードの3券種を比較!
(2016年11月時点)
年会費
(税別)
還元率
(一般加盟店)
還元率
(楽天市場、
楽天ブックス)
利用
可能枠
家族カード
年会費
海外旅行
傷害保険
 ◆楽天カード
永年無料 1.0% 4.0% 100万円 無料 最高2000万円
(利用付帯)
【その他の特典】
 ◆楽天ゴールドカード
2000円 1.0% 5.0% 200万円 500円 最高2000万円
(利用付帯)
【その他の特典】
●国内28カ所+海外2カ所の合計30カ所の空港ラウンジを無料で利用可能。
 ◆楽天プレミアムカード
1万円 1.0% 5.0% 300万円 5000円 最高5000万円
(自動付帯)
【その他の特典】
●国内28カ所+海外2カ所の合計30カ所の空港ラウンジを無料で利用可能。
●世界800カ所以上の空港ラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」が無料で申し込み可能。
●初年度の1年間、「楽天市場」の送料分相当をポイント還元

●「選べるサービス」利用で、毎週火・木曜日は「楽天市場」で+1.0%のポイント還元。
●「お誕生月サービス」で、誕生月に「楽天市場」「楽天ブックス」利用で+1.0%ポイント還元。

 結論から言うと、「楽天ゴールドカード」とは、“「楽天カード」のメリットに、「楽天プレミアムカード」の特典の一部が追加されたもの”と認識すればいいでしょう。

楽天カード」と「楽天ゴールドカード」の違いは、ショッピングで貯まるポイントが変わる点。「楽天カード」を利用して「楽天市場」で買い物すると、

(1)通常のポイント⇒1倍(還元率1%)
(2)「楽天カード」利用によるポイントアップ⇒+3倍


 という具合にポイントが貯まり、買い物1回あたりポイントが4倍、還元率は4%となります(※2016年10月25日現在、長期にわたって開催中のSPU 〈スーパーポイントアッププログラム〉を適用する場合)。

 楽天市場での買い物とはいえ、還元率4%は十分すごいですが、「楽天ゴールドカード」や「楽天プレミアムカード」を利用した場合には、さらに+1倍となるので、合計5倍、還元率は5%となります。1万円分買い物すると、500円分ポイントバックされるわけですから、相当お得であることは間違いないでしょう。

カードでのショッピングが年間216,000円を超える人は
「楽天ゴールドカード」に乗り換えたほうがお得に!

 楽天市場における「楽天カード」の還元率は4%、「楽天ゴールドカード」「楽天プレミアムカード」の還元率は5%とすると、さて、どちらを保有するのが得なのでしょうか? 「楽天カード」は年会費無料ですが、「楽天ゴールドカード」は年会費が2000円(税抜)かかるので、還元率が高くても、ある程度の買い物をしなければ、手数料負けしてしまいます。

楽天カード」と「楽天ゴールドカード」のショッピング利用金額だけで考えれば、年間で合計21万6000円(税込)以上(月割りにして1万8000円以上)、楽天市場で買い物をする人であれば、「楽天ゴールドカード」のほうが得ということになります。

 楽天市場で年間21万6000円買い物した場合、得られるポイントは

「楽天カード」⇒21万6000円×4%=8640円分
「楽天ゴールドカード」⇒21万6000円×5%=1万800円分


 となります。「楽天ゴールドカード」の場合、得られるポイント1万800円分から年会費2160円(税込)を差し引くと8640円。つまり、年間21万6000円以上の買い物をするなら、「楽天ゴールドカード」に乗り換えたほうが得をするというわけです。

 逆に、「楽天市場」での買い物額が月平均2万円もいかないという人は、通常の「楽天カード」のままでよいでしょう。

 また、「楽天市場」でたまに買い物することもあるが、金額は月によってマチマチであり、むしろ楽天市場以外での買い物のほうが多い……という人も多いはずです。「楽天市場」以外の場所で利用する場合、通常の還元率は「楽天カード」も「楽天ゴールドカード」も1%で変わりません。よって、このような使い方の人も、あえて「楽天ゴールドカード」を選択する必要はなさそうです。

「旅行をする」「空港ラウンジを使いたい」人は
「楽天プレミアムカード」のほうがおすすめ

 ここまで「楽天ゴールドカード」と「楽天カード」を比較してきましたが、「楽天ゴールドカード」への移行を迷っている人の中には、「楽天プレミアムカード」と迷っている人もいるでしょう。そこで、ここからは「楽天ゴールドカード」と「楽天プレミアムカード」の主な違いを挙げていきます。

