個人投資家は、岸田政権の政策方針をどれくらい評価しているのか? アンケート結果や辛口コメントを紹介!
発売中のダイヤモンド・ザイ8月号の巻頭特集は「2022年後半の【日本株】大予測!」。ロシアによるウクライナ侵攻、欧米の利上げなど、株式市場にとってのリスク要因がひしめいている。日本株の値動きについても、予測が難しい状況が続く。そこで、この特集では、ストラテジストなどの専門家による日経平均株価の値動き予測を公開! さらに、”株式市場の味方”をアピールし始めた岸田政権に対するストラテジストの評価や、ザイ読者の声も取り上げている。
今回はこの特集から、大半が個人投資家のザイ読者565人が、岸田政権をどれくらい支持しているか、アンケートの結果を大公開!
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「個人投資家の軽視」と見られる発言で、読者の支持率は36%!
「支持する派」と「支持しない派」のリアルな意見を公開!
大手メディア調査による巷の岸田内閣への支持率は6割超。しかし、株式投資を愛するザイ読者の評価は厳しく、支持率は36%だった(回答者は20代~70代以上の565人)。「支持しない」派が64%と多かったのは、就任初期に「金融所得課税の強化」など、相場にマイナスな発言が多かったことが影響したようだ。
ここからは、読者のナマの声を紹介していく。まずは「支持する派」の意見から見ていこう。
【支持する派の声】
●先の2人の総理に比べて外務大臣の経験もあり、特にロシアへのスピーディーな政策は評価できる。国民へのアピールも誠実さが感じられる。(徳島県・73歳男性)
●人柄、説明力。着実に仕事をこなしてくれそう。(東京都・44歳男性)
●女性の賃金を企業に公表させ、男女の賃金格差をなくそうとしている。(東京都・45歳)
●世間の声をしっかり聞いている。(神奈川県・45歳男性)
●全体的に物足りなさはあるが、無難・堅実な印象。(兵庫県・46歳男性)
●フラフラしている感じはするが、運を持っていそう。日本のために何かやってくれそう。(福岡県・55歳男性)
●株にはマイナスの流れがあるが、日本をよくするため、改革していこうというパッションを感じる。(大分県・30歳女性)
●安定感がある(東京都・60歳男性)
「支持する派」の意見をまとめると、外交政策は評価できる、という声が目立った。続いては、「支持しない派」の意見も紹介していくが、こちらは「金融所得課税」への不信感が背景にあることがよくわかる。
【支持しない派の声】
●金融所得課税の税率を引上げると言っているあたり……許せません!(北海道・32歳女性)
●「インベスト・イン・キシダ」なんて言うから。世界に向けてボケてもしょうがない。バイデン大統領からのツッコミ待ちでしょうか。(東京都・37歳男性)
●資産倍増をうたいながら、金融所得課税を検討とは支離滅裂です。(東京都・41歳男性)
●投資している人で誰が支持するんでしょう? 金融所得課税強化とか。(東京都・43歳男性)
●投資家=富裕層とは限らないのに。庶民にも夢を見させてほしい。(福岡県・43歳男性)
●当初、金融所得に課税すると言ったため、未だに不安が払拭できません。(大阪府・34歳女性)
●将来、税金がものすごく高くなる気がする。(千葉県・68歳男性)
●安全運転という感じはするが、こういうときこそ大胆な政策を行ってほしい。平時の総理という印象です。(神奈川県・47歳男性)
●ともかく決断が遅い。(栃木県・48歳男性)
●投資に関する政策がブレすぎ。金融所得課税が必要なことは理解できる。しかし、批判が始まるとすぐに撤回。金融や財政政策より、参院選を意識しすぎているように感じる。また、資産所得倍増プランなるものが打ち上げられたが、国民にはまったく説明もせずに、いきなり海外の会見で発表。選挙と世界から取り残されないことの2点のみに注力しているように感じる。(茨城県・34歳男性)
●低所得者ばかりに現金を配っていて、中間層のサラリーマン家庭には増税や所得制限ばかり。(愛知県・38歳女性)
●「新しい資本主義」の中にちょこっと「女性の活躍」が入っているが、個人の体感では日本における男女平等は20年間、変わっていない。男性は年功序列で上がれても、女性はやる気のある一部しか上がれない。この社会構造を改善しないと、日本は次の成長に至らないと思う。夫婦別姓しかり。(東京都・35歳女性)
●自分の意見がない。(神奈川県・50歳男性)
●やはり「岸田ショック(※2021年秋の岸田政権発足後の1週間で、株価が大幅に下落したこと)」。日経平均が7営業日連続で下落したことも。金融所得課税の強化、自社株買い規制、四半期開示の廃止。「企業の配当金は成長の果実が外に逃げている」など、投資家にとって何のメリットもない発言ばかり。(山口県・23歳男性)
●国民の目線に立って仕事をしていない。給付金も一律に給付しないのは不公平です。雇用も改善の兆しが見えません。(大阪府・43歳男性)
●経済対策が不十分。指導力が低い。(愛知県・50歳男性)
読者が岸田政権を「支持する理由」&「支持しない理由」とは?
支持は「自民党だから」、不支持は「金融所得課税の強化」が1位
ここからは「支持する理由TOP5」と「支持しない理由TOP5」を見ていこう。
まず「支持する理由TOP5」は以下のとおりだ。
自民党であることが、理由のトップに。積極的な自民党支持ではないものの「他にいない」という声も目立った。政策面では、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁や、3回目ワクチンの普及などスピーディーな対応が評価された。ランキング外だが、「誠実そう」「話が分かりやすい」など人柄を挙げる声も見られる。
続いて「支持しない理由TOP5」は以下のとおりだ。
想像どおりだが、先の「支持しない派」の意見でも圧倒的に目立っていた「金融所得課税の強化」が1位となった。また、株式投資に関する税率を引き上げると言いながら、前言を撤回したり、「貯蓄から投資へ」など、矛盾した政策を打ち出す姿勢に「一貫性がない」と、厳しい評価が相次いだ。
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