世界投資へのパスポート
【第352回】 2015年2月2日 広瀬 隆雄

米国のGDPと決算がボロボロ!? 
でも慌てる必要はなし!
売上高を伸ばす注目の3銘柄も紹介!

【今回のまとめ】
1.米国市場は経済成長と企業収益に対する懸念で下げている
2.米国の第4四半期GDPの中身は、みかけほど悪くない
3.会社側業績見通しの下方修正の続出はドル高が原因
4.逆に欧州輸出企業の環境は好転している
5.売上高や利益の成長を買うならバイオがいちばん

悪いニュースで下げた先週の米国市場

 先週の米国株式市場はダウ工業株価平均指数が-2.83%、S&P500指数が-2.77%、ナスダック総合指数が-2.57%と冴えない展開でした。

 市場が下げた主な理由は二つあって、ひとつは先週発表された2014年第4四半期GDP速報値が+2.6%とコンセンサス予想+3.0%を下回ったことによります。もうひとつは第4四半期の決算発表シーズンがいまピークを迎えているのですが、ドル高を理由に今後の見通しを下方修正する企業が続出していることによります。

GDPの中身は悪くない

 まず第4四半期のGDPですが、確かに数字自体は第3四半期の+5.0%から+2.6%へ減速しました。

 しかし項目別のGDP成長への貢献を見ると、下のグラフのようになっています。(このグラフは成長への寄与を、パーセンテージ・ポイントで分解したものですから、青を合計すると、ほぼ+5.0%に、橙色を合計すると+2.6%になります)

 このグラフを見てわかることとして、まず消費はぜんぜん弱くなっていません。むしろ一層好調だと言えます。むしろ大きく後退したのは貿易と政府部門でした。

 貿易では折からのドル高により輸出成長率が第3四半期に比べて-0.24パーセンテージ・ポイント減りました。また輸入増が-1.55パーセンテージ・ポイントGDP成長率の足を引っ張りました。

 政府部門は全部で-1.2パーセンテージ・ポイント減少していますが、その大部分は防衛関連費用の削減だと言われています。

 つまり「米国経済は減速した」と言うけれど、その中身を見ると景気の先行きを懸念させる内容ではないことがわかると思います。