楽天ゴールドカード」と「楽天プレミアムカード」で大きく違うのは、トラベル関係のサービスの充実度です。

楽天プレミアムカード」は「楽天ゴールドカード」と比較すると、楽天トラベル利用時のポイント還元率が高かったり、海外旅行保険の補償内容が充実していたりと、トラベル関係のサービスの充実度が違います。

■楽天ゴールドカードと楽天プレミアムカードでは、トラベル関連の付帯サービスに差がある!
  楽天ゴールドカード 楽天プレミアムカード
 楽天トラベル
 利用時の
 ポイント還元率
2.0% 3.0%
 国内の空港
 ラウンジ利用
国内の主要28空港のラウンジが利用可能
(+ハワイ・ホノルル空港、韓国・仁川空港)
 海外の空港
 ラウンジ利用
世界800カ所以上の
空港ラウンジを利用できる
「プライオリティ・パス」
無料で申し込み可能
 国内旅行傷害保険
(保険金は最高額)
なし あり(自動付帯)
傷害死亡保険金:5000万円
傷害後遺障害保険金:5000万円
傷害入院保険金:日額5000円
傷害通院保険金:日額3000円
 海外旅行傷害保険
(保険金は最高額)
あり(利用付帯)
死亡保険金:2000万円
後遺障害保険金:2000万円
傷害治療保険金:200万円
疾病治療保険金:200万円
賠償責任保険金:2000万円
携行品損害保険金(※)
:年間20万円
救援者費用保険金:200万円
あり(自動付帯)
死亡保険金:5000万円
後遺障害保険金:5000万円
傷害治療保険金:300万円
疾病治療保険金:300万円
賠償責任保険金:3000万円
携行品損害保険金
(※):年間50万円
救援者費用保険金:200万円
※免責3000円

 「楽天プレミアムカード」と「楽天ゴールドカード」の年会費の差額は、「1万800円-2160円=8640円」となります。旅行先や日程にもよりますが、年に2回程度旅行や出張で海外へ行く人なら、保険料で年会費の元は取れるのではないでしょうか。また、国内旅行保険も、「楽天ゴールドカード」にはないサービスです。

「プライオリティ・パス」には「スタンダード」「スタンダード・プラス」「プレステージ」という3つのランクがあり、「楽天プレミアムカード」で手に入るのは最上位の「プレステージ」ランク

 さらに、この連載でも再三説明してきたように、「プライオリティ・パス」を無料で申し込めるのは、「楽天プレミアムカード」の大きなメリットです。「楽天プレミアムカード」を所有しているだけで、世界1200カ所以上の空港ラウンジを無料で利用できる「プライオリティ・パス」のプレステージ会員と同等の権利(年会費429米ドル)を、無料で手に入れることができます。

楽天ゴールドカード」にも空港ラウンジ利用サービスは付帯します。ただ、利用できるのは、国内の主要な28空港のラウンジに加え、ハワイ・ホノルル空港と韓国・仁川空港の2カ所の海外空港ラウンジのみです。

 以上を加味すると、「海外旅行や海外出張が多い」「プライオリティ・パスを格安で使用したい」という旅行好きな人には、8640円の差額を払っても「楽天プレミアムカード」を所有するほうがメリットは大きいと言えるでしょう。

 逆に、「旅行関連のサービスは最小限でいい」という人であれば、より年会費の安い「楽天ゴールドカード」が現実的な選択肢と言えます。

「楽天ゴールドカード」は
「楽天市場ヘビーユーザー」が実利をとれるカード

 さて、ここまで新登場の「楽天ゴールドカード」と、既存の「楽天カード」「楽天プレミアムカード」の比較を通して、その特徴を説明してきました。

 最後におさらいをしておきましょう。

【「楽天ゴールドカード」を持つと得する人】
●楽天市場で年間21万6000円以上の買い物をする人
(逆に、それ以下の人は「楽天カード」がおすすめ)
●旅行の頻度はそれほど高くない人
(逆に、海外旅行の頻度が高い人は「楽天プレミアムカード」がおすすめ)

 総合的には、「楽天ゴールドカード」は「楽天市場のヘビーユーザーがきちんと得することができるカード」という印象です。いわゆる「格安ゴールドカード」に分類されるカードなので、ステイタスを求める人には向きませんが、コツコツと実利を得たいという人にはおすすめの1枚と言えるでしょう。

(取材・構成/麻宮しま)

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