【日本株】配当利回りが5%以上あって、最低投資額が5万円台以下の「5万円株」を10銘柄公開!
7月21日発売のダイヤモンド・ザイ9月号の大特集は「今しか買えないお宝【5万円株】113」! 株式市場は軟調な展開が続いているが、だからこそ増えているのが、値下がりして“お買い得”になった株。その中には、100株が5万円台以下で買える有望な「5万円株」もたくさんある。そこで、この特集では、おすすめの5万円株を「高配当株」「追い風上昇株」「成長株」「割安株」のジャンル別に紹介。そのほか、株主優待名人・桐谷さんが選んだ、株主優待が魅力的な5万円株なども取り上げているので、銘柄選びの参考になるはずだ。
今回はこの特集から「配当利回りが高い5万円株ランキング」のトップ10を公開!
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⇒「配当利回りランキング」高配当ベスト50銘柄を公開!【2022年最新版】会社予想の配当利回りランキングと一緒に、株主優待の有無や連続増配期間もチェック!
配当利回りの高さだけに目を奪われるのは禁物!
「業績」「企業の規模」「配当の安定性」をチェックしよう
100株買うために必要な資金が5万円台以下の「5万円株」でありつつ、「高配当株」でもある、というお得な銘柄は意外と多く、株初心者にもおすすめだ。
しかし、なかには業績への不安などから株価が下がった結果、表面的な配当利回りが高くなっている銘柄も。5万円株は規模が小さい企業や成長性が低い企業も多く、玉石混交の度合いが高いため、慎重に銘柄を選ぶ必要がある。
高配当株を選ぶうえでは、いくつかのチェックポイントがある。第一に見るべきポイントは「業績」だ。企業は、稼いだ利益の中から配当を支払う。業績が悪化すると、配当も減らされるリスクが大きくなる。もちろん、株価も下落する可能性が高い。今期予想が増収・増益、あるいは減収や減益でも一時的で、今後の回復が見えている銘柄を選ぼう。
クォンツ・リサーチの西村公佑さんは「今期だけ良くてもダメです。特需などで一時的に好転している場合もあるので、気をつけましょう」とアドバイスする。業績変化のトレンドと、その裏にある理由が大切、というわけだ。
二つ目の見るべきポイントは「企業の規模」だ。先述のとおり、5万円株には規模の小さい企業、つまり「小型株」が多い。小型株は環境の変化に振り回されやすく、業績のブレが大きくなりがちだ。よって、減配のリスクも高くなる。必ずしも小型株はすべてNGというわけではないが、あまりに規模が小さい株は避けたほうが無難。「時価総額100億円以上」を一つの目安にするといいだろう。
三つ目の見るべきポイントは「配当の安定性」。今期予想が減配でないことは最低条件だが、過去の実績もチェックして、できるだけ減配の回数が少ない銘柄を選ぶべきだ。
また、「配当性向」もチェックするといいだろう。配当性向は、企業が稼いだ利益の何%を配当に振り向けているかを示す指標で、「1株配当÷1株利益×100」で計算。数字が低いほど、配当を支払う余力があることを意味する。つまり、一時的に利益が悪化しても、配当額を維持しやすいというわけだ。逆に高すぎる場合は、利益が少ないのに無理をして配当を出している状態で、減配のリスクが大きい。80%を超える場合は警戒すべきだ。
ランキング上位の中でも診断結果に大きな差が!
「買い」「強気」と診断されたのは、トップ10の中の5銘柄!
