株式投資で儲ける方法&注目銘柄を大公開!
2016年6月3日 ザイ編集部

減配しない安定した高配当株の選び方を伝授!
「自社株買い」「値動きが緩やか」「最高益更新」の
3つの条件で選んだノエビアなど12銘柄も紹介!

企業をサラリーマンにたとえると、毎年の利益は「年収」、企業が保有する現金などは「貯金」に置き換えられる。サラリーマンの年収は景気や企業の業績で上下することを考えると、安定した生活を送るには貯金額が多いほうがいい。高配当株でもそれは同じこと。そこで、ダイヤモンド・ザイの「配当が年々増える高配当株」の大特集の中から毎年の業績が配当額を直撃しないような万一に備えた現金をたくさん持っている安心増配が狙える高配当株を紹介しよう。

業績が悪化しても安定した増配が見込める
キャッシュリッチの3タイプの高配当株とは?

 安定した配当を狙うためには、その主な原資となる利益を着実に稼いでいるかどうかを見極めることが大切。だが、企業業績は経済状況の変化とともに急変することもある。となれば、たとえ大幅な減益を計上しても、手持ちの現金などを取り崩して配当水準を維持できる企業かを見ることも重要なポイントだ。今回ご紹介する12銘柄は、そんなキャッシュリッチな顔ぶれだ。

 それぞれの銘柄が持つ現金同等物(現金および定期預金など換金性の高い資産)から有利子負債を引き、実質的な手元資金となる「ネットキャッシュ」を算出。それを株数で割って「1株当たり現金」を出してみた。なお、株価は5月9日現在。「配当伸び率」は、2期分の伸び率の平均である。

 たとえばノエビアHD(4928)は「1株配当」が100円に対し、「1株現金」が1039円なので、今後業績が悪化しても約10年間は少なくとも同水準の配当を出せるほど潤沢な資金を持っていることになる。ちなみに、表の12銘柄は、いずれも実績ベースで2期連続増配を実施中なので、高確率で安定配当が期待できる。

 これらの点だけでも配当の安定性は抜群なのだが、“保険”の意味を込めて、さらに「値動きが緩やかな株」「過去1年間に自社株買いを行なった株」「最高益を達成した株」の3つの要素のうち、どれか1つを満たすような銘柄を選んでみた。

 「大東建託(1878)のようにベータ値(日経平均株価との連動性)が小さく、値動きが安定している高利回り株は下値がしっかりしているうえに、高い利回りも期待できるのが魅力だと思います」(岡三証券・小川佳紀さん)

■値動きが緩やかな4銘柄
配当利回り
(配当性向)
配当余力 ベータ値 詳細情報
大東建託(1878)
2.98%(50%)
※中間&期末
5.5年 0.55
大東建託 (1878)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】主力の賃貸住宅事業が、相続税対策やアパートローンの金利低下で好調が続く。前期に引き続き今期も純利益は2桁増となる見込みで、9期連続の増収増益予想。配当性向の目標は50%。(小川さん)
蔵王産業(9986)
4.22%(50%)
※中間&期末
14年 0.42
蔵王産業 (9986)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】掃除機や洗浄機などを扱う輸入専門商社。無駄な経費を使わないことに定評があり財務は良好。製造業や、ビルメンテナンス向け販売が好調で2017年3月期も最高益を更新する見込みだ。(清水さん)
シイエム・シイ(2185)
3.48%(25%)
※期末のみ
28.2年 0.65
シイエム・シイ (2185)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】自動車メーカー向けに技術マニュアルを作成。参入障壁が高く安定した利益が見込める。今期は新規事業開発費増加の影響で利益減も、増収となる見込み。有利子負債ゼロと財務も鉄壁。(清水さん)
EIZO(6737)
3.05%(39%)
※中間&期末
8.8年 0.79
EIZO(6737)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】遊戯施設や金融、医療、交通機関などに映像機器製品などを開発・販売。今後は医療関連向けに注力する。配当と自社株買いでの還元率を表す「総還元性向」の目標は40~50%。(清水さん)

