【日本株】不安定な相場でも強い株や、有効な投資手法を、ストラテジストなどのプロが伝授!
発売中のダイヤモンド・ザイ2023年3月号の大特集は「最強【日本株】番付(2023年・初場所)」! この特集では「王道株」「高配当株」「株主優待株」「10万円未満株」「割安株」「高成長株」という6つのジャンル別に、アナリストが選んだ”最強”の日本株を紹介! また、ストラテジストやアナリストによる「2023年12月までの日経平均株価の予測」も掲載しているので、投資の参考になるだろう。
今回はこの大特集から、2023年に日本株で勝つための「3つの戦略」を公開!
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ストラテジストが相場を読み解くうえで参考にしているのは、
米国の株価指数「S&P500」と「200週移動平均線」!
2023年は世界的な景気減速が予測されている。とりわけ欧米経済は、低迷する可能性が高そうだ。
そんな不透明な相場環境のなか、日本株市場で勝つには、どんな戦略で挑めばいいのだろうか。今回は、ストラテジストやアナリストらなど株の専門家4人(智剣・Oskarグループの大川智宏さん、楽天証券経済研究所の香川睦さん、東海東京調査センターの仙石誠さん、マネックス証券の塚本憲弘さん)に、2023年の日本株の投資戦略を伝授してもらった。
まず、これからの相場を読み解くうえで、楽天証券経済研究所の香川睦さん、マネックス証券の塚本憲弘さんが注目するのが、米国株指数のS&P500と、その200週移動平均線という、かなり長期の移動平均線だ。
ただ、同じ指標をベースにしながらも、2人の相場予測は異なっている。香川さんは過去10年の傾向と同じように、200週移動平均線が下値支持となり、株価の底になると予測。よって今が買い場で、2023年は株価が上向くという読みだ。
一方の塚本さんは、それより以前の傾向に着目。ITバブルが崩壊した2000年代の前半や、2008~2009年のリーマン・ショック時は、景気回復までに時間がかかり、株価が移動平均線を下回る期間が長かった。
塚本さんは「今回の景気後退は、リーマン・ショック時のようにひどくはならず、浅くて済みそうですが、長期間になりそう」と見ており、株価が移動平均線を下回ってから回復するまでに時間がかかると予測する。
不安定な相場環境のときに強い「高配当株」「割安株」や、
世界景気の動向に左右されにくい「内需関連株」などに注目!
専門家の見方も分かれている状況ではあるが、ここからは、いずれのパターンでも対応できる3つの戦略を紹介していこう。
一つ目の戦略は「高配当株や割安株を狙う」というもの。ウクライナ紛争や世界的な景気後退など、先行き不透明な環境下では、高配当株が買われやすい。「値上がり益は不確実ですが、配当収入は着実なので、不安定な環境では高配当株の人気が高まります」(香川さん)
2022年も、米国の急ピッチな利上げで相場全体は軟調だったが、日本の高配当株の成績はよかった。下のグラフを見るとわかるように、高配当株は2022年の1年間で17%上昇したが、配当利回りも4%程度あるため、トータルでは約20%のリターンが得られたことになる。
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二つ目の戦略は「世界景気に左右されない内需関連株を狙う」というもの。不安定な相場環境では、景気動向に左右されないディフェンシブ銘柄が狙い目。どんなときも着実な収益を上げられるビジネスを展開する、内需関連や電力・通信などの公益企業が代表格だ。
「小売りや物流企業など内需関連やインバウンドの恩恵を受ける銘柄が期待できそう」と、塚本さん。また、智剣・Oskarグループの大川智宏さんは「内需のなかでも、小型株の株価が堅調です。日本の小型株なら、欧米ファンドの解約売りの影響も受けることなく、値崩れしにくい。さらに、2023年は円高に進みそうなので、輸入品を扱う食品関連にも注目しています」と言う。
三つ目の戦略は「ボックス相場の日本株は、パターンに倣って売買する」というもの。東海東京調査センターの仙石誠さんが、有効な投資手法として教えてくれたのが、2021年4月以降、ボックス相場入りした日本株の機械的なトレード。TOPIXは1900ポイントを下回ると下値が堅くなり、2000ポイントを上回ると上値が重くなる。この傾向を利用して売買するのだ。
「1900ポイント以下になると海外投資家は大幅に売り越し、一方で個人投資家などの国内勢は、買い越しとなる傾向が鮮明。個人投資家の存在感が増し、下値が支えられやすくなっています」(仙石さん)
米国などが不景気になれば、日本株が受ける影響は大きい。投資家にとっては耐える時間も長そうだが、この3つの戦略を実践し、守りの投資を極めていこう!
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