ここからは、高配当な5万円株を対象として、配当利回りの高い順に並べたランキングのトップ10を紹介しよう。なかには、いい銘柄もイマイチな銘柄も混ざっているので、クォンツ・リサーチの西村公佑さんとフェアトレードの田村祐一さんによる投資判断(「買い」「強気」「中立」「弱気」「売り」の5段階で評価)と、分析コメントもつけている。利回りだけでなく、投資判断なども参考にしながら銘柄選びをしてほしい(※配当利回りなどの数字は2022年7月4日時点。投資判断は今後3カ月に関するもの)。
■高配当な「5万円株」ランキング・ベスト10を発表! | |||||
配当利回り (権利確定月) |
最低投資額 (7/4) |
今期配当 (前期配当) |
投資判断 | 最新の株価 | |
1位 | ◆新日本建物(8893・東S) | ||||
6.27% (3月) |
4.2万円 | 28円 (22円) |
買い | ||
【分析コメント】不動産の流動化事業とマンション販売がメイン。都心部を中心に資産運用型マンションが好調。円安で海外投資家の需要にも期待。 | |||||
2位 | ◆ディア・ライフ(3245・東P) | ||||
5.93% (9月) |
5.7万円 | 34円 (30円) |
買い | ||
【分析コメント】投資用を中心とした不動産の開発・販売・運用。不動産会社や投資ファンドから都心部の物件への引き合いが旺盛で、売却益が高水準。新たな仕入れも積極化しており、業績は拡大基調だ。 | |||||
3位 | ◆グランディハウス(8999・東P) | ||||
5.89% (3月) |
5.4万円 | 32円 (30円) |
強気 | ||
【分析コメント】北関東での戸建住宅の開発・販売が主軸。テレワークの普及もあり販売好調。株価は上昇基調だがまだ割安。業績の安定性も高い。 | |||||
4位 | ◆あかつき本社(8737・東S) | ||||
5.83% (9月・3月) |
3.3万円 | 19円 (18円) |
弱気 | ||
【分析コメント】証券業と中古マンションのリノベーションなど不動産事業が柱。不動産を中心に収益は回復基調だが、有利子負債が多く、財務面で不安。 | |||||
5位 | ◆コナカ(7494・東P) | ||||
5.80% (9月・3月) |
3.5万円 | 20円 (20円) |
弱気 | ||
【分析コメント】紳士服チェーンを全国展開。業績はコロナ禍の打撃から回復中も、通期での黒字転換は微妙。利益以上に配当を出している点も懸念材料。 | |||||
6位 | ◆アーバネットコーポレーション(3242・東S) | ||||
5.72% (12月・6月) |
3.0万円 | 17円 (17円) |
中立 | ||
【分析コメント】投資用ワンルームマンションの開発販売。引き合いは多いものの、優良な用地取得がネックに。株価に割安感はあるが、有利子負債も多い。 | |||||
7位 | ◆タカラレーベン(8897・東P) | ||||
5.60% (9月・3月) |
3.6万円 | 20円 (18円) |
強気 | ||
【分析コメント】分譲マンションの開発、販売を主軸に、太陽光発電事業にも注力する。マンション販売は好調を持続。業績の安定性は高く、配当もコロナ禍の前々期を除き、増額基調が続いている。 | |||||
8位 | ◆KHC(1451・東S) | ||||
5.53% (9月・3月) |
6.0万円 | 33円 (33円) |
中立 | ||
【分析コメント】兵庫県が地盤の不動産分譲と建築。業績は比較的安定しており、株価も割安圏にあるが、足元では受注悪化と建築資材価格の高騰に懸念。 | |||||
9位 | ◆シチズン時計(7762・東P) | ||||
5.47% (9月・3月) |
5.5万円 | 30円 (18円) |
買い | ||
【分析コメント】時計事業はコロナ禍の打撃から急回復。ECへの注力などが奏功した。さらに、今後の成長エンジンとして工作機械事業に期待。 | |||||
10位 | ◆ホームポジション(2999・東S) | ||||
5.41% (8月) |
4.6万円 | 25円 (0円) |
中立 | ||
【分析コメント】6月23日上場。東海エリア中心の戸建分譲住宅。木材や資材の価格上昇が逆風だが、増収増益を見込む。ただ、かなりの小型株なので注意。 | |||||
※配当利回りなどのデータは7月4日時点。今期配当額は会社予想。 |
投資判断が「買い」「強気」と高評価だったのは、1位の新日本建物(8893)や2位のディア・ライフ(3245)を始めとする5銘柄。一方で、4位のあかつき本社(8737)や5位のコナカ(7494)のように「弱気」という低評価がついた銘柄もあり、トップ10に入った銘柄の中でも大きく評価が分かれている。単純に利回りだけを見て銘柄を選んではいけない、ということがよくわかるだろう。
業種で見ると、トップ10には不動産関連の会社が多いことがわかる。投資判断も高い銘柄が多いので、狙い目の業種と言えそうだ。とはいえ、有利子負債が多い、などの理由で評価が下がっている銘柄もあるので、プロの分析コメントを参考にしてほしい。
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