 

 また、オーハシテクニカ(7628)のように自社株買いを行なっている銘柄は、株主還元に積極的なので、多少業績が悪化しても減配することなく、むしろ潤沢なキャッシュを配当に回して株主に還元する可能性が高い。                 

■自社株買いを行った4銘柄
配当利回り
(配当性向)
配当余力 ベータ値 詳細情報
協和エクシオ(1951)
3.70%(33%)
※中間&期末
5.3年 0.8
協和エクシオ(1951)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】電気通信工事大手だが、IT関連にも強い。自治体のICT投資や、東京五輪関連工事、マイナンバー制度などの恩恵で、今期は増収増益予想。配当も38円から46円へ大幅増額する見込みだ。(小川さん)
オーハシテクニカ(7628)
3.29%(21%)
※中間&期末
20.2年 0.84
オーハシテクニカ(7628)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】自動車のステアリングなどを製造。常温の状態で鉄を加工する特殊な技術に強みを持つ。1株現金は1株配当の20倍と十分。ROEも11.9%と高水準で、株主還元姿勢の高さを示している。(清水さん)
東京エレクトロン(8035)
3.64%(50%)
※中間&期末
7.4年 0.94
東京エレクトロン(8035)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】半導体製造装置メーカー。有利子負債はなく、9年分の配当に相当する約3000億円の現金を保有している。株主還元に注力するだけでなく、積極的なM&Aも狙うことができる。(清水さん)
内外トランスライン(9384)
3.18%(26%)
※中間&期末
14.6年 0.92
内外トランスライン(9384)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】国際貨物輸送事業を展開。製品管理技術の高さや納期厳守の姿勢に定評がある。iPhoneに多くの国内企業の部品が使われているように、部品メーカの海外向け流通は好調が続いている。(清水さん)
※オーハシテクニカは2016年3月期決算が未発表時点のもので、2016年3月期予想を今期として掲載。

 

 最後に、最高益を計上している企業は、そもそも利益自体が十分に出ているので文句なしだ。

  「内外トランスライン(9384)などは財務が安定しているうえに業績も絶好調。2016年3月期も最高益となりそうで、人気化するかもしれません」(ISMアセットマネジメント・清水秀和さん)

最高益を更新した4銘柄
配当利回り
(配当性向)
配当余力 ベータ値 詳細情報
伊藤忠テクノS(4739)
2.99%(45%)
※中間&期末
6.4年 0.75
伊藤忠テクノS(4739)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】金融機関やインフラ向けのシステム受注が好調で2017年3月期も最高益を達成。増収増益基調が続く。2016年に入ってからの株価は2200円を挟むボックス圏で推移し、株価の安定感も抜群。(小川さん)
ノエビアHD(4928)
3.26%(70%)
※期末のみ
10.4年 0.76
伊藤忠テクノS(4739)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】訪日客需要を追い風に最高益を更新。エイジングケア美容液や高級基礎化粧品販売が堅調。好業績に支えられ4年近くにわたって上昇トレンドを継続している。配当性向は70%と高水準。(小川さん
PALTAC(8283)
2.92%(26%)
※中間&期末
6.3年 0.79
PALTAC(8283)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】医薬品卸売り。PR企画などのストアソリューション事業も展開。インバウンド効果などで前期に続き今期も純利益が2桁増の見込み。前期に配当額を上方修正するなど株主還元に積極的。(小川さん)
たけびし(7510)
3.24%(31%)
※中間&期末
5.1年 0.56
たけびし(7510)(SBI証券のチャート画面へ遷移します)
【コメント】医薬品卸売り。PR企画などのストアソリューション事業も展開。インバウンド効果などで前期に続き今期も純利益が2桁増の見込み。前期に配当額を上方修正するなど株主還元に積極的。(小川さん)

 業績悪化での減配などが気になる人は、こうした銘柄から配当狙いの投資を始めてみてはいかがだろうか。